バレエ

2009/10/18

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」

10月17日 オペラ劇場

キトリ:川村真樹、バジル:芳賀望

川村さん、すてきだった!「きれいなお姉さん」系のキトリ。インタビューで、キトリは自分のタイプの役じゃないと思っていたというようなことをいっていたけれど、だからこそ、一から役を創りあげたかんじがする。どのしぐさも計算しつくされ、でもとても自然で、わかりやすかった。バジルの手をはらったりする、ちょっとしたしぐさがほんとかわいー。踊りも、1幕から安定感あったし、いつもの透明感もばっちりで、なんてチャーミングなキトリだったんだろう。ライモンダ、キトリと、どんどん開花していく川村さんを見ていくのは、なんて嬉しい&楽しいんだろう。「くるみ」も楽しみだなー。今回は「白鳥」がないのが残念。

芳賀さんは、当たり役のバジルだけあって、キレも濃さもばっちりだった。回転が調子よかったみたい。片手リフトも余裕だった。

トレウバエフのエスパーダ。やっぱりこの人がいると、舞台が何割増しで楽しくなる。もちろん主演もいいけれど、これからもほかの日も踊ってほしい。西山さん、遠藤さんのキトリ友人は、もう名人芸といっていいほど。

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2009/10/16

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」

10月14日 オペラ劇場

キトリ:スヴェトラーナ・ザハロワ、バジル:アンドレイ・ウヴァーロフ

ザハロワ詣で。いつ見ても、うっとりする美しいライン。ありがたやありがたや。なんというか、ザハロワはもう、好きとかいうレベルをこえてしまっている。非現実を目の当たりにして、崇拝に近い感じ。毎回思うけれど、ほんとうに同じ人間なんだろうか? いやちがうでしょう、エルフだよ(毎度のひとりツッコミ)。

だけど今回は、町娘のキトリなので、とーってもキュートだった。そう、ザハロワは女神なんだけれど、キュートだからわたしのツボなの。2幕の夢のシーンを見たら、ザハロワのオーロラが無性に見たくなった。ついでにジゼルもお願いしたい。

ウヴァーロフも調子よさそうで、回転が速く、ジャンプもキレキレだった。あの長身で、すばらしい。ニーナとの「ジゼル」「ロミジュリ」も楽しみ。

あと、森の女王の厚木さん、ザハロワに負けないくらいの美しいラインが印象深い。なんだか、すごーくやわらかい雰囲気になった。第1ヴァリエーションの寺島まゆみさんが、軽やかでふんわりしたジャンプがすごーくすてきだった。

翌日に主演をひかえたトレウバエフがいなくて、ちょっと寂しい。17日のエスパーダは、やっぱり濃いのかな? 期待しよう。

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2009/10/12

ニューヨーク・シティ・バレエ Bプロ

10月9日 オーチャードホール

「コンチェルト DSCH」「バーバー・ヴァイオリン・コンチェルト」「タランテラ」「チャイコフスキー・ピアノ・コンチェルト第2番」

ラトマンスキー×ショスタコーヴィチのパワフルでコミカルな「コンチェルト DSCH」が楽しかった。でもボリショイより、もっと都会的な感じ。(まあ「明るい小川」とは作品のコンセプトがぜんぜんちがうからだけれど。)ちらしの写真にもなっている、黄緑×ピンクの衣装がおしゃれでかわいい。

「タランテラ」、速いはやい。プログラム紹介によると、「NYCBらしさを強調するような」作品とのこと。

「チャイコフスキー・ピアノ・コンチェルト第2番」は「バレエ・インペリアル」だったのねー。でも、衣装がクラシック・チュチュじゃないし、やっぱり都会テイストという印象だった。

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2009/10/11

ニューヨーク・シティ・バレエ Aプロ

10月8日 オーチャードホール

「セレナーデ」「アゴン」「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」「ウエスト・サイド・ストーリー組曲」

ダンサーを見ても、踊りを見ても、アメリカのバレエ団だなあとしみじみ思った。「セレナーデ」はこの前の新国とけっこう印象がちがった。新国のは、「ほんわかなごみ系」な感じだったんだけれど、NYCBはもっとクールというか。いちばん見なれている「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」は、これまでで最速だった気がする。とくに、女性のミー眼・フェアチャイルドは、「風を切る」って表現がしっくりくるくらいスピード感にあふれていた。コーダも速いはやい。それでもビシバシ技を決めるホアキン・デ・ルースもさすが。

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2009/09/20

英国ロイヤル・オペラ・ハウス版「兵士の物語」

9月11日 新国立劇場中劇場

演出・振付 ウィル・タケット
兵士 アダム・クーパー
ストーリーテラー ウィル・ケンプ
王女 ゼナイダ・ヤノウスキー
悪魔 マシュー・ハート

舞台装置がたいへんゴージャス。みなさんロイヤル・バレエ出身の方たちだけあって、ほんとに芸達者。でも、やっぱりいちばん雄弁だったのはダンス言語のような気がする。セリフよりも、ダンスのほうがストーリーも感情も伝わってくるというか……。兵士が行進する振付とか、まさにダンサーならでは。演出は、まさにイギリス的なブラック・ユーモアがたっぷりだった。個人的には、この興行が成功して、「楽しい川辺」「ピノキオ」も持ってきてほしい。とくに「川辺」!!!

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2009/08/21

世界バレエフェスティバル「眠れる森の美女」

8月15日(土) 東京文化会館

コジョカルがとにかくかわいかった!

去年のロイヤル「眠り」、新国「シンデレラ」と降板続きで、今回こそ! と思っていたけれど、やっと念願がかなった。オーロラを演じるために生まれてきたような愛らしさと気品がたまらない。ずばぬけた身体能力と技術の持ち主だけれど、あくまで丁寧かつ上品にオーロラ像をつくりあげる。それでも、さらっと高度なことをやっているのがすごい。11月の「くるみ」も元気できてね。

コボーも、誠実でやさしい王子さまでよかった。この人は貴族っぽさが高い気がするのだけれど(尊大とはいわないが、えらい身分だってのがいちばんわかりやすいような)、コジョカルが相手だと、いつもよりほんわり感が増していた。

このヴァージョンは、2幕の幻影の場面が少ないのがちょっぴり残念。あの場面をもっとうっとり見たかったかも。衣装は、コジョカルもコボーもとってもよく似合っていた。ヴィシニョーワとマラーホフだと、色っぽくて大人な感じだったけれど、コジョカル&コボーだと清楚でさわやか。

◆主な配役◆
オーロラ姫:アリーナ・コジョカル
デジレ王子:ヨハン・コボー
リラの精:田中結子
カラボス:高岸直樹
フロレスタン国王:永田雄大
王妃:坂井直子
カタラビュット/式典長:野辺誠治

【プロローグ】
妖精キャンディード(純真の精):矢島まい
妖精クーラント<小麦粉>(活力の精):乾友子
パンくずの精(寛大の精):高木綾
カナリアの精(雄弁の精):高村順子
妖精ビオラント(熱情の精):奈良春夏
妖精のお付きの騎士:松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜、横内国弘、梅澤紘貴、柄本武尊

【第1幕】
オーロラ姫の友人:西村真由美、吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子
         森志織、福田ゆかり、村上美香、阪井麻美
4人の王子:木村和夫、後藤晴雄、平野玲、柄本弾

【第3幕】
ルビー:岸本夏未
エメラルド:阪井麻美
サファイア:村上美香
ダイヤモンド:西村真由美
シンデレラとフォーチュン王子:渡辺理恵-柄本弾
フロリナ姫と青い鳥:佐伯知香-松下裕次
牡猫と子猫:吉川留衣-平野玲
赤ずきん:森志織

指揮:デヴィッド・ガーフォース
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

◆タイムテーブル◆
プロローグ・第1幕 13:30〜14:40
休 憩 25分
第2幕・第3幕 15:05〜16:10

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2009/08/17

世界バレエフェスティバル ガラ

8月13日(木) 17時開演 東京文化会館

A、B、ガラと見て、ガラの演目がいちばん気に入ったダンサーが多かった(わたしの偏った好みのせいだけれど)。ルテステュ&マルティネス「ジゼル」、ヴィシニョーワ&マラーホフ「ダイヤモンド」、セミオノワ&フォーゲル「グラン・パ・クラシック」、デュポン&ルグリ「ソナチネ」、コジョカル&コボー「春の声」など。

「グラン・パ・クラシック」は、1回は見たかったし、それがポリーナちゃんだったからことさらうれしい。なんて男前でかわいいの。「ダイヤモンド」と「ソナチネ」は、さいきんバランシン好きだから、どちらの組みあわせもよけいにうれしい。シムキンは、Bプロより爆発力はなかったけれど、さりげなく超大技を決めていてかわいー。「春の声」は、前回のフェスですごく気に入ったから、また見られてよかった。ほんと、何度観てもうきうきしてくるし、やっぱりアシュトンっていい。

おまけのほうは、シムキン@ギュリナーラは、もうちょっと踊ってほしかった。代わりに?、サラファーノフは、ばりばりに踊ってくれた。ふたりとも、すごくきゃしゃに見えるけれど、チュチュ着ると意外なほどごつい。オシポワはきっと男性顔負けのテクニックを魅せてくれるだろうと思っていたから想定内だったけれど、ヴィシニョーワがむらさきかぼちゃパンツでちょっといっちゃった感じのアルブレヒトをやったのがびっくり。いつもノリノリのマラーホフ、カレーニョ、マルティネスは、今回もめいっぱいサービスしてくれた。しかし、みなさん、すごくきれい。

■第1部■ 17:00~18:00

序曲「戴冠式行進曲」 (ジャコモ・マイヤベーア作曲)

「白鳥の湖」第1幕よりパ・ド・トロワ
振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ルシンダ・ダン レイチェル・ローリンズ ロバート・カラン

「カルメン」
振付:ローラン・プティ/音楽:ジョルジュ・ビゼー
タマラ・ロホ フェデリコ・ボネッリ

「ダンス組曲」
振付:ジェローム・ロビンズ/音楽:J.S.バッハ
ニコラ・ル・リッシュ

「いにしえの祭り」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:リヒャルト・シュトラウス
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン

「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジャン・コラーリ /ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダン
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス


<休憩20分>


■第2部■ 18:20~19:35

「ジュエルズ」よりダイヤモンド
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ

「カンティーク」
振付:モーリス・ベジャール/音楽:ユダヤの伝承音楽
エリザベット・ロス ジル・ロマン

「グラン・パ・クラシック」
振付:ヴィクトール・グゾフスキー/音楽:ダニエル・オーベール
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

「TWO」
振付:ラッセル・マリファント/音楽:アンディ・カウトン
シルヴィ・ギエム

「ソナチネ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:モーリス・ラヴェル
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ

「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
マリア・コチェトコワ ダニール・シムキン


<休憩15分>


■第3部■ 19:50~20:40

「ラ・シルフィード」
振付:オーギュスト・ブルノンヴィル/音楽:H.S.レーヴェンスヨルド
ナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ

「アルミードの館」よりシャムの踊り
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:ニコライ・チェレプニン
ティアゴ・ボァディン

「マクベス」  
振付:ウラジーミル・ワシーリエフ/音楽:キリル・モルチャノフ
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ

「ロミオとジュリエット」より "寝室のパ・ド・ドゥ"
振付:ケネス・マクミラン/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
シオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ

「じゃじゃ馬馴らし」
振付:ジョン・クランコ/音楽:クルト・ハインツ・シュトルツェ
マリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ


<休憩15分>


■第4部■ 20:55~21:55

「パリの炎」
振付:ワシリー・ワイノーネン/音楽:ボリス・アサフィエフ
ヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ

「三人姉妹」
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス

「ザ・ピクチャー・オブ」
振付:パトリック・ド・バナ/音楽:ヘンリー・パーセル
マニュエル・ルグリ

「ロミオとジュリエット」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ/音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
オレリー・デュポン ローラン・イレール

「春の声」
振付:フレデリック・アシュトン/音楽:ヨハン・シュトラウス
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
上野水香 デヴィッド・マッカテリ

フィナーレ 「眠れる森の美女」よりアポテオーズ (ピョートル・I.チャイコフスキー作曲)


指揮:ワレリー・オブジャニコフ 
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団  
ピアノ:高岸浩子
チェロ:遠藤真理

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2009/08/11

世界バレエフェスティバル 全幕特別プロ「白鳥の湖」

8月6日(木) 東京文化会館

タマラ・ロホがよかったー! クール・ビューティなオデット&オディール。オデットのときには、クールななかにしっとりつややかなところがあり、オディールになるとクールでシャープな印象。すべてのラインが計算しつくされて、緻密ななかに、女優らしいアクセントを加える。オディールのときに、誘惑のほほえみがあるかなあ? とずっと注意していたんだけれど、わざとらしく笑うことはなく、たまに見せる微笑がすごく効果的。で、王子が愛を誓った直後の邪悪な笑いが、これまでとのギャップでうまかった。彼女ならではの回転はいつ見てもすごい。って、見るたびに回転数が増えていない? フェッテで、4、5回転なんて当たり前よー、音楽に遅れるからこのくらいでやめておくわ、って声が聞こえそうなくらい余裕綽々。ロホに限らず、最近、3、4回転するダンサーが増えてきた(フェスでも、コチェトコワ、ヌーニェスなど)けれど、これからのダンサーは大変だろうなあ。

ボネッリも、ちゃんと正統派な王子(わたしは「プリンス・チャーミング」と呼んでいる)で、誠実で人柄もよく、ふつうの世界では男らしくて頼りになりそうだけれど、魔法にはとことん弱そう。(んー、ポケモンでいうとノーマルタイプで、ケンタロスとか? と勝手に想像していた。)つまり、魔法耐性がまったくない人間なので、ロットバルト&オディールにだまされても、しかたないよなあと許せてしまう感じ。でも、最後は純粋で誠実な王子が勝つんだから、めでたしめでたし。

ボネッリは見るたびにプリンス・チャーミング度があがっていくのがうれしい。来年の来日公演も楽しみ。

(以下、データコピペ)
◆主な配役◆

オデット/オディール:タマラ・ロホ
ジークフリート王子:フェデリコ・ボネッリ
王妃:松浦真理絵
悪魔ロットバルト:木村和夫
道化:松下裕次

【第1幕】
家庭教師: 野辺誠治
パ・ド・トロワ:高村順子-佐伯知香-長瀬直義
ワルツ(ソリスト):西村真由美、乾友子、吉川留衣、矢島まい、渡辺理恵、川島麻実子

【第2幕/第4幕】
四羽の白鳥:森志織、福田ゆかり、岸本夏未、阪井麻美
三羽の白鳥:高木綾、奈良春夏、田中結子

【第3幕】
司会者:永田雄大
チャルダッシュ
(第1ソリスト):乾友子-長瀬直義
(第2ソリスト):森志織、福田ゆかり、高橋竜太、氷室友
ナポリ(ソリスト): 高村順子-松下裕次
マズルカ(ソリスト): 田中結子、山本亜弓、横内国弘、野辺誠治
花嫁候補たち:西村真由美、佐伯知香、村上美香、岸本夏未、渡辺理恵、川島麻実子、大塚玲衣
スペイン:高木綾、奈良春夏、後藤晴雄、平野玲

指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

◆タイムテーブル◆
第1幕・第2幕 18:30 - 19:45
休憩  20分
第3幕 20:05 - 20:40
休憩  10分
第4幕 20:50 - 21:05

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2009/08/04

世界バレエフェスティバル Aプロ

2009年8月3日

楽しかった。でも、長かったー!

今回は、やっぱりなんといっても、ダニール・シムキン。踊りがとにかくきれいで、かろやか。チャイコフスキー&バランシンのさわやかな恋のたわむれがほんと似合っている。カーテンコールでは、まわりの大人なダンサーにかこまれ(となりのヌニェスより小さかった?)、ドン・キでは高校生だったのが、中学生になっていた。いや、それでもかわいいからいいんだけれど。『ホーム・アローン』のころのマコーレー・カルキンが、そのまま成長した感じ。

コチェトコワもキュートでよかった。足さばきは軽快で、上半身がゆうが。彼女のこんぺい糖とか、見てみたい。

ヌニェス、あいかわらずすごい回転していた。コジョカルは、もう元気な姿が拝めただけで満足。コボーとラブラブムード全開なのがほほえましい。「眠り」も楽しみ。

「ライモンダ」は衣装が豪華でシックですてき。シュツットガルトの「眠り」も衣装・舞台装置がすごく美しかったけれど、ライモンダも全幕あるならぜひ見てみたい。アイシュヴァルトは、気品と貫禄たっぷりのお姫さまでよかった。

「黒鳥」は、つい最近見たばかりのザハロワ&ウヴァーロフだけれど、今回はボリショイ版だから、またひと味ちがう。っていうか、ボリショイ版大好き。王子のソロも、オディールのソロも。とくにウヴァーロフののびやかなラインがツボなので見られてうれしかった。ザハロワは、どの演目よりも見なれた感のあるこのパ・ド・ドゥでも(だからこそ、この演目を選ぶには、中途半端な踊りはできないと思う。とくに、このメンツでは)、ラインの美しさで劇場を圧倒してしまうのだから、さすがー。いつ見ても、ありがたい造形美。

ポリーナちゃん、サラファーノフもしっかり見せてくれた。サラファーノフは、シムキンと比べると、体ががっしりしたなあという感じがしたのだけれど、やっぱりがっしりしたのかなあ?(前回のマリインスキー公演では、えらくきゃしゃな印象だったから。)


以下コピペ

■第1部■ 18:00~19:10

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリア・コチェトコワ ダニール・シムキン

「くるみ割り人形」より "ピクニック・パ・ド・ドゥ"  
振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ルシンダ・ダン ロバート・カラン

「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
マリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス

「エラ・エス・アグア ‐ She is Water」
振付:ゴヨ・モンテロ/音楽:コミタス、クロノス・カルテット
タマラ・ロホ

「くるみ割り人形」
振付:レフ・イワーノフ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ

「コッペリア」
振付:アルテュール・サン=レオン/音楽:レオ・ドリーブ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー


<休憩20分>


■第2部■ 19:30~20:45

「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダン
上野水香 マチュー・ガニオ

「クリティカル・マス」
振付:ラッセル・マリファント/音楽:リチャード・イングリッシュ、アンディ・カウトン
シルヴィ・ギエム ニコラ・ル・リッシュ

「ライモンダ」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ/音楽:アレクサンドル・グラズノフ
マリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ

「スカルラッティ・パ・ド・ドゥ」(「天井桟敷の人々」より)
振付:ジョゼ・マルティネス/音楽:ドメニコ・スカルラッティ
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス

「ディアナとアクティオン」
振付:アグリッピーナ・ワガノワ/音楽:チェーザレ・プーニ
シオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ

「オテロ」 
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:アルヴォ・ペルト
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン


<休憩15分>


■第3部■ 21:00~22:15

「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ   
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ

「フォーヴ」  
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:クロード・ドビュッシー
ベルニス・コピエテルス ジル・ロマン

「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ

「カジミールの色」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ/音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ

「マノン」より"寝室のパ・ド・ドゥ"
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
ナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ


指揮:ワレリー・オブジャニコフ  
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団  
ピアノ:高岸浩子

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2009/07/30

世界バレエフェスティバル「ドン・キホーテ」

7月29日 東京文化会館

キトリ:マリア・コチェトコワ、バジル:ダニール・シムキン

外国人ダンサーが日本のバレエ団に客演するとき、子どもに大人が混じっているみたいに見えるときが多いんだけれど(ほとんどは、身長の問題で)、今回は逆だった。コチェトコワもシムキンも小さくてかわいくて、高校生カップルみたい。ついでに、いちばん子どもなのはシムキンで、シムキン高1、コチェトコワ高3という感じ。エスパーダの後藤さんとか、バジルの友だちというより、しんせきのお兄さんに見えてしまった。

シムキン、細くて、体がやわらかくて、駒のようにくるくる回り、パックのようにぴょんぴょん跳びまくり、ひたすらかわいかった。しかもつま先はいつもぴーんとのびているし、ひとつひとつのポーズもていねいできれいだし、全体的にとても優雅。ふだんはバレリーナのほうが好きなわたしでさえも、シムキンばかりを目で追ってしまった。1幕の赤い衣装もえらく似合っていたし、大きな襟にポンポンつけているのも、かわいさをさらに引き立てていた。

しかし、こんなにすごいダンサーなのに、ABTではまだソリストなのね。層が厚いんだなあ。でも、つぎのABT来日公演ががぜん楽しみになった。小柄だからパートナー選びはたいへんかもしれないけれど、ぜったいに王子役が似合うのでがんばってほしい。

コチェトコワは、小さくてキュートでテクニックもばつぐん! だったけれど、スミマセン、シムキンばっかり見ていた。でも、好きなタイプのダンサーだから、これからA、B、ガラとどんな踊りを見せてくれるか、期待しよう。(って、またシムキンばっかり見ていたりして。)

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2009/07/27

新国立劇場バレエ「コッペリア」

6月27日 本島/江本
6月28、29 ロホ/カレーニョ

書きそこなっていたら、つぎのバレエ公演が間近に迫っていた。27日は、なんとまぬけなことに、マチネとソワレのキャストを勘違いして購入し、幕が上がる直前まで寺島さんと山本さんが出るものだと信じていた。前回、寺島さんが評判よかったし、山本さんのキザなフランツも楽しみしていたのにー。つぎに観る機会はあるんだろうか。しくしく。

そのショックを救ってくれたのは、あいかわらず端正でお茶目なトレウバエフ@兵士だった。ほんのちょっとのアクセントがおかしくてたまらない。西山さんの友だちもかわいかった〜。

ロホがプティ作品を踊っているのは知っているけれど、プティのスワニルダはどうなんだろう? と思っていた。べつに悪い意味ではないけれど、ラカッラの印象が強すぎるせいか、どうにも想像できなかったので。でも、始まってみると、なんてかわいいスワニルダ! おじさんめろめろモードになってしまった。コケティッシュな色気もあり、プティらしい美脚ラインもばっちりだし、ついでにいつものロホらしい超絶回転もついてくるし、ほんとすばらしかった。ロホのあたらしい魅力をたくさん発見できたのが最大の収穫。

カレーニョも、プティらしい大人なフランツを好演していた。回転のさいごの部分とか、ていねいでエレガントですてき。でも、シャンパンを思いっきり吹くところなんか、ラテンののりなのかなあ。

このヴァージョンは、マズルカとか、群舞がめちゃくちゃ好きで、今回も楽しかった。芸術監督が代わっても、レパートリーにしてほしい。今回も逃してしまった寺島さん&山本さんだけでなく、小野さんのスワニルダ、イリインのコッペリウスも観てみたい。

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2009/06/26

Kバレエ「シンフォニー・イン・C」「第九」

6月12日(金) オーチャード・ホール

新国「セレナーデ」以来、「目で見る音楽」のバランシンがすっかり気にいってしまい、しかも愛する中村祥子さんも登場ということで、見にいった。

うーん、よかった! どの楽章も、メインの方たちが立っていて、見応えがあるし、あの音符のような振付がいいわ。SHOKOさんはなんてラインが美しいの。相変わらず美しくて、きりりとしていて、素敵だった。それより(といって失礼かもしれないが)、宮尾さんの成長ぶりには目を見はった。いつ見ても、誠実にがんばっているのは伝わってくるんだけれど、「もっともっとがんばりましょう」だったのに、ほんとうにがんばって成長したんだなあと感涙ものだった。「第九」でも遅沢さんにひけをとっていなかった。

ご出産後はじめて見た康村さんは、雰囲気に「まろやかさ」が加わった感じがして、あのときの決断をちゃんとプラスにもってきているのがすばらしい。

東野さん、橋本さんは、さわやか&チャーミング。このふたりの組みあわせで全幕も見てみたい。

「第九」は、ベートーベンにあまり興味のないわたしなので、じつは「第九」をとおして聴くのははじめて。あの有名なパートは第4楽章なのねー、と基本的なことで感心していた。やっぱり熊川さんは、オーラと体の使いかたが超人級。

↓キャスト表、コピペ
第一部 シンフォニー・イン・C Symphony in C
【第一楽章 1st Movement】 ショウコ SHOKO /宮尾俊太郎 Shuntaro Miyao
白石あゆ美 Ayumi Shiraishi / 中村春奈 Haruna Nakamura / 伊坂文月 Fuzuki Isaka / 西野隼人 Hayato Nishino
【第二楽章 2nd Movement】 康村和恵 Kazue Yasue / 清水健太 Kenta Shimizu
樋口ゆり Yuri Higuchi / 浅野真由香 Mayuka Asano / ビャンバ・バットボルト Byambaa Batold / ニコライ・ヴィユウジャーニン Nikolay Vyuzhanin
【第三楽章 3rd Movement】 東野泰子 Yasuko Higashino / 橋本直樹 Naoki Hashimoto
副智美 Satomi Soi / 中島郁美 Ikumi Nakajima / 奥山真之介 Shinnosuke Okuyama / 内村和真 Kazuma Uchimura
【第四楽章 4th Movement】 浅川紫織 Shiori Asakawa / 遅沢佑介 Yusuke Osozawa
神戸里奈 Rina Kambe / 渡部萌子 Moeko Watanabe / 荒井英之 Hideyuki Arai / 小山憲 Ken Koyama
Artists of K-BALLET COMPANY
●振付 Choreography ジョージ・バランシン George Balanchine & cThe School of American Ballet
●音楽 Music ジョルジュ・ビゼー Georges Bizet (「交響曲ハ長調」 Symphony in C Major)
●振付指導 Staging コリーン・ニアリー Colleen Neary
イヴ・ローソン Eve Lawson

第二部 ベートーヴェン 第九 Beethoven Symphony No.9
【第一楽章 1st Movement】 大地の叫び Cry of the Earth
橋本直樹 Naoki Hashimoto
浅田良和 Yoshikazu Asada / ビャンバ・バットボルト Byambaa Batbold
西野隼人 Hayato Nishino / 内村和真 Kazuma Uchimura
【第二楽章 2nd Movement】 海からの創世 The Creation of World from Ocean
東野泰子 Yasuko Higashino / 副智美 Satomi Soi / 白石あゆ美 Ayumi Shiraishi
神戸里奈 Rina Kambe / 日向智子 Satoko Hinata / 中村春奈 Haruna Nakamurai / 渡辺萌子 Moeko Watanabe
【第三楽章 3rd Movement】 生命の誕生 The Birth of Life
樋口ゆり Yuri Higuchi / 遅沢佑介 Yusuke Osozawa
中島郁美 Ikumi Nakajima / ニコライ・ヴィユジャーニン Nikolay Vyuzhanin
浅野真由香 Mayuka Asano / 伊坂文月 Fuzuki Isaka
【第四楽章 4th Movement】 母なる星 The Mother Planet
熊川哲也 Tetsuya Kumakawa
荒井祐子 Yuko Arai / 清水健太 Kenta Shimizu
東野泰子 Yasuko Higashino / ビャンバ・バットボルト Byambaa Batbold
遅沢佑介 Yusuke Osozawa / 宮尾俊太郎 Shuntaro Miyao
森麻季 Maki Mori 成田勝美 Katsumi Narita
河野めぐみ Megumi Kono 宮本益光 Masumitsu Miyamoto
合唱 Chorus 藤原歌劇団合唱部 The Fujiwara Opera Chorus Group

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2009/05/28

新国立劇場バレエ「白鳥の湖」

5月19日、21日

オデット/オディール:スヴェトラーナ・ザハロワ、ジークフリート王子:アンドレイ・ウヴァーロフ

ちょうどわたしの波長が、美しいクラシックバレエにドンピシャで、しかも世界一の造形美をもつザハロワだから、すごくすごーくよかった。チャイコスフキーの音楽はやっぱり美しいし、ベタかもしれないけれどバリバリクラシックの群舞も安心感がある。というか、ナントカの一つ覚え的な要素のあるわたしは、好きであればベタなものは何度でもという感じなので。

ウヴァーロフ、末端まで神経のとおった、おおらかな踊りがすてきだった。ザハロワは、いつもいつも思うけれど、どうしてこんな異世界なひとなんだろう。ほんの数ミリの角度のちがいなのだけれど、かんぜんに人間の領域を越えている。トールキンの描くエルフは、まさに彼女のような存在なんじゃないだろうか。ただザハロワは、異世界なんだけれど、女の子っぽいというか、かわいらしいお姫さまなのがわたしの好み。

川村さん、あいかわらず美しかった。今年も来年も白鳥の主演がないのは残念。大秦さん、ラインがきれいー、新国のおなじみのみなさん、それぞれに持ち味を発揮していた。2日とも同じキャストだったけれど、ほかの日(バリノフの道化とか、さいとうさんのトロワとか、川村さんのルースカヤとか)も見たかったなあ。

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2009/05/21

デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ナポリ」

2009年5月15日 東京文化会館

テレシーナ:ティナ・ホイルンド、ジェンナロ:トマス・ルンド

ちょっとばたばたしすぎしていて、なんとか身体だけ劇場に運んだ感じ。音楽も知らず、前知識もないので、1幕はかなり気絶してしまったのだけれど、2幕からは妖精もたくさん登場するし、ブルノンヴィルらしい細かいステップも堪能した。3幕は踊りまくりで楽しかった。主役含むソリストが10人くらい、次から次へと踊っていく。ここのダンサーはひとりも知らない&いわゆる主役ふたりのグラン・パもないので、3幕は主役がいつ踊っていたのかよくわからないまま終わってしまったのだけれど、楽しめたからまあいいや。機会があれば、ぜひまた観たい。

話は変わるが、同じ時期に上演中のKバレエ「ジゼル」は、デュランテが降板で、東野さんが出演。デュランテはとっても気の毒だけれど(どうぞお大事に)、東野さん、観たかった! 彼女の可憐さは、きっとわたしのツボにはまると思うの。でも、スケジュールを何度にらんでも、ぜったい無理。泣く泣くあきらめた。とってもよかったみたいだから、ぜひまたやって〜。

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2009/05/02

「ザハーロワのすべて」Bプロ

5月1日 東京文化会館

≪カルメン組曲≫
[カルメン] スヴェトラーナ・ザハーロワ
[ドン・ホセ] アンドレイ・ウヴァーロフ
[闘牛士] アルテム・シュピレフスキー
[コレヒドール] ヤン・ヴァーニャ
[運命] オクサーナ・グリャーエワ
[たばこ売りの女たち] タチヤーナ・リョーゾワ,オリガ・キフャーク
キエフ・バレエのメンバー

≪パリの炎≫ 第2幕のパ・ド・ドゥ
ニーナ・カプツォーワ イワン・ワシーリエフ

≪トリスタン≫ デュエット
スヴェトラーナ・ザハーロワ アンドレイ・メルクーリエフ

≪エスメラルダ≫ パ・ド・ドゥ
オリガ・キフャーク ヤン・ヴァーニャ

≪ブラック≫
スヴェトラーナ・ザハーロワ アンドレイ・メルクーリエフ

≪ジゼル≫ 第2幕のパ・ド・ドゥ
ネッリ・コバヒーゼ アルテム・シュピレフスキー

≪クレイジー≫
イワン・ワシーリエフ

≪ヴォイス≫
スヴェトラーナ・ザハーロワ

数年ぶりにひいた風邪&風邪薬で頭がもうろうとしていて、ときおり意識も失っていたので、かなしいことにあまり覚えていない。ただ、ザハロワはあいかわらず美しかった。カルメンのきりりとした姿もすてきだったし、「ヴォイス」は衣裳がめちゃくちゃかわいかった。ワシーリエフはあいかわらずすごいことをやっていた。

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2009/04/30

バレリーナ・ドリームズの世界 武蔵野ルネ原画展

Img_9648バレエ・ショップ「フェアリー」で開催されている「バレリーナ・ドリームズの世界 武蔵野ルネ原画展」にいってきました! 

昨日はルネさんが愛読者の女の子たちに、表紙画風の似顔絵をかいてあげるというイベントが開催されていました。かなりの倍率だったそうです当選した子たちは、ドキドキしながらも、とってもうれしそうでした。わたしも、このシリーズが大好き! という子たちと直接会えて、とってもうれしかったです。

Img_9652女の子たちだけでなく、お母さんもいっしょに夢中! というかたもたくさんいらしたようです。親子で楽しんでいただけるというのも、作り手としてはなによりの喜び。

ポピーとジャスミンとローズは、けっこうまんべんなく人気があるようです。第1巻の主役で、連載をしていたポピーが圧倒的なのかなあ? とも思っていたので、これもうれしかったです。

Img_9669そうそう、第5巻『スターをめざして』が店頭にならんでいました! ほかの書店よりちょい早いので、みなさんさっそくゲットされていたようです。

イベントは、5月10日までやっていますので、興味のあるかたはぜひ足を運んでみてください。どの原画展にいっても強く感じますが、やはり、原画の迫力はちがいますよ。色のグラデーションとか、細かい模様とか、すばらしかったです。

あと、ルネさんの絵を描が様子がじかに見られて、おもしろかったです。色づけにチョークを使い、色をのせてぼかす手順が、しろうと目にはたいへん新鮮でした。

そうそう、わたしも複製原画買いました! どれもすてきなので、頭がハゲるほど悩んだすえ、1枚選びました(全種類買える財力があればいいのに〜!)。入荷するのは5月20日すぎだそうです。楽しみ! うちにきたら、まずはお嬢さんたちと記念撮影かなあ。

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2009/04/19

東京バレエ団「創立45周年記念スペシャル・プロ」

4月18日 東京文化会館

「エチュード」上野水香、フリーデマン・フォーゲル、レオニード・サラファーノフ

冒頭のバーレッスンが、脚の角度など、とてもそろっていて美しかった。サラファーノフ、さわやかで軽やか。フォーゲルは、洗練されたなあ。進化のスピードが速いのでは。新国の「セレナーデ」以来、なんかバランシンが好き。

「月に寄せる七つの俳句」木村和夫、斉藤友佳理、高岸直樹

「春もやや けしきととのふ 月と梅」(芭蕉)の月と梅がかわいかった。ノイマイヤーにかかると、梅があんなにおしゃれになるのねー。高岸さん、木村さん、斉藤さんは、さすがノイマイヤーのベテランという感じ。

「タムタム」松下裕次、西村真由美、横内国弘

景気のよい太鼓で、お祭りムードむんむんだった。これをトリにもってきたのも納得。モダン作品は、アレグロで元気のいいほうが好き。西村さんがかっこよくてすてきだった。

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2009/04/13

『Clara』5月号にジャスミン特集!

2009年5月号の『クララ』に、毎度おなじみ「バレリーナ・ドリームズ」発売前情報がのっています。5巻の『スターをめざして』は、ジャスミンのお話。ロイヤル・バレエ・スクールのジュニア・クラス受験をコラリーに勧められるのだけれど、ここでまたパパが大反対。いやいや、進路ってほんとうにむずかしいです。親は子によかれと思っていても、それがほんとうに正しいかどうかは、だれにもわからないですからねえ。今回は、プロのダンサーのレッスン風景も登場して、かなり迫力あります。

ほかには、ニーナが子どもたちにレッスンをしている風景がすてきでした。ほんとうに、人間としてなんてすばらしいひとなんだろう……。

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2009/03/28

新国立劇場バレエ団「The Chic」

3月27日 中劇場

<セレナーデ>西山裕子、寺島まゆみ、寺田亜沙子、マイレン・トレウバエフ、冨川祐樹

<空間の鳥>前田新奈、貝川鐵夫、江本 拓、八幡顕光、高木裕次、佐々木淳史、末松大輔、アンダーシュ・ハンマル、泊 陽平、清水裕三郎、野崎哲也、原 健太、三船元維

<ポル・ヴォス・ムエロ>湯川麻美子、遠藤睦子、西川貴子、本島美和、丸尾孝子、高橋有里

<プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ>福田圭吾、湯川麻美子、小野絢子、さいとう美帆、中村 誠

「セレナーデ」は、ずーーっと前に見たことがあるが(新国以外)、ほとんど覚えていないし、それほど好きだった記憶もないのだけれど、今回すごくよかった。まさにバランシンらしく、ダンサーが音楽を体現している。さすが、新国のコールドは美しい。バランシンって、こんなにダンサーに左右されるのね。これならまた観たいなあ。西山さんも寺島さんもかわいかったー。

「プッシュ……」は、しゃれた作品で、ダンサーもとてもよかったけれど、うーん、ちょっと古くさい? 福田さん、軽やかで若々しかった。そういえば、昔熊川さんが踊っている写真を見たことあるけれど、まさに彼もはまりそう。

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2009/03/07

牧阿佐美バレエ「リーズの結婚」

3/6 マチネ ゆうぽうと

リーズ:青山季可、コーラス:京當侑一籠、シモーヌ:坂爪智来、アラン:篠宮佑一

青山さん、強靭なテクニックでかわいらしいリーズを作りあげていてよかった。1幕最初は、腕の動きがちょっと元気ありすぎ? と思ったんだけれど、ピクニックあたりから、やわらかくなってきた。とくにソロが、とてもラインがきれいだった。手や顔のつけかたを、かなり研究したんだろうな。京當さんのコーラスは、力強くてさわやかだった。着ぐるみニワトリさんたちは、アシュトンならではのこだわりというか、何回も見せ場があってかわいい。

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2009/02/28

Kバレエ「ピーターラビットと仲間たち」「放蕩息子」

2月27日 オーチャードホール

「放蕩息子」熊川哲也、浅川紫織
「ピーターラビット」
ジェレミー・フィッシャー:遅沢佑介、ナトキン:長島裕輔

今日のいちばん楽しみは、遅沢さん@ジェレミー・フィッシャーだったのだけれど、やっぱりよかった。とてもきれいにのびた脚で軽やか。ナトキンは今日の長島さんのほうがほかった。ジャンプの脚も大きく開いていた。カンパニーのメンバーを見てみたら、初日の小林さんはリハーサル・アシスタントで、長島さんはアーティスト。そのせいもある? リハーサル・アシスタントはふだんは舞台に立たないかたなのだろうか?

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2009/02/26

Kバレエ「ピーターラビットと仲間たち」「放蕩息子」

2月25日 オーチャードホール

「放蕩息子」熊川哲也、浅川紫織

「ピーターラビット」ジマイマ:樋口ゆり、きつね:宮尾俊太郎、ピグリン:ニコライ・ヴィユウジャーニン、ピグウィグ:東野泰子、ジェレミー・フィッシャー:清水健太、ピーターラビット:橋本直樹、ナトキン:小林由明

まずは、熊川さん、復帰おめでとう! こんどこそ、故障とおさらばできますように。

「ピーターラビット」は、じっさいに見ると、やっぱりかわいい&おかしい。もー、あの着ぐるみでむにむにおどっているというだけで、すばらしい。ダンサーは大変だろうけれど。でも、例え失敗しても、観客は笑って受けいれる雰囲気はある。

いちばんかわいかったのは、ジマイマかなあ。あひる特有の動きが、バレエですごくよく表現できていた。きつねの大げさっぷりも、よかった。ジェレミー・フィッシャーも、バレエのステップが、カエル跳びそのものに見えた。ブタさんたちは、すごくキュート。あれでロマンティックなパ・ド・ドゥをおどってしまうから、なんともほほえましい。ナトキンは、DVDでマックレー見てしまったから、ちょい物足りないかも。でも、マックレーが異常にすごすぎなんだと思う。ねずみたちがしっぽでぐるぐる踊るのって、いかにもアシュトンらしくて好き。リーズのリボンの踊りを思いだした。

ピーターは、あっけないほど、あまりおどらない。でも、あのとぼけたいたずらっ子のキャラはよく出ていた。

わたしはこのシリーズでは、ネコの話がいちばん気に入っているんだけれど(ネコ好きだから)、バレエにネコがいないのは、残念なような、でもあえて入れなかった気持ちもわかるような気もする。

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2009/02/21

新国立劇場バレエ「ライモンダ」

2/10、12 スヴェトラーナ・ザハロワ、デニス・マトヴィエンコ、森田健太郎
2/11 寺島ひろみ、山本隆之、健太郎
2/15 川村真樹、碓氷悠太、冨川祐樹

今回もとっても楽しかった、大好きなライモンダ。何度観てもあきない。芸術監督が代わっても、ぜひ再演してほしい。

ザハロワは、ますます貫禄と輝きを増し、気高いお姫さまだった。どのラインもほんときれいで、背中から腕とか、脚の角度とか、いちいち感嘆してしまう。ほんと、人間じゃないよ、あのおかたは。マトヴィエンコは、ベテランになったなあというのを、まず思った。きれいに伸びているんだけれど、よけいな力が抜けてさらに洗練された。せっかく新国とはいい関係が続いていたのに、来年は踊らないのだろうか? ちょっと残念。

寺島さんは、お姫さまのキラキラ感たっぷりでかわいかった。新国のプリマとして、着実に成長している。山本さんは、それこそ大黒柱という安心感がある。

今回いちばん目を引いたのが川村さん! これまで、眠り、白鳥と主演舞台を観てきて、今回ついに大化けしたと印象がある。出だしは緊張しているのがありありだったけれど、1幕ヴェールの踊りくらいからぐんぐん調子をあげ、蝶が羽化する瞬間というか、つぼみが花開く瞬間に立ち会った感じ。ライモンダの清楚な雰囲気もとっても合っていた。ゲストの碓氷さんは、とってもラインが美しい。日本人の男性ダンサーでは貴重だ。名古屋のバレエ団所属だけれど、1年に2、3回主演くらいだとしたら、もったいない。

遠藤さん、西山さんの3幕のヴァリエーションは、まさにベテランの円熟味を発揮してくれて、さすがだった。トレウバエフ、バリノフのチャルダッシュも、元気よくてすごく盛りあがった。あと、サラセンの踊りが、いろいろなキャストチェンジでかなり豪華になっていて、これまたすごく迫力があってよかった。

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2009/02/10

レニングラード国立バレエ「ライモンダ」

 オーチャードホール
1/29 ペレン、プハチョフ
1/30 シェスタコワ、シュミウノフ

新国の「ライモンダ」が始まるまえに。

序曲がえらくゆっくりだったのをのぞけば、オーソドックスなヴァージョン&踊り満載で、わたしはとても気に入った。マイム少なめで、必要最低限にはストーリーを伝えつつ、とにかく踊りでつないでいくのがいい。1幕は、クレメンスとヘンリエットが長いドレスだったのはちょっともったいないかも。

ペレンは、クールで気高いお姫さまとして雰囲気がライモンダにぴったり。前よりも、技術も風格が出てきた気がする。シェスタコワは、可憐で、安定感もばっちり。ふたりとも、あの踊りてんこもりのライモンダを、しっかりと踊りこなせるのはさすが。シュミウノフが、ウヴァーロフやシュピレフスキーに負けないくらいの美形ラインで、すばらしい。身のこなしも、騎士らしく堂々としていた。

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2009/02/03

2008バレエベスト5

サンデーのことがあって、すっかり書きそびれてしまったけれど、自分のメモ的に、わすれないうちにささっと。

1 ボリショイ・バレエ「明るい小川」
2 英国ロイヤル・バレエ「シルヴィア」
3 シュツットガルト・バレエ「眠れる森の美女」
4 アメリカン・バレエ・シアター「白鳥の湖」 
5 バーミンガム・ロイヤル・バレエ「コッペリア」

1位と2位は、ほとんど同率。ただ、ボリショイは、フィーリンのさよなら公演でもあり、こんどまたいつ観られるか?! というレア度の高さから、1位に。2位の「シルヴィア」は、音楽が超気に入ったし、やっぱりアシュトン大好きだし、ヌーニェスはお気に入りになったしで、とにかく印象が強かった。東バが上演してくれるのがすごく楽しみ。ヌーニェスとポリーナを呼んでくれないかなあ。3位は、ゴージャスで美しいプロダクションなのがよかった。4位は、ニーナがよかったのはもちろん、マーフィー&スティーフィルのペアもとってもすてきだった。5位は念願の都さん@コッペリアだから。Kもよかったけれど、全体的にいうと、こっちのほうが好みだった。

ダンサーとしては、2008年もやっぱりニーナと都さん! ポリーナもますますかわいし、ヌーニェスも愛くるしいし、スティーフィルはすごくかっこよかった。あと、ザハロワ(『ラ・バヤデール』がとくに神がかっていた!)、ウヴァーロフもすばらしかったし、アレクサンドロワもりりしかったしし、フィーリンはこれでボリショイとは最後と思うともったいない気がする。

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2009/01/24

ディー・カッツェのニューフェイス

Sbsh0709打ちあわせによく利用する新宿御苑前駅近くの「ディー・カッツェ(Die Katze)」にニューフェイスが登場。まだ3ヶ月の女の子。あ、名前きくの忘れちゃった。

アメリカンカールとマンチカンの血が入っているので、耳はゆるめにカール、足は短め。シャムっぽい配色だけど、チンチラのようにもこもこ。もー、かわいいのなんのって。

Sbsh0714うちのおじょうさんたちは、小春と小町がきたのが生後10日すぎだったから、3ヶ月のころって、ああ、大きくなったなあなんて思っていたんだけれど、ひさびさに子ネコを抱くと、なんてちっちゃくてたよりないことか。そうか、うちの子たちもこんなに小さなかったんだ……。

Sbsh0711店長ことケニーくんは、ちびちゃんのそばで寝ていた。起きた後は、なかよく遊び、ならんでごはんを食べていた。


Sbsh0713

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2009/01/23

東京バレエ団「眠れる森の美女」

1/8, 10 東京文化会館

マラーホフ版
オーロラ:ディアナ・ヴィシニョーワ、王子:ウラジーミル・マラーホフ、リラの精:上野水香、カラボス:高岸直樹

もう2週間前のことなので、メモ程度に。

もっとむらさき&バラがすごいかと思ったら、あんがいすっきり。でも、6人の妖精たちはみんなむらさき基調。床がすごい緑なのがびっくり。ダンサーは緑っぽくなっていないし、いったいどういう照明のテクニックなんだろう?

ヴィシニョーワが、これぞオーロラ! っていう圧倒的なオーラ&テクだった。ほんと、オーロラはこうあるべきという見本そのもの。バレリーナがいちばん難しいと考えるのもなっとくがいく。

赤ずきんちゃんがオオカミの毛皮を羽織っているのがすっごいシュール。2幕の幻影の場面は、あっさりめ(というか簡略版)。せっかくヴィシニョーワとマラーホフだから、たっぷり見たかった気もする。オーロラが眠らされるベッドがかわいい。妖精たちが登場するときの、緑の球体(バラの茂みなんだけど)が、宇宙人のものっぽかった。

全体的に、シュツットガルトのハイデ版に影響を受けている感じがした。カラボスのキャラ造形とか。マラーホフがシュツットガルトで踊っていたから?

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2008/12/28

新国立劇場バレエ「シンデレラ」

12/26、27

寺島まゆみさん、かわいかったー! さいしょから、姫オーラ炸裂。けなげな少女のさいとうさんに対して、寺島さんはもう姫の雰囲気がただよっていて、ただものならぬ雰囲気。かわいいからどっちも好きだけど。おどりも、やわらかく、ふんわり、軽やかでわたし好み。ひろみさんよりも、雰囲気が甘いかなあ。(ひろみさんのようが、もっとキリッとした姫のような気がする。)これからも、いろいろ観たいなあ。

西山さんも、期待とおり、かわいくてすてきだった。思ったよりも、しっかりものっぽかったけれど、細かく正確なステップはさすが。が! 1幕最後の馬車で舞台を一周半するときにアクシデント! スピードが速すぎたせいか、曲がりきれず、舞台奥にむかって横転してしまった。そのまま、音楽が終わって幕がおりたけれど、一時はどうなるかと思った。で、2幕に、無事西山さんが登場して、ほっとした。ほかの出演者(馬車引いていた人とか)も無事だとよいのだけれど……。

西山さんは、あんなおそろしいアクシデントにもかかわらず、2幕でかんぺきにおどりきっていた。さすが、ベテランだ……。対して、中村さんのほうが、不調だった。体調不良? 事故のショック? かわからないけれど、回転がよろよろだった。

「シンデレラ」って、いつ観ても、何度観ても楽しい。これからも、ずっと新国のレパートリーにしていてほしいなあ。

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2008/12/25

K-BALLET「くるみ割り人形」

Sbsh066612/24 赤坂ACTシアター  画像はTBS前のツリー

マリー姫:荒井祐子、王子:橋本直樹、ドロッセルマイヤー:スチュアート・キャシディ、クララ 副智美

まずは、橋本さん、完全復帰おめでとう! きれいに、軽やか&丁寧におどっていた。ジャンプの高さもあるし、着地もきれいだし、回転もスピード感あふれていて、すばらしかった。あと、身長がそんなに高くないけれど、筋肉のつきかたが均等というか、変にでこぼこせず、すらっとしているのがいい。上半身も、日本人にありがちな、ちょっときゃしゃ(悪くいえば貧相)なこともなく、いい感じのラインができている。この1年半たいへんだった分、これからガンガンおどってほしい。

荒井さんは、気品あふれるお姫さまのオーラ全開。もともとテクはある人だけど、Kに移籍して、主役をたくさんこなしてきた経験が、テク以外のところにしっかりと反映されている。細かくて難しそうなところも、空気のようにおどっていて、さすが〜。

副さんも、軽やかでかわいくてよかった。キャシディ@ドロッセルマイヤーは、あんなにさわやかな役だったの? 後半にいくにつれて、どんどん明るくいい人になっていくんだけれど、熊川版はそういう仕様?(チラシも読んでいないし、プログラムは高いから当然買わない。)

ソリスト、コールドは、ほんとじょうずになったと思う。とくに男性は、厳しい熊川さんの要求にがんばってこたえていくうちに、どんどんうまくなったのだろう。どの踊りを見ても、回転やジャンプが多いんだもん。アラビアの松根花子さん、しなやかで柔軟な美しいラインが印象的だった。

熊川版のオリジナルな解釈(お菓子の国じゃなくて、人形の国とか)は、個人的には、おっ! と えっ! が半々くらい。でも、「ほんとうは怖い○△」じゃないけど、ホフマンの原作のグロテスクな雰囲気は、じつはいちばん出ているかも。2幕最初のおてもやんみたいな仮面つけたダンサーがうようよおどるのとか、かなり気持ち悪かった。

カーテンコールには、熊川さん登場。ずいぶん元気そうで、2月の放蕩息子にむけて着々とリハビリしているのかな。でも、前もそうだったけど、熊川さんが出たとたんにスタオベするのは、ほんとうにカンベンして。その前はチラホラの「チラ」くらいしか立っている人がいなかったのに、熊川さんが出たとたん、一気に立つんだもん。もちろん、芸術監督の功績は大きいけれど、がんばってくれたダンサーがかわいそう。立つなら、もっと前から立ってちょうだい。

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2008/12/24

新国立劇場バレエ「シンデレラ」

12月22日

Sbsh0653さいとうさんは、シンデレラとしての愛らしさはもちろん、軽やかさと緻密さがアップした気がする。ほんとうにすてきなシンデレラだった。コボーとも、1日しか合わせることができなかっただろうけれど、とってもお似合いだった。

コボーは、ジゼルや眠りでは、尊大な王子だったけれど、シンデレラだと、献身的でさわやか系。ちゃんと王子を演じわけている。踊りは、どちらも、しっかり王子の威厳を放っていた。

Sbsh0654やっぱり、川村さんの仙女がすばらしかった。あの登場時の、一瞬にして魔法の世界へみちびくキラキラ感がすてき。あと、春の小野さんもよかった。ほかの四季の精はベテランで、みなさんとっても見事なのはわかっていたけれど、小野さんはあのぱきぱきした春の踊りを軽快に踊りきっていた。これなら、「コッペリア」もよさそう。

画像1枚目 シンデレラの衣裳(灰かぶりのとき)

画像2枚目 仙女の衣裳

Sbsh0655

Sbsh0659画像3枚目 ホワイエのツリー

画像4枚目 ガラスの靴(ロビーで、お付きの衣裳を着た人が、歩きまわっていた)

画像5枚目 ロビーのツリー

画像6枚目 オペラシティのツリー。毎年とても楽しみにしている。

Sbsh0652

Sbsh0649

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2008/12/21

新国立劇場バレエ「シンデレラ」

12月20日

シンデレラ:ラリーサ・レジニナ → さいとう美帆
王子:ヨハン・コボー → マイレン・トレウバエフ
ほかは、下にコピペ。

2幕途中で、レジニナ降板。登場後、ふたりで少し踊って、サポート付きのピルエットをしたとき、一回つまずいたから、そのときだろうか。その後、四季の精したがえて5人で踊っているとき、レジニナだけ半テンポ遅れている感じで、ゆったりめの音の取り方? と思っていたけど、あのときはもう大変だったのかな。

コボーが王子のヴァリエーションを踊り、シンデレラなしでオレンジを義理の姉ふたりにあげて、オレンジの踊りをしたところで、いったん幕。15分の休憩後に、さいとうさんとトレウバエフが代役をつとめた。

レジニナ、かわいかったし、ロシアらしいゆうがな上半身ね〜なんて思っていたら、ああ、残念、お気の毒。前も、レドフスカヤの代役で「眠り」に出ることになったけど直前に降板になってしまい、なんだか新国と縁のないかたなんだろうか。

コボーは、緊急時の対応もノーブルな王子さま。カーテンコールでは至福で登場して、はしっこでひかえめにしていたのが、まさに紳士! すばらしい。コボーの踊りも、最後まで見たかった。

代役のさいとうさん&トレウバエフは、大健闘で、特大ブラヴォーものだった。落ちついて、しっかりと役になりきり、観客を「シンデレラ」の世界に引き戻してくれた。さいとうさん、初主役のときから見ているけれど、りっぱなダンサーに成長したなあと、応援しつつ身内のような気分になってしまった。ほんと、ふたりとも、みごとだった。

あとは、仙女の川村さんがすごーくきれいだった。川村さんびいきということもあるけれど、これまでの仙女のなかでいちばん好き。出てきたときに、ほんと魔法がかかった!! 気がしたし、仙女のヴァリエーションであんなに引きこまれたのははじめてかも。

22日、23日のキャスティングはまだわからないけれど、無事に公演がおわりますように。

【シンデレラ】
 ラリーサ・レジニナ(20日,22日,23日夜)
 酒井はな(21日,24日)
 さいとう美帆(23日昼)
 寺島まゆみ(26日)
 西山裕子(27日)

【王子】
 ヨハン・コボー(20日,22日,23日夜)
 山本隆之(21日,24日)
 マイレン・トレウバエフ(23日昼)
 貝川鐵夫(26日)
 中村 誠(27日)

【義理の姉たち】
 マシモ・アクリ(20日,22日,23日夜)
 井口裕之(20日,22日,23日夜)
 保坂アントン慶(21日,23日昼,24日,26日,27日)
 高木裕次(21日,23日昼,24日)
 堀 登(26日,27日)

【仙女】
 川村真樹(20日,21日,22日,23日夜,24日)
 本島美和(23日昼,26日,27日)

【父親】
 石井四郎(20日,22日,23日夜,26日,27日)
 澤田展生(21日,23日昼,24日)

【春の精】
 小野絢子(20日,22日,23日夜)
 丸尾孝子(21日,23日昼,24日) 
 伊藤友季子(26日,27日)

【夏の精】
 西川貴子(20日,22日,23日夜,26日)
 湯川麻美子(21日,23日昼,24日,27日)

【秋の精】
 遠藤睦子(20日,22日,23日夜,26日)
 高橋有里(21日,23日昼,24日,27日)

【冬の精】
 寺島ひろみ(20日,22日,23日夜,26日)
 厚木三杏(21日,23日昼,24日,27日)

【道化】
 八幡顕光(20日,22日,23日夜,27日)
 吉本泰久(21日,24日)
 グリゴリー・バリノフ(23日昼,26日)

【ナポレオン】
 伊藤隆仁(20日,22日,23日夜,27日)
 八幡顕光(21日,23日昼,24日,26日)

【ウェリントン】
 貝川鐵夫(20日,22日,23日夜)
 市川 透(21日,23日昼,24日)
 小笠原一真(26日,27日)

【王子の友人】
 陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓
 中村 誠(20日,21日,22日,23日)
 マイレン・トレウバエフ(24日,26日,27日)

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2008/12/19

ボリショイ・バレエ「明るい小川」&「ドン・キホーテ」

12月9日
ジーナ (ピョートルの妻) : エカテリーナ・クリサノワ
ピョートル (農業技師) : アンドレイ・メルクーリエフ
バレリーナ : マリーヤ・アレクサンドロワ
バレエ・ダンサー (バレリーナのパートナー) : セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者 : デニス・サーヴィン

12月10日
ジーナ (ピョートルの妻) : アナスタシア・ゴリャーチェワ
ピョートル (農業技師) : イワン・ワシーリエフ
バレリーナ : ナターリヤ・オーシポワ
バレエ・ダンサー (バレリーナのパートナー) : セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者 : 岩田守弘

12月11日
キトリ/ドゥルシネア : ナターリヤ・オーシポワ
バジル (床屋) : イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士) : アンドレイ・メルクーリエフ

書くひまがなかったので、ちょこっとだけ。
「明るい小川」はボリショイ・パワー炸裂の楽しい作品! 音楽も、振り付けも、ボリショイだからこそ。バレリーナの弾丸ジャンプみたいなのとか、パワフルで美しいアレクサンドロワやオーシポワならでは。アコーディオン奏者の岩田さんも、ニヒルでコミカルで、端正ですばらしかった。

そして、なにより、ボリショイと最後の来日になったフィーリン。すてきすぎて、涙が出てしまいそう。ふつうに踊っているときはもちろん、シルフィードになったら、きれいでごつい踊りがおかしすぎる。アレクサンドロワとのコンビも最高で、白鳥とドンキがこのふたりで見られなかったのは、ほんとうに残念。ボリショイとは最後ってことは、今後マラーホフみたいに、芸術監督兼ダンサーとして踊ってくれるんだろうか。ぜひそうあってほしい。

「ドン・キ」はザハロワ&ウヴァーロフ降板で、オーシポワ&ワシーリエフペア。連日登板で、代役と呼ぶのはもうしわけないような見事きわまりない踊り。ああ、でも、ボリショイでのザハロワ&ウヴァーロフの「ドン・キ」が見たかった。ザハロワ、どうぞおだいじに。

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2008/12/07

ボリショイ・バレエ「白鳥の湖」

12/6 ソワレ 東京文化会館

オデット/オディール : マリーヤ・アレクサンドロワ
王妃 (王子の母) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ジークフリート王子 : アルテム・シュピレフスキー
ロットバルト : パーヴェル・ドミトリチェンコ
王子の家庭教師 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
道化 : ヴァチェスラフ・ロパーティン
王子の友人たち : アンナ・ニクーリナ,アナスタシア・ゴリャチェーワ

ボリショイ版の黒鳥のグラン・パはやっぱり好き。アレクサンドロワは、きりりとしていて、めちゃくちゃかっこよかった。オデットのほうは、ひんやりしてきれいだったけれど、やっぱりオディールの印象のほうが強いかなあ。

シュプレフスキーは、ロットバルトよりも、王子のほうが似合う気がする。あのルックスだもの。

ボリショイのコールドは、ものすごく揃っているわけじゃないけれど、それぞれの踊りのレベルが高いから、多少のずれはあっても、全体としてはすごく調和して、迫力がある。スペインなんて、姫さまがイケメン4人を引きつれていて、それだけでときめいてしまう。ほんと、みなさん、ルックスもスタイルも抜群。

が、やはりあの結末は、ダークすぎるかも。昔、ロシアではアンハッピーエンドをハッピーエンド変えさせられた反動で、あそこまで容赦なくいっちゃったのかも??

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2008/12/06

ボリショイ・バレエ「白鳥の湖」

12/5 東京文化会館

オデット/オディール : スヴェトラーナ・ザハーロワ
王妃 (王子の母) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ジークフリート王子 : アンドレイ・ウヴァーロフ
ロットバルト : アルテム・シュピレフスキー
王子の家庭教師 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
道化 : 岩田守弘
王子の友人たち : アンナ・ニクーリナ,エカテリーナ・クリサノワ

いやー、びっくり。これまで見たなかで、最悪の結末(=とんでもない悲劇という意味)。ふたりとも生きのこってハッピーエンドか、ふたりとも死んであの世でむすばれるか以外に、片方だけ死んで(?)終わりという可能性は、考えもしなかった。そうか、夢オチか。そういえば、グルジア国立バレエのファジェーチェフ版も、マイルドな夢オチだったけれど、ボリショイの伝統から来ていたんだ。妙に納得。

ウヴァーロフがすてきすぎて、すてきすぎて……。長身で美しいラインに、のびやかでゆうがで洗練された動き。ほんと、まさにこれぞ王子!!! だった。このウヴァーロフが見られただけで、今日は満足。ふだんも、もちろんすてきなんだけれど、ホームで踊っているせいか、その輝きが何倍にも増していた。

ザハロワは、ザハロワにしては普通? もちろん、ザハロワの普通は、ほかのダンサーの「すごい」くらいのレベルだから、文句はないのだけれど、バヤで見たような神懸かり的な迫力は感じられなかった。でも、あいかわらずかんぺき。どちらかというと、今日はオディールのほうがよかった。とってもキラキラとたのしそうだった。

この版では、王女たちが、たくさん踊る。キャラクター・ダンスの中心となっていて、国の代表!! っていう説得力があるし、個性もはっきり出てくる。あと、グラン・パの前に、王子を完全にまどわすシーンが追加されているのもわかりやすい。

音楽は、ドンキが超高速だったので、白鳥も? と思ったら、出だしはかえってゆっくりめ。緩急をじょうずに使い分けていた。

4羽の白鳥とかは、さすがにめちゃくちゃうまい。岩田さん、らくらくと超絶技巧をきめまくって、大喝采だった。道化という、王宮での役割も、とてもはまっていた。ほんと体重を感じさせない軽やかさで、そこが道化としての独特な存在感になっている。

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2008/12/05

ボリショイ・バレエ「ドン・キホーテ」

12/4 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア : ナターリヤ・オーシポワ
バジル (床屋) : イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士) : アルテム・シュピレフスキー
ルチア (街の踊り子) : アナスタシア・メシコーワ

すごかった! 身体能力がばつぐんの若手ふたりは、ゴムゴムの実でも食べたんですか? ってくらいに、ぼよんぼよんはずんでいた。ジャンプであれだけ盛りあがるのって、あんまりない(記憶に残っているのは、熊川さんとか、サラファーノフのアリとかかなあ)。それも、ワシーリエフの場合は、1回だけじゃなくて、いちいちどよめきがあがるくらい、ふつうのジャンプがすごい。でも、曲芸的ではあっても、ちゃんと美しくて芸術になっているところが、さすがボリショイ・ダンサー。

オーシポワも、同じくジャンプが、ふつうの人より10〜20センチ高い。しかも、後ろ足がすごいあがる。キトリはもちろん、予想以上にドゥルシネアもおしとやか〜な雰囲気が出ていた。これから、経験を積んで、さらに優雅さが出てきたら、鬼に金棒だろう。白いバレエをどうやって踊りこなしていくのか、今後が楽しみ。

ほんと、あの高速演奏で、ダブル(トリプルも?)がんがん入れてまわっちゃうんだから、おそろしい。

クリサノワが、今日もますますすてきで、白鳥も観たい!!! とかなりうずうずしたけれど、さすがに自殺行為なのであきらめた。「明るい小川」もあるし……。でも、次回来日は、ぜったいにはずせない。コパヒーゼも、手足ながくてきれいだった。ふたりとも、主役ばりの踊りを見せてしまうんだから(でも、主役はさらにすごいんだけれど)、ボリショイってほんとうに層が厚い。

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2008/12/04

ボリショイ・バレエ「ドン・キホーテ」

12/3 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア : マリーヤ・アレクサンドロワ
バジル (床屋) : ドミートリー・ベロゴロフツェフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士) : アンドレイ・メルクーリエフ
ルチア (街の踊り子) : アナスタシア・メシコーワ
メルセデス (踊り子) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ

さすが、ボリショイのドンキ! 楽しかった!
アレクサンドロワは、生え抜きの看板スターだけあって、大輪のバラのようなオーラ。大胆で豪快なんだけれど、正確で緻密な踊り。男前なところと、キュートなところがあわさって、キトリがとっても似合っている。

ベロゴロフツェフは、ボリショイらしい、ラインがきれいで、ダイナミックだけれど美しい踊りだった。

評判の高いエスパーダ@メルクーリエフもさすがだったし、グラン・パの第1ヴァリエーションのクリサノワもすてきだったし、ソリストもコールドも、パワフルでかろやか。ほんと、ボリショイってすごいなあ。

あと、音楽のテンポがめちゃくちゃ速い。なのに、ダンサーは平然と踊っている。アレクサンドロワの32回転も、超高速で、ニーナの伝統だなあ。

まだ始まったばかりなので、これからも楽しみ楽しみ。

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2008/11/26

シュツットガルト・バレエ団「眠れる森の美女」

11/24

オーロラ姫:アンナ・オサチェンコ
デジレ王子:マリイン・ラドメイカー
カラボス:フィリップ・バランキエヴィッチ
リラの精:ミリアム・サイモン

ほんと美しい舞台装置&衣裳だし、カラボスとリラの精がストーリーをうまく運んでくれてわかりやすいし、すごく出来のいいヴァージョン。とっても気に入ったので、ぜひまた見たい。

ラドメイカーが、絵に描いたような「王子」で、ふだんは男性ダンサーにあまり重きをおかないわたしでさえ、目がハートになった。金髪に青い眼で、顔は小さいし、プロポーションはきれいだし、踊りものびやかですてきだった。あと、今日もやっぱりアリ・ババのザイツェフがよかった。体がやわらかくて、着地もきれいで、このひとの王子が見てみたい〜。四人の王子も、みなかっこよかったし、シュツットガルトはいい男性ダンサーがそろっている。

全日に王子だったバランキエヴィッチは、カラボスを好演。踊りがキレキレですごかった。個人的には、王子よりもカラボスのほうが印象が強いかな。

オーロラのオサチェンコは、慎み深くて上品なお姫さま。まだ若いから、これから経験を積んで、もっと押し出しが強くなるとよさそう。

アイシュヴァルトのオーロラも、映像ですっごく美しかったから観たかったなあ。日程が合わなかったのがつくづく残念。

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2008/11/24

シュツットガルト・バレエ「眠れる森の美女」

11月23日 ソワレ 東京文化会館

オーロラ姫:アリシア・アマトリアン
デジレ王子:フィリップ・バランキエヴィッチ
カラボス:ジェイソン・レイリー
リラの精:ミリアム・カセロヴァ

いやー、最高!!! プロローグ、1幕は、まばゆいばかりの白い舞台。衣裳があざやかで(けっして派手ではない)、コントラストがはっきりしていて、ほんとうにきれい。リラの精は、白に近いようなうすむらさきで、カラボスの黒と対称をなしている。で、ハイデ版の大きな特徴のひとつが、このカラボスなんだけれど、あやしく美しくて、バリバリに踊りまくって、たくさんあるヴァージョンの中でも、いちばん目立っているカラボスかも。プロローグと1幕のあいだに、黒い幕を使って出てきたりするのも、すごく効果的。負けた後に、3幕でも執念深く出てきていたし。リラの精は、腕が優雅ですてきだった。やさしいんだけれど、じつはいちばん強そうってのがよくわかる。

オーロラ@アマトリアンは、1幕では、緊張していたんだろうか、なんかはかなげというか頼りない感じだった。幸薄そうな雰囲気で、これからの悲劇を予見して、めでたい誕生日というのにイマイチ心からはしゃげないのかなあ。ローズ・アダージオのバランスはけっこうきつそうだった。

でも、2幕はそのはかなげさが、幻の雰囲気にばっちり合っていたし、3幕ではゆうがでたおやかで、威厳高く、ひかえめだけれどりっぱなお姫さまになっていたので、1幕は計算してのことかも。グラン・パのフィッシュダイブで、背中ののけぞりがすごい。フロアと直角に近いほど脚があがるダンサーって、記憶にない。脚のラインもきれいだし、腕の運びもゆうがでふんわりしていて、個人的にはツボだった。

このヴァージョンでは、4人の王子も、とにかく踊りまくる。ローズアダージオのあとにもガンガン踊り、なんと3幕の結婚式でもバリバリ踊っていた。みなそれぞれにかっこよくて、おそらくこのヴァージョンのオーロラが、花婿選びでいちばん困るだろう(だからひとりに選べなかった?)。けれど、オーロラにふられたあと、100年眠ったあとに、ほかの王子にもっていかれたすえ、結婚式に参加するって、ちょっとかわいそうな気もする。でも、自分たちが救えなかった姫を、見事救った王子をいさぎよく認め、お祝いできるほどの技量のある王子たちってことにしておこう。

あとは、赤ずきんのクリスティーナ・バーネルが細くてきれいだった。長靴を履いたネコを、白ネコが景気よく叩いていて、おもしろい。あと、宝石たちといっしょに登場したアリ・ババ@アリ・ババ: アレクサンダー・ザイツェフが、おどりにキレがあってかっこよかった。

2幕の幻影の場面も、3幕の結婚式も、舞台がこの上なく美しい。1幕と3幕では、時代がちがうのもよくわかる。プロローグ、1幕のあざやかな白に対して、3幕はシックでゴージャスで、これまた色づかいがすばらしい。ほんとうに、装置・衣裳のユルゲン・ローゼ、覚えておこう。(ハンブルクの「眠り」もこのひとだったみたい。たしかに、すごく美しかった。)


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2008/11/20

新国立劇場バレエ「アラジン」

11月19日 
アラジン:芳賀望、プリンセス:湯川麻美子、ランプの精ジーン:吉本泰久、魔術師マグリブ人:マイレン・トレウバエフ

まずは、とっても楽しかった! 予想以上に踊り満載だったし、おとぎ話的な要素をいかしつつ、エンタテインメントとして徹底している。これなら、バレエって敷居が高い〜と敬遠するような人も、楽しめるんじゃないかな。ディズニーのアラジンになじみがある人も、素直に受けいれられそう。男の子とかでもオッケーだと思う。(やっぱり、そうなるとジーンがいちばん人気かな。)

1幕の宝石たちが、手を変え品を変え的に工夫してあり、それぞれの長さもほどよいし、振り付けもおもしろくて楽しめた。それに対して、2幕、3幕はもうちょっと豪華でもいいかも。たとえ宝石がざっくざくであろうと、洞窟よりサルタンの宮殿のほうが控えめなのはさびしい気がする。たしかに、洞窟がいちばん摩訶不思議なところではあるのだけれど。

ジーンの登場のしかたは、煙とかシルエットとかをうまく使っていた。吉本さん、すごいはまり役。踊りもこの上なく精霊っぽく軽やかで妖しくて見事だった。

アラジンの芳賀さん、ジャンプ高いし、のびやかでよかった。踊りじゃない部分では、ははーって身を伏せるポーズが大げさで、なんかかわいい。湯川さんは、じつは主役で観るのは初めてなんだけれど、たおやかなお姫さまですてきだった。もっとおとなな雰囲気なのかなあと思ったけれど、とっても可憐な感じ。さすが、演技に定評があるかただ。

ジーンやじゅうたんが飛ぶシーンは、苦労と工夫はすっごくわかるが、個人的にはそれほど感激はしなかった。すてきだとは思ったけれど。席が前のほうで装置が見えちゃったからかなあ。でも、見え見えでも、たとえばディズニー・シーの「ミスティック・リズム」で、空中ブランコみたいなのや、長いカーテンみたいなのでぐるぐる空中をまわっているほうが躍動感はあって、こっちも興奮する。だから、装置にたよらずに、バレエ・ダンサーならではのテクニックで表現したほうがよかったのかも〜と少し思った。そういう意味では、獅子舞が、バレエ・ダンサーだからこそできる技を駆使して、ふつうの獅子舞と差別化をはかっていて、おもしろかった。

あと、やっぱりビントレーは舞台転換がうまい。あれよあれよと変わっていて、忍者? 黒子? みたいなのも、この作品の世界観に妙にマッチしていた。アラジンがお金持ちの姿に変わるのも、さりげないんだけれど、すごい工夫がこらされていた。

キャラのぜんぜん違う八幡/小野/中村組だとどんな感じになるか見てみたかったけれど、ちょっと無理。でも、ビントレーは芸術監督になるし、きっと再演するだろうから、そのときを楽しみにしておこう。

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2008/11/16

「アラジンと魔法のランプ」

新国立劇場バレエ団が『アラジン』を上演中である。振付家ビントレーは、イギリスではアラジンは中国というイメージだということをインタビューかなにかでいっていたのだけれど、そういえば前に訳した『フェアリーテイル』(イギリス人作家ドハティによる再話)にも「アラジン」が入っていたなあと思い、ひさしぶりに読み返す。(一語一句自分で訳したとはいえ、何年も前だと記憶がかなりやばい。)

まだわたしは公演を観ていないのだけれど(ゲネプロは結局いけなかった)、いろいろなサイトで見たかぎり、前半はだいたい同じっぽかった(ほかの「アラジンと魔法のランプ」も一緒なのかもしれないけれど、確かめていない)。なんで宝石が出てくるのかと思ったら、こういうわけだったのね。ディズニー版のせいでアラビアのイメージが強かったが、たしかに中国だ。ちなみに、『フェアリーテイル』版は、さいごにモロッコも登場するのだけれど、バレエではどうなんだろう……?

じつは「アラジン」は、ほかの話よりもさくさく訳せたからか(「火の鳥」とかは、名前の表記でけっこう悩んだ)、あまり記憶に残っていない。バレエの原作になっている「シンデレラ」や「眠り」みたいに、そんなに思い入れもなかったし。まさか「アラジン」もバレエになるなんて、あのときは思いもしなかった。そういえば、『美女と野獣』もその後バレエになった(これもビントレーだ)。『白雪姫』はいくつかヴァージョンがあるけれど、また観ていない。ちなみに、来年の2月にくる「人魚姫」は『フェアリーテイル』には入っていないけれど、『小学一年生』でリライトしたっけ。


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2008/11/02

Kバレエ「コッペリア」

11/1 大宮ソニックホール
スワニルダ:吉田都、フランツ:輪島拓也、コッペリウス:スチュワート・キャシディ

都さん、かわいかった〜〜。このあいだよりも、さらに磨きがかかっていた。軽やかなジャンプといい、キレのいい回転といい、細やかなステップといい、どうしてこんなにすてきなんだろう。都さんのジャンプが軽いのは、跳んでいるときはもちろん、着地がすごいきれい&丁寧なのがよくわかった。むかし、どこかのトークショーで、どうして足音がしないのか? という質問に対して、「つま先から着地しているから」(こまかい表現は覚えていないけれど、こんな感じ)とさらっといっていたけれど、理論的には理解できても、ああ完璧にできるひとはそうそういない。あと、3幕のヴァリエーションで、脚をななめに出すあのラインがものすごくツボで泣きそうになる。コーダのフェッテは、あいかわらず音とぴったりあって心地よく快速で、すばらしすぎる。

キャシディは今日ものりのりで、カーテンコール途中で家に入っちゃったり、舞台からおこっちそうな真似? をしていたりした。あれは、ほんとうにやばかったのかな? 都さんがすごいおどろいた顔をしていたけれど。

輪島さんは、この役がなじんできたのか、熊川仕様の振りが前回よりかなりさまになっていた。それにしても、熊川仕様の役だからかもしれないけれど、熊川さんに似てきた? 前に、宮尾さんもそういうふうに感じたけれど。まあ、最高のお手本が身近にいるのだし、芸事の習得は真似ることから始まるのだから、それはそれでいいし、そこから自分の表現を模索してさらに伸びていってほしい。

前回同様、ソリストでは、遅沢さん、浅川さん、東野さんがよかった。遅沢さん、背が高くてすらりとしていて、ラインもきれいだし、一回SHOKOさんといっしょに踊るのを観てみたいなあ。

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2008/11/01

Kバレエ「ピーターラビット」は「放蕩息子」と

Sbsh0249熊川哲也さんが芸術監督のK Ballet Companyによる来年2月公演は「ピーターラビットと仲間たち」のほかに、「放蕩息子」も上演するそうだ。熊川さんは、「放蕩息子」に出演&復帰予定。ってことで、必然的にピーターには出ないだろう。

「ピーターラビット」に食いついた、とくに児童文学なかたたちに説明すると、「放蕩息子」は聖書に出てくるあの「放蕩息子」の話。冒頭にダイナミックなジャンプはあるけれど、「ドンキ」「海賊」「白鳥」とかのクラシック演目にくらべると、テクニックでばりばり魅せる役ではなかったような記憶がある(1回しか見ていないので、間違っていたら失礼〜)。

というわけで、ついでに熊川哲也も観られたらラッキー♪ というかたには、顔はちゃんと出るので、別演目でよかっただろう。でも、熊川哲也の超絶技巧が優先でピーターラビットはおまけなかたは、「ドン・キホーテ」とかのほうがいいかも。順調に回復すれば、きっとまた踊るだろうから……。

あと、熊川さんが出演決定となると、チケット代は年末「くるみ」みたいに下がらないと思う。「ピーターラビット」だけ観たくて、熊川さんはあまり興味がなく、安く観られたほうがいいというかたは、2月28日(土)昼公演をどうぞ〜。熊川さんではなく、橋本直樹さんというダンサーが「放蕩息子」に主演するため、熊川価格よりも安いはず。テクも華もあって、とってもよいダンサーなので、おすすめ。(と思ってもういちど情報を見たら、価格も出ていた。それによると、熊川さんの日も橋本さんの日も同一価格みたい。となると、みなさん、やっぱり熊川さんが観たい? ただ、熊川さんより橋本さんのほうが若干チケットが取りやすってのはあるかも。)

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2008/10/30

さいとう美帆さんのサイン&『アラジン』ゲネプロ

Sbsh0496新国立劇場のバレエ「マイ・ダンサー」セット券を購入した特典で、お気に入りのダンサーのサイン入り写真が送られてきた。わたしが選んだのは、さいとう美帆さん。ほかにも西山さんとか川村さんとかお気に入りはいるのだけれど、さいとうさんは「シンデレラ」で主役デビューしたときからずっと応援してきたから。やさしげでかわいらしい踊りが好みなの。ほんとは新潟公演「ライモンダ」も観たかった〜。

サインだけかと思ったら、ていねいなメッセージまでついていて好印象。ふだんはダンサーとの交流とかに興味ないのだけれど、こういう気づかいは素直にうれしい。ちなみに写真はこんぺい糖の精。

そうそう、さいとうさんは、発売中の『クロワゼ』に、「私のウェア・ストーリー」で登場している。赤とか白とかはっきりした色が好きなんだとか。踊りのイメージがパステル系だったので、赤はけっこう意外。お似合いだけれど。もとがかわいらしい分、「かわいくなりすぎない=おとなかわいい」がご自身のテーマなのかな、という印象を受けた。

ついでに、「マイ・ダンサー」セット券の購入者を「アラジン」ゲネプロに招待してくれるとかで、チケットが入っていた。次期芸術監督の新作だけあって、気合いが入っている〜。せっかくだからいくつもり。今年は「ライモンダ」のゲネプロも当たったし、めずらしいことは続くものだ。

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2008/10/28

瞬殺パンチとフィギュアスケートで「ジゼル」

Sbsh0378瞬殺パンチをくりだす小町。カメラのストラップとかにすぐに反応する。

フィギュアスケートのGPシリーズのアメリカ戦をテレビで観た。なんと、安藤美姫と中野友加里が、フリーの曲に「ジゼル」を選んでいた。すごい偶然。

Sbsh0374ただ、出だしは一緒だけれど、それからは、中野さんはジゼルのヴァリエーションや村人たちの群舞とか、1幕のにぎやかで楽しい場面、安藤さんは2幕のウィリになってからの場面がメインだった。ってなると、衣裳は、中野さんはジゼル(生前)そのものだけれど、安藤さんはウィリになったときのもの(白のロマンティック・チュチュ)が正しいのかも。でも、安藤さんのは紺と白のコントラストが効いていて、白の透明感が引きたっているから、より精霊っぽい感じはある。中野さんの衣裳は、パフスリーブに、胸の編みあげ&花とか、かんぜんに村娘! で決めていた。ちなみに、中野さんは、ジゼルのヴァリエーションのステップも取りいれていた(片足ケンケンとか)。

バレエファン的というか個人的には、中野さんの振付が、ジゼルの特徴をいかし、物語性が感じられて好みかな。

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2008/10/27

牧阿佐美バレエ団「ライモンダ」

10月26日 ゆうぽうと

ライモンダ:青山季可、ジャン・ド・ブリエンヌ:逸見智彦、アブデラクマン:菊池研

たぶん新国版と似ているだろうなーと期待していて、やっぱりそのとおり。だから、新国版大好きなわたしにはなじみやすかった。新国ダンサーと比べると、どうしてもこじんまりして見えてしまうのだけれど、むこうは日本全国から身長の高いダンサーをかき集めているのだからしかたがない。小嶋さんがバレエマスターをやっているせいか、男性のレベルがぐっと高くなった気がする。しかも、見栄えがいい人が多い。これからの成長が楽しみだ。

青山さんは、主役で観るのは初めて。というより、個体認識をしたのも初めてかも??(と思って過去の鑑賞記録をのぞいたら、2003年にフロリン王女を観たらしい。記憶に残っていないのだけれど。)あれだけ踊りがたくさんあるライモンダを、最後までかろやかに踊りきっていた。さすが、うわさどおりのテクニシャンだし、体力も見事〜。音の取りかたがちょっと速めに感じるときもあったけれど、きれいな脚のラインは好みだった。「リーズの結婚」は青山さんの回にしようかな。菊地さんのコーラスも観てみたいし。

逸見さんは、あいかわらずゆうがなたたずまいと、美しい脚のラインがすてきだった。菊池さんは、もっと濃いのを予想していたけれど、けっこうあっさりしていた(前に観たコルプ@キエフが濃すぎたか?)。でも、あのあやしい雰囲気は彼ならではの魅力だろう。あとは、3幕ヴァリエーションの吉岡さんがとってもきれいだった。

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2008/10/19

Kバレエが「ピーターラビットと仲間たち」を上演

Sbsh0468熊川哲也さんが芸術監督を務めるK-Ballet Companyが、来年の2月に「バレエ ピーターラビットと仲間たち」を上演する。詳細はK-Ballet Companyのサイトをどうぞ。

まさか、日本でこの作品が見られるとは思わなかったから、びっくり&うれしい〜〜♪ だって、アシュトン(振付)でランチベリー(編曲)でピーターラビットなんだもの。

児童文学関係の人たちのあいだでは、ピーターラビットがバレエになっているというのは有名で、テレビ・ビデオ・DVDで観たことをある人も多い。「コッペリア」でご一緒した作家のNさん(バレエの被りものキャラ好き)も、さっそく食いついていた。貴重な機会なので、興味のあるかたは、ぜひどうぞ〜。(とはいえ、Kってチケット代が高いから、なかなか気軽にお誘いできないのだけれど。)

ちなみに、熊川哲也さんは、ただ今怪我の治療中で、このときまでに復帰するかどうかは不明。出るとしたら、やっぱりカエルのジェレミー・フィッシャーなのかなあ(ロイヤルでも踊っていた)。が、仮に、彼が出演することになったとしても、かぶりもので顔は見えないから、ご注意を(ピーターよりも熊川さんが目当てというかたは、別の演目を選んだほうが無難かも)。まあ、踊りだせば、彼のすごさはわかるかもしれないけれど……。

画像は、「コッペリア」会場で展示してあったピーターラビットの「衣裳」。すごく出来がよくて、そっくり! かわいい!! だけど、でかい! これを着たら、ただ突っ立っているだけでも大変そうなのに、踊っちゃうなんて、想像を絶するような世界だ。

でも、とっても楽しみ。今からDVD観て、CD聴いて予習しようっと♪

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2008/10/18

Kバレエ「コッペリア」

10月17日 オーチャードホール

スワニルダ:吉田都、フランツ:輪島拓也、コッペリウス博士:スチュワート・キャシディ

都さん、かわいかったー! 今年のなかでは、いちばんよかったかも。衣裳もすごく似合っていて、どうみても十代の少女にしか見えない。2幕でコッペリウス博士に荒っぽいことをやっても、ほんとキュートでほほえましい。

しかし、なんであんなに軽やかで、すべてのラインが美しいんだろう。ひとつひとつが奇跡の瞬間のよう。ほんのちょっと出す、足の軌跡だけでも感動してしまう。

輪島さん、おちゃらけたフランツをなかなか好演していた。あとは、遅沢さん@ジプシー、浅川さん@祈り、東野さん@ブライドメイドがよかった。(東野さん、やっぱりスワニルダが観たかった! 熊川さんとともに、再演を熱望!)群舞の男性は、やっぱりジャンプ&回転はほかのヴァージョンより多め? の熊川仕様だった。

キャシディが、2幕はもちろん、カーテンコールもノリノリで、都さんや浅川さんの手をなでなでしたり、ひとりで勝手にうしろの列にいっちゃったりと、サービスをふりまいていた。ついでに、熊川さんの出迎えもキャシディ。熊川さんはぴょこんとジャンプして、順調な回復ぶりをアピールか? ちょっと博士っぽいポーズをとったりもしていた。フランツの振りを見ると、まさに熊川さん仕様だなあと思ったので、今回ケガされたのがつくづく残念。治ったらぜひまた再演してほしい。

Sbsh0462画像は、会場に展示してあった「くるみ割り人形」の衣裳。こんぺい糖の精(上)と雪の女王(下)。

Sbsh0464

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2008/10/11

『Clara』11月号にジャスミン特集!


ただいま発売中の『Clara』11月号に、10月下旬発売の『ジャスミンの幸運の星』特集ページがあります。新刊にさきがけて、見どころの紹介、キャラクターのおさらいなど、盛りだくさんで6ページ。表紙やさし絵も見られます。1巻の、あまーいピンク色のポピーとはまたちがって、白地に金をあしらったゴージャスな感じの表紙です。こうなると、おてんばローズの巻がどんな感じになるのか楽しみですねえ。

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2008/10/02

再開

Sbsh00371先月からバレエのレッスンを再開した。もちろん、最大の目的は腰痛対策。イスだのなんだのいっている前に、なにより極端に運動不足なのが問題だからである。体力ないと、仕事もはかどらない。

というわけで、むちゃくちゃ忙しいのは相変わらずなのだけれど、清水の舞台から飛び降りる覚悟で始めたら、なーんと、すごく快適。もっと早く再開していればよかった。体が軽くなって、疲れにくくなった気がする。外に出たついでに、カフェとかで仕事すると、集中できて、一石二鳥である。

Sbsh00451ちなみに、レベルはサイテー。入門から入門マイナスに格下げになった感じ。前からへたっぴだったけれど、ますますへたっぴに磨きがかかり、へっぽこ体操をしているだけ。けっしてアレを「バレエ」と呼んではいけない。まあ、自己満足の世界にひたって本人は楽しいのでよしとしよう。

ところで、「バレエが好き」というと、かならず「ご自身もされるのですか?」と聞かれる。日本では、バレエは「鑑賞」以前に、「お稽古ごと」として定着しているのだ。もちろん、「お稽古」としてのバレエもすばらしいけれど、「鑑賞」としてのバレエがまだ独立できないのが残念である。鑑賞専門のバレエ好きだって、たくさんいるのに。バレエは鑑賞オンリーでもオッケーという意識が広まって、すこしでも多くのひとに、あの美しい世界を味わってほしいなあ。

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2008/09/13

東京バレエ団「ジゼル」

9月11日 ゆうぽうと

ジゼル: 小出領子
アルブレヒト: ウラジーミル・マラーホフ
ヒラリオン: 後藤晴雄

―第1幕―
バチルド姫: 川島麻実子
公爵: 木村和夫
ウィルフリード: 野辺誠治
ジゼルの母: 橘静子
ベザントの踊り(パ・ド・ユイット): 高村順子‐中島周、乾友子‐長瀬直義
佐伯知香‐松下裕次、吉川留衣‐平野玲
ジゼルの友人(パ・ド・シス): 西村真由美、高木綾、奈良春夏、
田中結子、矢島まい、渡辺理恵

―第2幕―
ミルタ: 井脇幸江
ドゥ・ウィリ: 西村真由美-乾友子

指揮: アレクサンドル・ソトニコフ
演奏: 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

小出さんは、さすが、初役とは思えないほど見事な踊りと役作りだった。1幕から、踊りが軽くて妖精のほう。そのはかなげな雰囲気が、幸薄そうなジゼルというか、直後に死んでしまうような予感をさせる。あと、もうすでに妖精の域に入りこんでいる感じが、人を惹きつける魅力になっているのかも。シルフィードに惹きつけられてたまらないジェームズと同じ空気というか。もちろん、2幕のウィリになったあとも、軽やかさが際だち、でも今度は生身の人間っぽさがぎゃくに出ていたのがよかった。

マラーホフは、もう完全復活! ウヴァーロフに続いて、よかったよかった。あの美しいグランジュッテが見られてほんとうれしい。で、やはりマラーホフらしい、純愛ひとすじのアルブレヒト。小出さんが可憐だから、ほんと大切にしているのがよくわかった。でも、ボンボンの甘ちゃんでもあるから、婚約者を目の前にして、どうしようもなくて、裏切ってしまう。あのアルブレヒトなら、死んだジゼルが許し、必死で守るのもうなずける。

井脇さんの、あいかわらずキリリとしてミルタもすてきだった。後藤さん@ヒラリオンははじめてだけれど、いい人なんだけれどぶっきらぼうで、だからああいう行動に出てしまったのねと説得力があった。

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2008/09/11

「バレリーナ・ドリームズ」の読者イラスト


『Clara』10月号の「イラスト・コーナー」のテーマが、「バレリーナ・ドリームズ」です。いろいろなポーズのポピー、ジャスミン、ローズがいます。みんな、ポジションが正しいんですよ。さすが。バレエもできて絵も上手なんてうらやましいなあと思ってしまいました。

「バレリーナ・ドリームズ」の読者プレゼント用のバッグも発表されていました。3色もあるなんて、ごうか〜! 当たる子はラッキーですね。

崔由姫さんのインタビューもよかったです。「タイミングを引き寄せるのは努力」って、えらいなあ。ローレン・カスバートソンと大親友だそうで、仲良くふたりで写っている写真がかわいい!

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2008/08/24

東京バレエ団「ドン・キホーテ」

8月23日 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア姫: 上野水香
バジル: 高岸直樹
ドン・キホーテ: 野辺誠治
サンチョ・パンサ: 高橋竜太
ガマーシュ: 平野玲
メルセデス: 高木綾
エスパーダ: 中島周
ロレンツォ: 横内国弘

―第1幕―
2人のキトリの友人: 乾友子‐田中結子
闘牛士: 松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜、梅澤紘貴
安田俊介、木下堅司、柄本弾、柄本武尊
若いジプシーの娘: 吉岡美佳
ドリアードの女王: 奈良春夏
3人のドリアード: 吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子
4人のドリアード: 森志織、福田ゆかり、村上美香、阪井麻美
キューピッド: 河合眞里

―第2幕―
ヴァリエーション1: 田中結子
ヴァリエーション2: 乾友子

東バオンリーのキャストの日。若手中心のキャスティング(初役のかたもいた?)だったが、みなさん大健闘していた。ドリアードの女王の奈良さんのグランジュッテが、ふんわりしていて好みだった。

高岸さんは、当社比60%増しです!! という感じで、今日は回転がいつもよりすごかった。最初から最後まで、とにかく気がつくとくるくる回っていたような。ノリノリだし、あのパワーは見事。冒頭で、タオルを上野さんの首にまいて引っぱっていくのが、息があっていてユーモラス(文章で見るとなんか怖いけど)。若手と思っていた上野さんは、いつのまにかベテランの風格を身につけていて、踊りにも演技にも余裕がある。演技で、かわいいけれど威勢がいいときはけっこうキリリとしているのが、下町っ娘っぽくて印象的だった。エスメラルダとカルメンを踊った経験が活きているのかな。


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2008/08/23

東京バレエ団「ドン・キホーテ」

8月22日 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア姫: ポリーナ・セミオノワ
バジル: アンドレイ・ウヴァーロフ
ドン・キホーテ: 野辺誠治
サンチョ・パンサ: 氷室友
ガマーシュ: 松下裕次
メルセデス: 奈良春夏
エスパーダ: 後藤晴雄
ロレンツォ: 平野玲

―第1幕―
2人のキトリの友人: 西村真由美‐佐伯知香
闘牛士: 中島周、長瀬直義、宮本祐宣、横内国弘
梅澤紘貴、安田俊介、木下堅司、柄本武尊
若いジプシーの娘: 井脇幸江
ドリアードの女王: 田中結子
3人のドリアード: 吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子
4人のドリアード: 森志織、福田ゆかり、村上美香、 阪井麻美
キューピッド: 高村順子

―第2幕―
ヴァリエーション1: 佐伯知香
ヴァリエーション2: 西村真由美

ポリーナはきょうもかわいさ炸裂! そうそう、1幕の片手リフトのとき、にっこにっこしながら観客にむかってタンバリンふるところが超キュート。結婚式のグラン・パ・ド・ドゥがおわって、ちょっかい出してきたガマーシュとフェッテ競争したり、今日ならではのアドリブもあった。ちなみに、ポリーナの勝ち。

ウヴァーロフもあいかわらずキレがよく、はじけていた。あんなに長身なのに、もっさり見えないのがすばらしい。カーテンコールでは、指揮者ソトニコフさんから指揮棒をあずかっておどけたりして、茶目っ気たっぷりだった。それにしても、ポリーナは、キトリデビューのパートナーが、サポート上手でベテランのウヴァーロフでよかったね。

今日ご一緒したふたり(男性)は、高村さん@キューピッドを絶賛していた。男性がぐっとくるタイプらしい。とてもほっそりして、中性的なふんいきが、とてもキューピッドと合っている。

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2008/08/21

東京バレエ団「ドン・キホーテ」

8月20日 東京文化会館

キトリ/ドゥルシネア姫: ポリーナ・セミオノワ
バジル: アンドレイ・ウヴァーロフ
ドン・キホーテ: 野辺誠治
サンチョ・パンサ: 高橋竜太
ガマーシュ: 平野玲
メルセデス: 井脇幸江
エスパーダ: 木村和夫
ロレンツォ: 横内国弘

―第1幕―
2人のキトリの友人: 小出領子‐高村順子
闘牛士: 中島周、松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜
梅澤紘貴、安田峻介、木下堅司、柄本武尊
若いジプシーの娘: 吉岡美佳
ドリアードの女王: 西村真由美
3人のドリアード: 吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子
4人のドリアード: 森志織、福田ゆかり、村上美香、阪井麻美
キューピッド: 佐伯知香

―第2幕―
ヴァリエーション1: 高村順子
ヴァリエーション2: 小出領子

もうポリーナがかわいくてかわいくて、ついついニヤニヤしながら見てしまった(おじさんモード全開!)。ほんと、なんであんなにかわいいんだろう。まさに「町いちばんのカワイコチャン!」という感じ。

もちろん、かわいいだけで全幕主演がおどれるなら苦労はないのだけれど、ポリーナはテクニックも抜群。ひとつひとつのステップがキレがあって丁寧。バランスは長いし、回転の軸もしっかりしている。1幕の、のけぞりジャンプでは、頭が足にくっつきそうなほど背中がやわらかくて、わたしの好きなラインをばっちり見せてくれた。キトリのときはイケイケだったけれど、ドゥルシネア姫になると、しっとりと控えめ&上品で、クラシック・バレエの美しさを存分に発揮している。32回転では、音楽にきれいに合わせ、安定した2回転もとりまぜながら、ほとんど移動していなかった。

しかしポリーナは、顔が超小さくて、首が長いせいか、身長が高いはずなのに「でかく」見えないから得をしている。ほかのダンサーと並んで、あれっ、こんなに高かったのねと意外に思うくらい。

来年のバレエフェスの全幕で、「眠り」はポリーナにしてくれないだろうか。デビューのときの、あの初々しいオーロラが、どう進化したのか、ぜひ見たい!!! あ、でも、ポリーナはなんでも見たいので、これからもコンスタントに呼んでくださいね。

ウヴァーロフは、6月の白鳥のときより体を絞り、スピードとキレがあるダイナミックな踊りを見せてくれた。ポリーナとの美男美女カップルでとっても合っていた。

ほかの東バダンサーも、十八番の「ドン・キ」だけあって、みなさん充実している。プロダクションも、スピード感があってまとまりがよくて、ほんと楽しい。キトリの友人が結婚式でヴァリエーションを踊ったり、メルセデス&エスパーダもずっと出ていたりするのが、統一感があって好き。ガマーシュもサンチョ・パンサも、たくさん踊りを見せてくれて、コミカル度をぐっとあげてくれる。ひさびさに見て、プロダクションの水準の高さを実感した。

そうそう、会場内の販売所で、『ポピーの秘密の願い』を売っていた! わーい!

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2008/08/12

『Clara』9月号にポピー特集!

『Clara』2008年9月号、新書館
『ポピーの秘密の願い』単行本の発売にあわせて、『クララ』で「バレリーナ・ドリームズ」特集が組まれています! 名場面集、読者からのコメント、ポピー度チェックテストなど、もりだくさんの内容。訳者としては、たくさんの読者の声が聞けたのが新鮮でうれしかったです。

また、今月号では、もうすぐ東京バレエ団の公演『ドン・キホーテ』に主演するポリーナ・セミオノワの特別インタビューもあります。あんなに才能に恵まれているのに、ものすごい努力家で真摯で、ますますほれました。意外にも全幕『ドン・キ』は初挑戦なのですね。でも、キトリは似合うだろうし、彼女のことだから、こちらの予想・期待以上のパフォーマンスを見せてくれることだと思います。

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2008/08/08

エトワール・ガラ

8月6日 オーチャード・ホール

マチュー・ガニオの成長ぶりにびっくり。いつのまに、こんな風格ただようエトワールになったのだろう。スヴェトラーナ・ルンキナも、ここのところ、見るたびにボリショイのプリマとして貫禄がついていく。ふたりとも、若いころから抜擢されてきて、エトワールやプリンシパルの位が、ふたりを成長させたのだろう。

演目としては、ラコット振り付けの「メリー・ウィドウ」が個人的に好みだった。わたしって、アシュトンとかラコットとか、踊りの洪水タイプの振り付け家が好きだなー、と再認識した。ラコット版「ラ・シルフィード」見直してみようかな。

その「メリー・ウィドウ」にガニオとおどっていたマリ=アニエス・ジロ、きれいだし踊りもすてきなんだけれど、衣裳のせいか、はたまたガニオが細すぎるせいか、とってもごつく見えてしまいちょっぴり気の毒な気がした。ガニオが黒いタキシード、ジロが白くて短いチュチュなので、もともと立派な骨格が強調されてしまったというか……。でも、最初に書いたとおり、おしゃれなステップを、とてもかっこよく踊っていた。

そういえば、最初は、「スターズ・アンド・ストライプス」にひかれて、チケットを取ったんだけれど、この「メリー・ウィドウ」に変更になったんだっけ? 「スターズ・アンド・ストライプス」も残念だけれど、世界初演の「メリー・ウィドウ」が観られてよかったかな。

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2008/08/06

ワガノワ・バレエ・アカデミー

8月3日 ティアラこうとう

登場したとたんに、美しい子どもたちの大群で目がハートになる。上級生の女の子たちは、プロダンサーと遜色ない仕上がりぶりで、さすがワガノワと感心した。でもそれ以上に目をひいたのが、学年の低い子たち。まだ体型は子どもなのに、足のラインはしっかりと鍛えられたバレエのラインを持ち、上半身の動きも優雅この上ない。ついでに、少年っぽい男性ダンサー(サラファーノフとか)が好きなわたしとしては、そのもの少年、しかも美少年だらけでいい目の保養だった。

「ラ・シルフィード」でジェームズを踊ったイリヤ・ペトロフは、あの激しいステップをきっちりこなしていた。ダリヤ・エルマコワ@「さくら」は、日本人ならみんなおなじみのあの「さくら」で、扇子二本をうまく使って、とてもおしゃれでたのしい作品だった。エルマコワは身体がすごーくやわらかい。

日本人も、中家正博さんがアリ、鈴木里依香さんがギュリナーラを踊っていて、どちらもひっじょうに見事。とくに、中家さんのジャンプの高さは、ひさびさにびっくりするほどのレベルだった。鈴木さんは、まわりのロシア人ダンサーとまったく遜色のないラインの美しさが印象的だった。

そうそう、最終日だったので、カーテンコールにアスィルムラートワ校長が登場。あいかわらずうるわしい。

みなさん、すくすく成長して、プロのすばらしいダンサーになりますように。

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2008/08/04

Kバレエ「海賊」

8月1日、2日 文京シビックホール

メドーラ:吉田都、コンラッド:清水健太、アリ:遅沢佑介、グリナーラ:松岡梨絵、ランデケム:輪島拓也、ビルバント:杜海

都さんは、いつもながらすてきだった。ニーナのメドーラとはまたちがう、すがすがしく、上品な踊り。遅沢さんは、予想以上にアリが似合っていた。背が高く、細くてしなやかな体が、ひじょうに美しい。テクニックはもちろんあるし、熊川さんがこのヴァージョンで目ざしたアリ像をしっかりと体現している。中村祥子さんとおどってほしいなあ。

対して清水さん@コンラッドもよかったけれど(さすが、熊川さんがプリンシパルにするだけのことはある)、もともとがキャシディ仕様の役のせいか(テクというよりも、まず濃い演技ありき! というかんじ?)、清水さんならではの魅力は存分に発揮されていなかったかも。

去年も思ったけれど、輪島さん、こういうニヒルな悪役って似合う。王子さまより、ちょっとクセのある役のほうが、持ち味がいきるのかしら。あと、ここ1年でライバルが増えて、かなりがんばって成長した気がする。同じくニヒル系? で、「コッペリア」のフランツ、けっこうイケるかも、と10月の都さんとの共演に期待しよう。杜海も、悪そうなビルバントを好演していた。

熊川版「海賊」は、オーソドックスなヴァージョンとちがって、海賊たちの男の物語になっているから、海賊たちのちょっとした振りがかっこいい。熊川さんがイギリス仕込みなダンサーだけあって、物語の統一性・整合性も重視していて見応えがある。

そうそう、熊川さん、また怪我とのこと。お気の毒〜。無理しないでほしいけれど、かれひとりの問題じゃないことも多いから、いろいろ大変なのだろうなあ。

そういや、海賊の手下に橋本さんがいた。もうだいぶよくなったのかしら。早く大きな役が踊れるようになりますように。

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2008/07/26

アメリカン・バレエ・シアター「白鳥の湖」

7月25日

オデット/オディール : ジリアン・マーフィー
ジークフリード王子 : イーサン・スティーフェル
王子の友人 : ゲンンジー・サヴェリエフ
ロットバルト : ヴィターリー・クラウチェンカ,ジャレッド・マシューズ

スティーフェルは、わたしが数少ない男性ダンサーで選んで見にいくひと。かれの王子さまは、まさにプリンス・チャーミング。いいかえれば少女漫画に出てくるあこがれの男の子像。クールで男の子っぽいんだけれど、誠実でたよりがいがあるという感じ。昨日のカレーニョが慎み深い王子さまだったの対して、スティーフェルはえらそうで、またそこもかれらしくていい。踊りはダイナミックだけれど、さすがNYCB仕込みの音楽性のよさも際だっている。棚ぼた式でスティーフィル@王子を見ることができて、心からうれしい。もっと来日してくれればいいのになあ。

で、マーフィーは、どうしちゃったの?? というくらいきれいだった。数年前に牧にコレーラとゲスト出演した「白鳥」のときより、数倍かがやいている。マーフィー自身がダンサーとして成長したのもあるだろうけれど、やっぱりパートナーがリアル生活でも恋人のスティーフェルだからというのも大きいのかなあ。第二幕のアダージオが、ほんとうにびっくりするくらい美しかった。オディールの32回転は、マーフィーなら3〜4回転くらい軽くやるんだろうなあと思っていたら、それプラス、高速回転のあいだに白鳥のように腕を上下に動かした。もうあまりにおどろいて、笑っちゃったくらい。もちろん、よゆうでぐんぐん回っているから、すごすぎる。ちなみに、このふたりは、投身自殺するときも、ニーナ&カレーニョより派手だった。

そして、カーテンコール。ふたりとも、アメリカ育ちだからか、なんともノリがよい。昨日のニーナに負けないほど、サービス精神が旺盛で、跳んで出てくるわ、マーフィーがシェネで出てきたらスティーフェルもつづいてシェネしてきたり。マーフィーが跳んで出てきたあと、スティーフェルも? と思ったら、出てきたとたん5番でポーズ決めて立っていたりと、本人たちのほうが楽しんでいるようだった。さいごは、リフトで、マーフィーが白鳥のはばたきをしていた。こういうときは、スティーフェルはまさにアメリカのナイスガイで、気さくで感じがいい。マーフィーも、今回でかなり好きになった。前回の来日公演で、このふたりのドンキが観られなかったのは(スティーフェル降板)、つくづく残念だったかも(代役のカレーニョはもちろんよかったけれど)。

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2008/07/25

アメリカン・バレエ・シアター「白鳥の湖」

7月24日 東京文化会館

オデット/オディール : ニーナ・アナニアシヴィリ
ジークフリード王子 : ホセ・マヌエル・カレーニョ
ロットバルト : ヴィターリー・クラウチェンカ,ジャレッド・マシューズ

奇抜な演出ということだったけれど、「海賊」と同じようにアメリカらしい、このバレエ団ならではの作品に仕上がっていて楽しめた。やっぱり、ロシアと同じ路線で競ったらきっとかなわないから、こういうテイストが正解だと思う。

まず、ロットバルトがふたり。ひとりはヤギの角がついているもろ悪魔。もうひとりは、セクシーで悪くてハンサムな男性。1幕で、ボリショイ版オディールの曲とかが増えていた。3幕では、ルースカヤの曲が、ロットバルトのヴァリエーションになっていた。スペインの踊りもかなりちがうし、男性ふたりのナポリは初めて見た。4幕もかなり変わっていたけれど、4幕はバレエ団によってけっこうちがうので、とくに気にならない。手前で座る白鳥たちのしぐさが、けっこうほんものっぽかった。あと、湖に身を投げるところが、ほかのヴァージョンとちがって、まんなかあたりではっきりと見せてくれたので、わかりやすい。ニーナもカレーニョも、身投げポーズまでこの上なく美しい。

ニーナは、ひたすら美しかった。去年のグルジア「白鳥」よりも調子がいいかも。ボリショイ版ではないオディールのヴァリエーションを見られて、貴重だった。こっちのヴァリエーションでも、とにかく見せ方が大きくてうまい。こんなにあざやかな踊りだったっけ? と思ってしまうほど。カーテンコールでは、垂れ幕、テープ、紙吹雪があって、感慨深かった。ニーナはあいかわらずいい人で、カレーニョ、指揮者はもちろん、ふたりのロットバルトやオケにも、もらった花束から花をぬいてあげていた。さいごには、残った花束をコールドに捧げているし。カーテンコールで、さいごに白鳥の羽ばたきをしながら出てきたときは、ほんとうに神々しいほどかがやいていた。こんなにスケールの大きなバレリーナを同時代に見ることができて、心から幸せに思う。

カレーニョは、ほかの「海賊」の日に降板していたから心配だったのだけれど、元気そうにおどっていた。軽やかで柔らかくて、上品な王子さま。でも、純粋で人がよさそうだから、3幕であのニーナが出てきたら、だまされちゃうんだろうなあ、と納得できてしまう。

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2008/07/20

アメリカン・バレエ・シアター「海賊」

7月19日 東京文化会館

コンラッド (海賊の首領) : マルセロ・ゴメス
ビルバント (コンラッドの友人) : サッシャ・ラデツキー
アリ (コンラッドの奴隷) : ホセ・マヌエル・カレーニョ
ランケデム (市場の元締め) : ゲンナジー・サヴェリエフ
メドーラ (ギリシャの娘) : ニーナ・アナニアシヴィリ
ギュリナーラ (パシャの奴隷) : ミスティ・コープランド
セイード・パシャ (コス島の総督) : ヴィクター・バービー

お祭りムードむんむんで、楽しい海賊だった。ABT、前回の来日よりよくなったみたい。ディズニー風というか、「パイレーツ・オブ・カリビアン」風というか、いかにもアメリカらしい作品なのだけれど、それがこのバレエ団らしさ&良さになっている。

そういえば、前々回の来日公演「海賊」(2002年)でも、メドーラ・コンラッド・アリは同じキャストだったような。前は、たしかキャスト変更でコンラッドがゴメスになり、彼もまだ若手のころで、天下のニーナ相手にかなり緊張している感じだった。でも、今回は堂々としていて風格ただよう海賊の頭領であり、踊りもダイナミックだけれどビシッと決めていてかっこよかった。サポートもていねいで、ニーナとよく合っていた。

カレーニョはあいかわらず、軽やかで上品な踊り。まさに忠実な奴隷。サヴェリエフ@ランデケムはすごい回転ジャンプを決めていたし、ラデツキー@ビルバントはキレよく、パワフルだった。

そして、もちろんいちばんはニーナ。とびきりラインはきれいだし、圧倒的に華やかだし、アクセントのつけかた、見せかたがチャーミング。フェッテは、とちゅうまでゆっくり回転をまぜ、後半はガンガンまわって、ほんと元気ですごい。あのゆっくり回転をまぜるのは、ダブルやトリプル入れるのよりむずかしいと、バレエ経験が長い知人に聞いたことがある。しかし、残念なのは、手拍子するひとがいたこと。フェッテで手拍子は、ダンサーの邪魔になるだけだからやめてほしい。

ニーナは、お約束通り(?)、カーテンコールまでサービス精神旺盛だった。オーケストラピットに花を投げいれて、あいかわらずなんていいひとなんだろう。ゴメスにリフト2回され、ダイブも1回きめ、最後の最後まで、観客の期待を知り、それにしっかりこたえてくれる。だから、こんなにも観客に愛される。ついでにゴメスも、ニーナにめろめろ〜という感じで、ほんとうにパートナーにも愛されるひとなのね(ウヴァーロフやフィーリンも、ニーナとおどるときはこの上なくうれしそう)。「白鳥」も楽しみ。

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2008/07/19

アメリカン・バレエ・シアター「オールスター・ガラ」

2008年7月17日(木) 東京文化会館

≪ラ・バヤデール≫ 第1幕のパ・ダクシオン [15分]
ミシェル・ワイルズ  デイヴィッド・ホールバーグ

≪マノン≫ 第1幕のパ・ド・ドゥ [6分]
ジュリー・ケント  マルセロ・ゴメス

≪白鳥の湖≫ 第2幕のグラン・アダージオ [8分]
イリーナ・ドヴォロヴェンコ  マキシム・ベロセルコフスキー

≪シナトラ組曲≫ [15分] 
ルチアーナ・パリス  マルセロ・ゴメス

≪ドン・キホーテ≫ 第3幕のパ・ド・ドゥ [10分]
ニーナ・アナニアシヴィリ  ホセ・マヌエル・カレーニョ

≪ラビット・アンド・ローグ≫ [45分] *日本初演
ローグ (ならず者) : イーサン・スティーフェル
ラビット (紳士) : エルマン・コルネホ
ラグ・カップル : ジリアン・マーフィー,デイヴィッド・ホールバーグ
ガムラン・カップル : パロマ・ヘレーラ,ゲンナジー・サヴェリエフ
カルテット : 加治屋百合子,マリア・リチェット,カルロス・ロペス,クレイグ・サルステイ.ン
アンサンブル : クリスティ・ブーン,マリアン・バトラー,ミスティ・コープランド,シモーン・メスマー,ジャクリン・レイエス,サラワニー・タナタニット
トーマス・フォースター,ジェフリー・ガラデイ,アレクサンドル・ハムーディ,ブレイン・ホーヴェン,パトリック・オーグル,アイザック・スタッパス

ロイヤル祭りの余韻がまださめないままだったけれど、ニーナのキトリを見て、やっとABTモードになった感じ。やっぱりニーナ美しい。あの圧倒的なオーラも、すごすぎる。見ているだけで、幸福感にひたれてしまう。ほんとうに類い希なるバレリーナだこと。

ほかは、シナトラ組曲が、けっこうおもしろかった。というか、シナトラの歌声ってすてきだなあ、としじみじ感じてしまった。

スティーフィルが元気そうに踊っていてうれしかった(前回、降板だったので)。コレーラのファンには申し訳ないんだけれど、スティーフィルが白鳥の王子を急遽踊ることになったので、チケット買い足してしまった。

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2008/07/17

英国ロイヤルバレエ団「眠れる森の美女」

7月11日、12日、13日、14日

オーロラ、王子、リラの順に
11日 ロベルタ・マルケス、ヨハン・コボー、マリアネラ・ヌニェス
12日 タマラ・ロホ、フェデリコ・ボネッリ、イザベル・マクミーカン
13日 サラ・ラム、ヴァチェスラフ・サモドゥーロフ、ローラ・マカロッチ
14日 ロベルタ・マルケス、ヨハン・コボー、ローレン・カスバートソン

久々の眠り。すっかり欠乏症で、しかもロイヤルだったので、ものすごい強行スケジュールを敢行してしてしまった。

いちばん楽しみにしていたコジョカルとマックレーが降板したのにもかかわらず、やっぱり楽しかった。プロローグは、マリインスキーのように踊りまくってくれるほうが好みだけれど、みなさんさりげないマイムがうまいし、なんといってもマクゴリアンとか、キャラクター・ダンサーがめちゃめちゃいい味を出している。あんなに存在感がある王妃さまも初めてだし、カラボスのときは、ひとつひとつのマイムからセリフが聞こえるようだった。

あと、やっぱり、ロイヤルは着ぐるみ。カラボス手下のねずみさんは、目がつぶらでかわいいし、オオカミもどことなくユーモラスでにくめない。なぜか、赤ずきんちゃんのときに、子役がサルの仮面をかぶっているのも、ふしぎでおもしろい。

で、肝心の主役ダンサー。みなさん、バランスで見せる見せる。マルケスは、ついほころんでしまうような愛らしい姫だった。眠りで必要な幸福感をじゅうぶんにもたらしてくれた。ラムは、繊細で背中がやわらかくて、とても上品なお姫さま。箱入り娘度がいちばん高い感じ。ロホは、すごい回転やバランスを、なにげなく、優美にやりのけてしまう。あんなにすごいことをやっているのに、涼しい顔をしていて、まさに非の打ち所のない姫君だった。

王子は、コボーはいたるところに威厳と風格があふれていた。ボネッリは、素直で人柄のいい王子さまという感じ。リラが姫を任せるのに選ぶのも納得というか。サモドゥーロフは、あんなにがたいがよかった? とちょっと意外な印象。

あとは、ヌニェス@リラの精がとにかくよかった! すっかり気に入ったので、ひいき目もあるかもしれないけれど、かわいらしいところが、「幼心の君」のようで、かえって妖精の神秘性を打ちだしている。ふんわりしていて、マイムもさりげなくて、あたたかい感じが善の化身という説得力につながっている。ヌニェスのオーロラが観られなかったことだけが、つくづく残念でたまらない。カスバートソンも、最後にようやく見られたのだけれど、のびやかでとても素敵なダンサー。こんどはぜひ主役で見てみたい。

青い鳥は、蔵さんがすごくほっそりとスタイル良くて、きれいだった。(これまで見たのは、ラインがあまりわからない衣裳だったので、はじめてタイツを見たかも。)チェさんは、優雅でのびやかでかわいらしくて、フロリナだけじゃなくて、どこでもすぐに目につく。次回の来日には、きっと昇進しているのでは。マルティンは、見た目ごついけれど、踊りはやわらかくてよかった。佐々木さんは、さすがベテランで、すみずみまで行き届いた端正な踊り。ラムのフロリナも、軽やかでかわいらしかった。

やっぱり、ロイヤル大好き。ぜひまたすぐ来てください。

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2008/07/06

英国ロイヤル・バレエ「シルヴィア」

7月5日 東京文化会館

シルヴィア:サラ・ラム、アミンタ:フェデリコ・ボネッリ、オリオン:ヴァチェスラフ・サモドゥーロフ

いやー、楽しかった! 音楽がきれいで、振り付けがツボなので、何度観てもあきない。ラムは、とても品がよくて、アシュトンの細かいステップもかろやかにこなしていた。圧倒的なオーラとまではいかないけれど、誇示しすぎない慎ましさは好感がもてる。オーロラも期待しよう。

ボネッリは、今回見たなかでいちばんたくましいアミンタだった。プリンシパルとしてもいちばんベテランなので、踊りも迫力があった。サポートとか、安心感高いし、前よりも力がぬけていてよかった。サモドゥーロフは、ソアレスよりも線が細いけれど、迫力よりも色気があって、これはこれでよかった。

1幕のエロス扮するあやしい人(?)のコミカルな踊り、2幕のオリオン手下の軽快な踊り、3幕のヤギ・ペアのかわいらしい踊りとか、ほかにもいろいろツボで、とても充実した3日だった。これ、また観られる機会があるといいのだけれど。

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2008/07/04

英国ロイヤル・バレエ団「シルヴィア」

7月4日 東京文化会館

シルヴィア:マリアネラ・ヌニェス、アミンタ:ルパート・ペネファーザー、オリオン:ティアゴ・ソアレス

昨日があんまり楽しかったので、いきおいで劇場で追加を買ってしまった。

ヌニェスは、連日にもかかわらず、とっても元気。ますますかわいらしく踊っていた。ふんわり感がかなりツボだ。オーロラ、きっと似合うだろうなあ、見られないのが残念。

ペネファーザー@アミンタが昨日とちがうのだけれど、ラインがきれいでハンサムなダンサー。イギリスのバレエ団で、数少ないイギリス人プリンシパルなので、ダウウェル、サンソム、コープ目ざしてがんばってほしい。

ほかは、エロスとダイアナはちがったけれど、あとはだいたい昨日と同じキャスト。ほんと見ていてしあわせ。明日のラム&ボネッリ&サモドゥーロフも楽しみ〜。

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英国ロイヤル・バレエ団「シルヴィア」

7月3日 東京文化会館

シルヴィア:マリアネラ・ヌニェス、アミンタ:デヴィッド・マッカテリ、オリオン:ティアゴ・ソアレス

めちゃくちゃたのしかった! とーっても幸せな気分。

大好きなアシュトンとドリーブだから、演目としては気に入るだろうと思っていた。ストーリーとかわかんないでいいところを見逃しちゃいけないと思って、DVDで予習して、ここ数日CDもかけて音楽にもなじんでいた。DVDの感想は、バッセルとボッレがすごい素敵だったし、踊りもアシュトンらしくてクラシカルながらもコミカルで美しい。

で、肝心なのが、今回のダンサー。ヌニェス、前回のロイヤル公演で個体認識していないから、未知数だったのだけれど、期待以上によかった。とってもテクニシャンで、バランスもジャンプも超安定している。さすがに来日公演の初日なので、1幕は安全運転という感じだったけれど、2幕以降はじけてきて、それがたいそうかわいい。バッセルの流れをくむロイヤル・ダンサーだなあとしみじみと思う。でも、のびやかなバッセルとはまたちがって、ふんわりした感じがとてもよかった。あと、バリバリのテクニシャンだという予備知識があったのだけれど、へんに誇示することなく、ロイヤルらしい上品さが好感度高し。あー、ヌニェスの「眠り」も観たいけれど、同日のマチネ取っちゃっているから、残念。

マッカテリは、前回の来日時は、まだファースト・ソリストで、しかも急な代役@シンデレラの王子だった。もともと、小顔ですらっとしていてアンニュイな感じは、わたしは決してきらいじゃない。ただ、ソアレス@オリオンがあまりにド迫力だったので、気合い負けはしちゃっていたかも。そのソアレス、パワフルな踊りでよかった。今回は悪役だけれど、「眠り」や「シンデレラ」王子さまだと、たくましくてよさそう。「白鳥」なんかだと、どういう感じになるのかしら。

ほかに、ユフィさん、小林さん、平野さん、蔵さんなどが活躍しているのもバッチリ確認した。アシュトンの振り付け、細かいステップとか、コミカルな手の動きとか、好きだわー。日本ではあまり一般受けしない作品かもしれないけれど、個人的にはとっても気に入った。今回のロイヤル公演は、2演目ともしあわせ気分になれるから、うれしい。

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2008/06/26

新国立劇場バレエ「白鳥の湖」

6月24日 スヴェトラーナ・ザハロワ/アンドレイ・ウヴァーロフ
6月25日 川村真樹/中村誠

ザハロワは、このあいだの「ラ・バヤデール」でまたひとつ高いところへいってしまったと思ったけれど、「白鳥」もあいかわらず完璧な美しさだった。オディールは、ボリショイらしいスピード感があって、ザハロワの芸域が広く深くなったのをあらためて実感した。

ウヴァーロフは、ジャンプにいつもののびやかさが感じられず、すこし慎重に踊っているかなあという気がした。とはいっても、要所要所はきちんとしめて、じゅうぶんにレベルの高いパフォーマンスなのだけれど。ザハロワをこの上ないほど美しくサポートしてくれて、そして自分も優雅で端正だから、もうほんとうに立派すぎるのだけれど、彼レベルのダンサーにはついつい要求が高くなってしまう。

待望の川村さん、出だしはちょっと緊張している感じだったけれど、徐々に彼女らしい繊細で優雅な踊りになっていった。手ののばしかたとか、すごくきれい。とくに、4幕が、彼女ならではの透明感が際だっていた。どちらかというとオデットのイメージが強かったけれど、オディールも上品でよかった。もっともっと主役をおどって、磨いてほしいなあ。

ほかは、バリノフ@道化が、あいかわらずかわいい!! スペインのトレウバエフも、いつも通り、アクの強いキメキメ踊りで楽しかった。元Kの芳賀さん、1幕ですぐに気づいた。やはり、ソリストのなかだと目立つ。熊川さんにしごかれ、立派に成長したんだなあと今さらながら実感した。「アラジン」は芳賀さんの日だから、けっこう楽しみかも。元東バの古川さんも、ニッコニコして元気におどっていた。

女性陣は、いつもながらコールドが美しい。白鳥の出なんて、ほんと鳥肌もの。さいとうさん、トロワ、小さい白鳥、ナポリなど、いろいろ出ていて、かわいかった。ルースカヤは、情感たっぷりの湯川さん(24日)、きらきらでキュートな寺島まゆみさん(25日)、どちらも魅せてくれたけれど、ちょっと長すぎ、かつ振り付けがおもしろくない。ほんとうに入れる意味があるのかは、やっぱり疑問。

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2008/05/24

パリ・オペラ座バレエ「ル・パルク」

5月23日 オーチャードホール

レティシア・プジョル、マニュエル・ルグリ

基本的にわたし好みではないだろうなあと思いつつ、パリオペならではの有名な作品だから、いちど生で観てみたいというのが勝って、見にいった。で、経験として、よかったかな。オペラ座らしさにあふれていた。

庭師の四人は、本編(?)と温度差があって、ちょっと違和感があった。衣裳のせいかな。いや、音楽がシンセというか、雑音っぽいのが、ダメなのかも。やっぱりクラシックの曲がいいなあ。ダンサーはみなラインが美しくて、目の保養になるけれど。

プジョルは、シンプルなひっつめだと、やや女学生みたい。髪をおろしたとたん、一気に女らしく、すてきになった。ルグリは、さすがの貫禄だった。ふたりとも、最後のパ・ド・ドゥが、圧倒的に美しかった。

ああ、それより、オレリーが見たかった。来年(だっけ?)の来日公演はぜったいにきてね。

ところで、小学校中学年くらいの子がいたけれど、けっこう官能的なシーンもあるのに、いいのだろうか??


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2008/05/19

新国立劇バレエ「ラ・バヤデール」

5月18日 オペラ・パレス

ニキヤ:スヴェトラーナ・ザハロワ、ソロル:デニス・マトヴィエンコ、ガムザッティ:西川貴子

ザハロワ、美しすぎ。きれいなのは十分すぎるくらいわかっているけれど、さらに進化したような造形美。この人の場合、もう好き嫌いの域を越えて、宗教の域。拝めることが、ただただありがたく、神の恵みをいただいた気持ち。眼福、眼福。でも、ザハロワの場合、まちがいなく女神なんだけれど、なんかかわいらしくて、そこが、わたしのツボなんだと思う。幽玄の世界はもちろん、神の舞姫というキャラも、ほんとあっている。

マトヴィエンコは、踊りもたたずまいもしぐさも、おとなのダンサーになったなあ、と感心した。成熟したというか。ボリショイとかで、たくさん経験つんで、それをしっかり次の踊りにつなげているからだろう。

新国ダンサーは、やっぱり全体のレベルが高い。スタイルいいし、踊りは優雅で気品があって、うっとりしてしまう。影のコールドは、初日のせいか、アラベスクとかでちょいあぶない人もいたけれど、全体としては、とてもきれい。さいとうさん、西山さん、バリノフなど、お気に入りのかたたちの踊りもいつも通り確認した。6月に白鳥デビューを控えている川村さん、可憐で詩情豊かで、目をひく。きっと美しいオデット/オディールになるだろうなあ。

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2008/05/17

Kバレエ「白鳥の湖」

5月16日 東京文化会館

オデット:東野泰子、オディール:松岡梨絵、ジークフリート王子:熊川哲也、ロットバルト:スチュワート・キャシディ

腰が痛くて見ていられるかと心配だったけれど、せっかく何か月も前に取ったチケットだし、お気に入りの東野さんの白鳥デビューだし、熊川さんの快気祝い公演(?)だし、ということで、腰に負担がかからないよう服を当てたりして、万全の準備でいった。熊川版はスピーディーなので、助かった〜。

当初、オディールも東野さんだったが、荒井さんに変わり、当日荒井さんが「体調不良」で松岡さんに。東野さんが見たかったけれど、白鳥では見たことのない荒井さんも見てみたかった。

熊川さんは、1幕は、昔より落ちついた感じ。ケガの功名で、キャラクター造形に変化があったのだろうか。王子さま度がアップしている。でも3幕は、舞台復帰がうれしくてたまらないオーラびんびんで、かなり躁の気が出ていた。もう、ニッコニッコ踊っていて。それが、かえって、「魔につかれた王子」っぽくて、本来の王子ではないのね、という説得力につながっている。オディールに夢中なのも、上から操られているみたいで、裏切ったという感じがしない、というか。だから、4幕でオデットにあやまる様子も真摯に映るし、オデットもどうしようもできなかったことだとわかっている感じ。

踊りは、高いジャンプは少なめ、その代わり、回転を多めに、脚もいつもよりピンと高くあげていた。コーダの超高速回転は、スピードが笑っちゃうほど速かったけれど、熊川さんにしては、ちょい軸がぶれていたかも? でも、そういう重箱の隅をつつくのはおいておいて、かれはほんとうに観客の求めるものを知っているし、それを満足させてくれる形で見せるからすごい。カーテンコールは、なかなかお客さんが帰らないから、さいごにひとりだけ出てきていた。

東野さんは、繊細なオデットをとってもていねいにつくりあげていた。上半身はやわらかく、指先まで神経がゆきとどき、でも、回転などの軸はしっかりしている。こんなふうに、可憐だけれど芯の強いところが、オデットのキャラクター像にもはっきりと反映できていたので、とても満足。やっぱりオディールも見たかったなあ。小悪魔的でかわいいと思うんだけれど。次回に期待。

あとは、トロワの遅沢さんがすてきだった。正確だけど、ダイナミックで。かれは長身だから、中村祥子さんと組んでもよさそう。ベンノのブーベルも、3幕がのびやかで印象に残った。


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2008/03/24

東京バレエ団「スプリング・アンド・フォール」「時節の色」

3月23日 ゆうぽうと

わたしにしてはめずらしく、コンテンポラリーの公演。ついでに、東京バレエ団オンリーも、けっこうひさしぶり。

ノイマイヤーは、音楽と踊りの調和が美しいのがいい。おまけに、シンプルながらも、なんとも効果的な舞台が印象的。光のあんばいで、高さと奥行きの質感があんなに出るとは、びっくり。ダンサーのいる部分だけじゃなくて、高い天井をふくめて、あの舞台空間そのままが、ひとつの絵のようだった。なにもない空間さえも、ひたすら美しさを放っているというか……。

クラシック偏重の自分の好み分析としては、クラシック音楽を、きれいに振り付けてくれている演目なら、コンテンポラリーでも好きだなーと実感した(とくに、踊りの洪水! みたいなのはツボ)。となると、バランシンも好きなはず。でもバランシンのほうがより抽象的なためか、作品&音楽を完璧に体現してくれないと、なかなかハマれないのかも。しかも、長めの作品だと、プリンシパルからコールドまで、トータルで音楽が視覚にうったえる効果を生むのはなかなか大変そう。ガラでよく観る「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」なんかは大好きだけれど、踊るのはふたりだけだし、あれくらいポピュラーな作品だと、きちんと踊れるダンサーが多いともいえる? なんだか話がずれたけれど、それだけバランシンってむずかしくて、踊り手には挑戦しがいがあるのだろう。

作品としては、「スプリング・アンド・フォール」のほうが好みかも。けれど「時節の色」も、東京バレエ団のために振り付けられただけあって、それぞれのキャラとパートがうまく合っていた。とくに高岸さん、ユーモアとペーソスが、すごくバランスよい。斎藤さん、吉岡さん、木村さんとかも、はまっていた。

そうそう、ハンブルグ・バレエ団は来年2月に来日するらしい。「人魚姫」が候補みたいだけれど、どんな作品なんだろう? 尾びれのときは、どうやって踊るのかしら?? とにかく、アンデルセンのバレエ、楽しみー。

ちなみに、「スプリング・アンド・フォール」は、「跳躍と落下」「春と秋」のどっちだろう? と思ったら、どっちも含んでいるみたい。だから、そのままカタカナ表記なのね。こういうの、児童書で出てきたら、どうするんだ? どうしよう? すごく困るだろうなあ、と、プチ職業病チックなことを考えた。で、答えは……知らない。仕事じゃないことで、悩みたくないもん。

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2008/03/12

「ポピーの秘密の願い」第7回『Clara』2008年4月号


「バレリーナ・ドリームズ」シリーズ
『ポピーの秘密の願い』(アン・ブライアント著、神戸万知訳、武蔵野ルネ絵、『Clara』、新書館、 2008年4月号)

今月は、学校でのお話です。なんか日本と似ているかも。そういえば、『リトルダンサー』でも男の子がバレエをすることに、お父さんが否定的だったりしましたが、そういう偏見って、昔も今も、日本もイギリスも共通なのでしょうかね。

あと、こういった話題があるのも、この「バレリーナ・ドリームズ」の強みだと思います。


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2008/02/23

「マラーホフの贈り物」Bプロ

2月22日 楽日 東京国際フォームC

「牧神の午後」
ポリーナ・セミオノワ  ウラジーミル・マラーホフ
これもマンガとかでなじみはあったけれど、初めてみた。いやー、きれいなふたり。マラーホフ、ほんとラインが美しい。ポリーナは、かわいくて色っぽくて、またメロメロだった。

「グラン・パ・クラシック」
ヤーナ・サレンコ  ズデネク・コンヴァリーナ
Aプロの演目よりよかった。アダージオでは気にならないのだけれど、やっぱりサレンコ、ソロになると、微妙に音楽とずれているのが気になる。もともとの身体能力の高さは買うけれど。コンヴァリーナはAプロよりずっとシャープでよかった。そうそう、アダージオの片足バランス? はすごかった。この人のバランスで、ほんとうに感心できたのはここだろう。

「ハムレット」
マリーヤ・アレクサンドロワ  セルゲイ・フィーリン
アレクサンドロワ、迫力ある。こういう作品は苦手なわたしでも、踊り手がよいと、じゅうぶんに楽しめる。

「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
イリーナ・ドヴォロヴェンコ  マクシム・ベロツェルコフスキー
アダージオがストーリーを感じさせてくれて、すてきだった。これならABTの「白鳥」も見にいこうかな、と思ってしまったくらい。

「バレエ・インペリアル」
ポリーナ・セミオノワ  ウラジーミル・マラーホフ
去年の「真夏の夜の夢」のときは爆睡してしまった作品。この日も寝不足な上に、朝から出ていたので、ポリーナ&マラーホフでも起きていられるだろうか? とちょっと不安だったけれど、ポリーナがあまりにすばらしくて、眠気なんてふっとんでしまった。もう、最初に出てきたときの、ほんとうに音符を体現しているようなクリアな動きに釘付け。わたしがポリーナ好きなのは、やっぱりこの音感も尾大きいと思う。とにかく、音楽と踊りが融合して、美しいこと〜♪ ぎゃくにポリーナが出ていないときは、申し訳ないけれど差がありすぎて、飽きてきたころにまたポリーナ登場、という繰りかえしだった。マラーホフは、やっぱりまだ脚をかばっているかなーとも思えるのだけれど、そもそものラインが美しく、きれいにまとめてくれた。

「シンデレラ」
マリーヤ・アレクサンドロワ  セルゲイ・フィーリン
これも、ふつうだったらつまんないと思うけれど、ダンサーが良かったので耐えられた。作品としては、個人的にこの「シンデレラ」はペケだけれど。

   「アポロ」
イリーナ・ドヴォロヴェンコ  マクシム・ベロツェルコフスキー
美しかった、くらいしか覚えていないけれど、期待以上によかった。というか、やはり基本的にこのかたたちは、私のストライクゾーンから外れるみたい。(だから、ガラで観るにはとっても満足だけれど全幕主演では観ないほうが吉かも。)

「ドン・キホーテ」
ヤーナ・サレンコ  ズデネク・コンヴァリーナ
Aプロよりはよかった。でも、音楽を犠牲にしてまで、バランス技は見せつけなくてもいいかも。いや、ガラだから、これでいいのか? と複雑な気分。でも、やたらめったら計画性なしにバランスを取りいれるより、ここぞ! と見せたほうが効果的なのでは? フェッテも、音楽無視してとにかくダブルやトリプル入れてまわればいいってものじゃなくて、シングルでもいいから、きれいに回ってほしい〜。

「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」
ウラジーミル・マラーホフ
Aプロのときとちょっと振り付けがかわっていて、なんとグランジュテしていた。ふだんのマラーホフの軽やかさはまだ戻っていないけれど、それでも、楽日だから、お客さんのためにがんばったのだろうな、かれのことだから。

で、カーテンコールも、またジャンプして登場したり、ほんと、マラーホフってプロフェッショナルでサービス精神あふれる人なんだな。ポリーナをむかえるときには、ずっこけてから、アルブレヒトみたいなポーズとっているし。

フィーリンがお子さんを披露したり、紙吹雪とりぼんが落ちてきたらアレクサンドロワが遊んでいたり、楽日ならではの楽しみもあった。マラーホフのガラは、毎回とても満足して幸せな気持ちになれる。ぜひまたきてほしい。(垂れ幕には「また会いましょう!」と書いてあったから、きっとやってくれるだろう。)

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2008/02/10

「マラーホフの贈り物」Aプロ

2月9日

「牧神の午後」(ニジンスキー版) 牧神:ウラジーミル・マラーホフ  ニンフ:井脇幸江
映像で観たことはあったけれど、生では初めてかも。ふしぎだけれど、おもしろかった。

「エスメラルダ」 ヤーナ・サレンコ、ズデネク・コンヴァリーナ
サレンコ、テクニックはあるんだけれど、もうすこし音楽に合わせておどってほしい。

「カルメン」 マリーヤ・アレクサンドロワ、セルゲイ・フィーリン
アレクサンドロワ、最高! 色っぽくてカッコいい! 今まで見たカルメンのなかで、最高だった。すっごくシャープで、でも丁寧で、余裕というか貫禄のおどり。フィーリン、ぼっちゃんみたいな頭に、コスチューム。かわいいからいいけれど。

「くるみ割り人形」(金平糖の精の踊り) イリーナ・ドヴォロヴェンコ、マクシム・ベロツェルコフスキー
何度観ても、イマイチまわりが絶賛するほどに、感心できないのはなんでだろう。上手だとは思うのだけれど、よくいえば強すぎる、悪くいえば雑? なんだか、都さんの幻影がちらついてしまった。昨年末にヴィシニョーワとさいとうさんでくるみを見たときには、そんなことなかったから、やっぱり苦手なのかなあ。ちょっとアメリカ的なのがダメなのだろうか。(でも、スティーフィルとかカレーニョは好きなんだけれど。)

「白鳥の湖」(第2幕) オデット:ポリーナ・セミオノワ、ジークフリート王子:ウラジーミル・マラーホフ、悪魔ロットバルト:木村和夫
ポリーナちゃん、あいかわらずきれいでかわいかった〜。マラーホフも、王子の王道ですてき〜。

「白鳥の湖」(黒鳥のパ・ド・ドゥ) マリーヤ・アレクサンドロワ、セルゲイ・フィーリン
ぎゃー! ここでもアレクサンドロワに悩殺された! 黒鳥のパ・ド・ドゥって、ガラでは見慣れているから、よほどすごいのがこないかぎり、普通以上に感激しないのだけれど、今回はすごかった。去年のマリインスキー&ボリショイガラよりも、はるかにパワーアップしていて、無敵の黒鳥。ああ、12月のボリショイ来日が楽しみ〜〜。フィーリンは、まだちょい本調子じゃないかもしれないけれど、優雅で端正で、さすがボリショイの貴公子だった。

「アレス・ワルツ」 ポリーナ・セミオノワ
むかし「ローザンヌ・ガラ」で中村祥子さんがおどったもの。かわいくて色っぽくてかっこいいポリーナちゃんの魅力が存分に発揮されていて、楽しかった。

「スプレンディッド・アイソレーションⅢ」 イリーナ・ドヴォロヴェンコ、マクシム・ベロツェルコフスキー
去年8月の「ゴールデン・ガラ・バレエ・コー・スター」で、マリア・リチェットと久保紘一がおどっていた演目。あのときは、リチェットのスカート使いがイマイチだったのか、ガシッとすそを持ちあげて走るところとか、なんだか下品に見えてしまったのだけれど、さすがドヴォロヴェンコは、ずーっと上品で美しかった。この演目のよさが初めてわかった。

「ドン・キホーテ」 ヤーナ・サレンコ、ズデネク・コンヴァリーナ
アダージオでサレンコがやたらバランスを決めるのだけれど、イマイチ盛りあがらず。32回転でも、トリプル入れているけれど、音楽に合っていないのがちょっと残念。かわいらしいダンサーだし、テクはあるのだろうから、もうすこし音楽とあって、余裕が出てくるといいかも。

「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」 ウラジーミル・マラーホフ
あいかわらずしなやかできれいなおどりだった。

マラーホフ・ガラは、少数精鋭で、ほんと構成がうまくて、楽しめる。今回も、細かいケチはつけたけれど、みなさん水準よりはるか上のものを見せてくれたし、全体としては満足感が高い。マラーホフの回復具合はどうなんだろうか? 大きなジャンプはぜんぜんなかったけれど。マラーホフのグランジュテがおがめなかったのは、ちょっと寂しいけれど、これは次に期待かな。


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2008/02/09

「ポピーの秘密の願い」第6回『Clara』2008年3月号


「バレリーナ☆ドリームズ」シリーズ
『ポピーの秘密の願い』(アン・ブライアント著、神戸万知訳、武蔵野ルネ絵、『Clara』、新書館、 2008年3月号)

あっというまに、連載開始から半年たちました。あいかわらず好評キープでありがとうございます。今月は、学校での話です。三番プリエしているポピーがかわいいんだけれど、ああいうのは、小学生的には笑いのネタにされるって、よくわかります。

今月は、バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の来日公演などが載っています。もちろん、都さんの写真もあります♪

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2008/01/21

「ポピーの秘密の願い」『Clara』2008年2月号


もう発売日から10日もすぎてしまいましたが、好評連載中です〜。今月は、つい先日「白鳥」のオデットをおどられた関本美奈さんがインタビューに登場ですね。

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2008/01/20

東京シティ・バレエ団「白鳥の湖」

1月19日 新国立劇場中劇場

オデット:関本美奈、オディール:橘るみ、王子:小林洋壱

関本さんは、清楚な感じのオデット。脚はあまり上がらないけれど、上半身が優雅でやわらかくて、首から肩のラインがきれいだった。対するオディールの橘さんは、小柄だけどバランスがよく、はなやかでかわいらしい。手が細くて長い〜。かろやかで、フェッテとかもビシビシ決めていて、こういうテクニック系も強いのね、と感心した。

オデットとオディールが別ダンサーの場合、力関係がアンバランスだと物語にリアリティがなくなってしまうのだけれど、なかなかいい勝負だったのではないだろうか(橘さんのほうがちょい強めだったけれど、それはオディールのキャラってことでOK)。

ここのヴァージョンでは、2幕の舞踏会で、メイン道化のほかに、女性の道化が4人いっしょにおどった。女性の道化は初めて見た。道化とゆかいな仲間たちって感じで、なかなかおもしろかった。

あと、いちばん変わっているのは、3幕で、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」のアダージオの部分が導入されていたこと。もともとは「白鳥」に入っている曲だし、ダンチェンコでは1幕に使っているし、ボリショイやKでは王子のヴァリエーションがチャイコだから、ダメとはいわないけれど、絶望的な場面に合っているかはちょっと疑問かも。どうも、「チャイコ」は、バランシンが刷り込まれていて、若い恋人が楽しそうにたわむれているイメージが強すぎるからなのだけれど……。

3幕最後で、オデット&王子が勝利したあと、オデットがもとの姿に戻り、その他大勢まで人間になっていて、これもちょっとびっくりー。悲劇ヴァージョンでしか、衣裳替えして人間にもどったオデットを見たことなかったから。でもよく考えたら、ロットバルトを倒したら、オデットもほかの白鳥もみんな呪いがとけて元の姿になってないとヘンだから、じつはこのヴァージョンがいちばん正しかったりする。

ついでに、ロットバルトがオデット以外の白鳥をリフトしているのも初めて見た。

ここのバレエ団は、上半身の動きをかなりみっちり指導しているのだろうか。白鳥群舞の上半身&手の動きがみなさん、優雅だった。その反面、2幕の民族舞踏はちょっと力入っていないような気がした。チャルダッシュリードの男性が踊りも体型もかなりヤバいと思ったら、急な代役だったみたい(パンフに名前すらのっていなかった)。小さいバレエ団だとひとり欠けると大変なのだろう。お疲れさまでした。

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2008/01/18

バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「コッペリア」

1月15日、1月17日

スワニルダ:吉田都、フランツ:イアン・マッケイ

都さん、無事3日踊りきってくれた〜。感謝感謝。

日を追うごとに、調子があがってきたみたいで、17日第3幕のヴァリエーションは、神が降臨したかのようなかがやきだった。あの音楽ととけあい、正確で繊細な足さばきと、優雅な手の流れは、もうほんとうに涙もの。どうしてあんなにきれいなラインが作れるのだろう。

しかし、都さん、カーテンコールではだれよりも頭さげて、オケにも心からの感謝を表していて、人間的にもほんとすばらしい。観客も大盛り上がりだったのに、興行側はさっさと客電つけて帰そうとしている感じで、ちょっと感じ悪いかも。幕の前に出てきたのも、3日とも、1回だけ。みんな都さんを見にきているんだから、あと2、3回出してくれる余裕がほしい。

マッケイは、17日の第1幕がだいぶへろっていた。美女2日、コッペリア3日で、いちばん働いたものね〜。でも、英日の宝と共演して、得るものは大きかったのではないだろうか。身体的にとても恵まれているのだから、これから精進してすてきなダンスール・ノーブルになってほしい。

コッペリウスは、日替わりだったけれど、どの人も個性があっておもしろかった。

休憩中に、長身ですらっとした、やたら美形な白人男性がいたから、関係者?? と思ったら、オペラ座の元エトワール、ジャン・ギヨーム・バールだった。どうりで、やたら美しかったわけだ。

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2008/01/14

バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「コッペリア」

1/14 ゆうぽうと

スワニルダ:吉田都、フランツ:イアン・マッケイ

祝、無事都さん登場〜。

年末のねんざがあったので、当日キャストが出るまで、舞台があくまで、心配だった。都さんは、舞台に立つ以上はプロフェッショナルな踊りを見せてくれるが、それ以前の問題ってことで。

プリマとして、とてもすばらしい出来だったけれど、都さんレベルにしたら、まだセーブしているかなと思ったりもした。それでも、あの軽やかな足さばきといい、ゆうがな腕のラインといい、音楽と一体化した踊りといい、別格なのだけれど。軸は、あいかわらず完璧。今週中に3日も踊るから、ペース配分ってのもあったのかな。

イアン・マッケイは、イギリス人らしいダンサーで、かっこよかった。コープタイプかなあ。ちょっとヘロってたところもあったけれど、あと2日もあるんで、がんばってくれー。

スワニルダの友人役で、平田桃子さんを認識した。かわいらしいダンサー。

しかし、プティ版では、「時の踊り」がコッペリウス&人形のワルツになっているんだけれど、あれってつくづくうまいなあ、と思った。

というわけで、都さんの状態を心配されていたかた、ご安心を〜。

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レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」

1月12日 ソワレ 東京国際フォーラムA

オデット/オディール:イリーナ・ペレン
王子:アルチョム・プハチョフ
ロットバルト:マラト・シェミウノフ
トロワ:エフセーエワ/ロマチェンコワ・ブローム
小さい白鳥:ニコラエワ・ニキフォロワ/ラトゥースカヤ/ヤパーロワ
大きい白鳥:ミリツェワ/コチュビラ/ハビブリナ/マチシェワ
2羽の白鳥:ミリツェワ/コチュビラ

総合芸術の全幕バレエとして、とてもいい舞台だった。これぞ白鳥! という大道かつ定番で、見ていてずーっと安心できて楽しいというか。ダンサーもオケもレベル高くて、満足度高い。

ペレンは、何年ぶりかに見たけれど、前よりも情感が出るようになった。王子も端正でラインが美しい。

ハビブリナは、主演ソリストに名前がなかったから忘れていたけれど、来日していたのね。最近はあまり主役おどらないのかな。

そうそう、ここの「眠り」見たことないから、こんどは見たいなあ。シェスタコワかエフセーエワで。

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2008/01/08

バーミンガム・ロイヤル・バレエ団「美女と野獣」

1/6 
ベル:佐久間奈緒、野獣:イアン・マッケイ

もともとキャスティングされていたエリシャ・ウィリスは、来日直前のケガで降板。がーん。

フェアリーテイルだし、けっこう期待していたんだけれど、個人的にはイマイチ。舞台装置は美しいし、場面転換が上手だなーと感心した。城に入っていくところは、とくにすごい。衣裳はきれいだけれど、シックすぎ? もうちょっと、きらびやかにしほしかった。そもそも、ボーモン夫人の「美女と野獣」って、ふしぎで、ありえないくらいの豪華絢爛な美しさとかが売りじゃないだろうか。

それと、バレエなんだから、もっと踊りでしっかり堪能させてほしい。そりゃ、イギリスのバレエ団だから、みなさんとっても役者なんだけれど、歌なし・セリフなしのミュージカルみたいな印象はぬぐえず……。

以下、フェアリーテイルにこだわりを持つ、個人的なだめ押し。未見の人は、読まないほうが吉かも。

プロローグは、あとで考えれば合点がいくんだけれど、見ているときは、ベルが眺めるなかで野獣に変身って状況がよくのみこめなかった。でもなんで、「木こり」が王子を野獣に変えるのなの? もともとはフランスのフェアリーテイルだから、仙女なのに、わざわざ木こりを採用した意図はなに?? なんだか、大魔法使いみたいにえらそうなんだけれど、ずっと木こりのまんまだし。

ベルを野獣の城に導くのがカラスってのも、なんだか陰気くさかった。暗い舞台に、黒い衣裳なんて、フェアリーテイルってもんは、原色が基本でしょー。いや、原色までいかなくてもいいから、もうすこし色合いがほしかった。同じく舞踏会も、パンフほどきらびやかじゃなくて、ちょっとがっかり。

あと、結婚式で、コション始めとする、デブに扮したダンサーたち。バレエでデブ集団のおどりなんて、たとえ洒落であっても見たくない。

野獣が王子にもどってから、ベルの「あなただれ? 野獣はどこ?」ってのが長すぎる。変身の瞬間がわかるような演出は無理だったのだろうか? ベルが気づくまで時間がかかったほうがドラマチックだと思ったのかな? でも、変身の瞬間を見せてこそフェアリーテイルだと思うし、そうでなくても、「あんただれ?」のパ・ド・ドゥが長くて飽きた。それより、喜びのパ・ド・ドゥにしてほしかった。ついでに、デブ集団がおどる結婚式なんて入れずに、ベルと王子の結婚式で一幕作ってくれたほうが、よっぽどよかった。

佐久間さんは、わたし好みでないことが、今回はっきりした。前回スタダンで「コッペリア」を見たときは、自分の体調が思わしくなく、フランツ役の西島さんが絶不調だったので、楽しめなかったのだと思っていたけれど、そうじゃなかったみたい。テクニックはあるんだけれど、「かわいらしい」「軽やか」という、わたしがツボるキーワードが欠けている。なんというか、わたしの好きなバレリーナ基準「空気の精」ではなく、彼女は「地の精」タイプ、みたいな感じ?(そういや、同じく好みでない酒井はなさんも、「地の精」タイプかも。)「眠り」のオーロラがすごいとパンフに書いてあったけれど(たしかに、安定感ある)、この分じゃ、たぶん受けつけないだろうな。

マッケイは、重苦しい着ぐるみを着ていても、とってもダイナミックでよかった。フランツ楽しみ♪

ほかは、ワイルド・ガールのアンブラ・ヴァッロがよかった。軽やかで、色っぽい! この人、関西ではベル踊るんだから、東京でも代役にしてほしかったー!

というか、ウィリス、「美女」楽日と「コッペリア」は出演するんだろうか。ウィリスのベル見たかったなあ。コッペリアも、もし佐久間さんが代役になったら泣くよ。降板なら、せめてヴァッロか、ほかの人にして〜。

ついでに、ビントレーって、来シーズンの新国で新作「アラジン」を振り付けるんだけれど、この調子だと、楽しめるかちょっと心配かも。

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2008/01/01

2007バレエ ベスト5

1 グルジア国立バレエ「ドン・キホーテ」(アナニアシヴィリ/ウヴァーロフ)
お帰りニーナ&ウヴァーロフ! やっぱりニーナはすごい。ウヴァーロフもすっかり良くなってよかった。

2 Kバレエ「ドン・キホーテ」(吉田都/キャシディ)
熊川さんがケガしたせいで、思いがけなく見ることができたサプライズ。都さんかわいかったし、キャシディとのパートナーシップも良かった。

3 新国立劇場バレエ「コッペリア」(ラカッラ/ピエール)
おかげで、「コッペリア」が超お気に入りになった。すっごくおしゃれで楽しかった。

4 東京バレエ団「真夏の夜の夢」(コジョカル/マックレー)
映像では観たことあったけれど、やっぱり生のほうがずっとよかった。アシュトン好き好き好き。コジョカルもめちゃくちゃかわいかったし、代役マックレーもラインがきれいで品がよくて気に入った。ロイヤル来日では、コジョカルはもちろん、マックレー青い鳥も外せない!! あ、演目としても気に入ったから、ぜひ再演してね(できればコジョカルでー)。

5 東京バレエ団「白鳥の湖」(セミノオワ/フォーゲル)
ポリーナちゃん、かわいすぎる。今年は「ドン・キ」が観られるので楽しみ。

ダンサーとしては、わたしの二大ラブのニーナと都さんがやっぱり別格にすばらしかった。今年も、ふたりとも順調にいけば観られるはず。

ほかは、中村祥子さん、橋本直樹さん(早くケガが治りますように〜)、マチアス・エイマンが印象に残った。

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2007/12/31

モスクワ音楽劇場バレエ「白鳥の湖」

12月27日
オデット/オディール:タチヤーナ・チェルノブロフキナ、王子:ゲオルギー・スミレフスキ

評判の高いブルメイステル版を、これまた評判の高いチェルノブロフキナで見る。

一幕が、オーソドックスなヴァージョンとは大分変わっていて、おもしろいとは思うのだけれど、個人的には違和感があった。ちょっと無駄に長すぎかも。よくいえば、古き良き?ロシアの、優雅で余裕ある演出というか……。トロワがカトルだったりして、ごうかなんだろうけれど。通常3幕での「黒鳥のパ・ド・ドゥ」アダージオが1幕にきているのが、(個人的には)中だるみで飽きてしまったかも……。あと、休憩3回ってのも、疲れる! せめて、1幕と2幕はくっつけてほしい。

二幕は、いわゆる見慣れた白鳥の情景。やっぱりここは完成度が高すぎて、下手にいじれないのかなあ。コールドは多少ちがいはあっても、ぜんっぜん別ものみたいなのは、AMPくらいしか記憶にない。四羽の白鳥にいたっては、どれもまったく同じ?

チェルノブロフキナは、期待に違わず、美しい〜〜! どの部分も、どのラインも、なにをしてもしていなくても、白鳥のお姫さまそのもの。ただただうっとり見つめてしまった。

三幕は、一幕同様かなり変わっていたけれど、こっちはすごく楽しかった。ロットバルトと、手下の使い方が、計算しつくされていて、見ていてあきない。それに、みなさんとっても役者! チェルノブロフキナは、ザハロワとかポリーナちゃんとか、現代っ子バレリーナというより、ニーナに近い、古典的あるいは王道的なバレリーナ。でも、そこが個人的にはすごーくツボで、様式美をかんぺきに表現し、かつ圧倒的な美しさに酔いしれた。

レドフスカヤの白鳥も観たかったなあ。この版、長いのがネックだけれど、ダンサーもオケもすばらしかったので、ぜひまた近いうちに来てほしい〜。

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2007/12/26

新国立劇場バレエ「くるみ割り人形」

12月22日 

マーシャ:さいとう美帆、王子:マイレン・トレウバエフ

さいとうさん、かわいかったー! 最近は本島さんがキャスティングされる機会も多く(アメリカ公演の「ライモンダ」も本島さんだし)、今回の「くるみ」では後輩が2人主役デビューだし、危機感も少なからずあったのかも? でも、姫キャラとしてのやわらかさを保ちつつ、しっかりしてきたなーという印象を持った。ヴィシニョーワはもちろんすごかったけれど、さいとうさんのほうが、ひとつひとつの動作にマーシャとしての説得力はあったかもしれない。来シーズンはまた「シンデレラ」やるみたいなので、ぜひさいとうさんで観たい。

トレウバエフは、いつも脇キャラの濃い演技が楽しみなんだけれど、もともと踊りがきれいだから、王子さまとしてもすてきだった。会場も盛りあがっていた。

このヴァージョンのくるみは、やっぱり今回が最後みたい。見慣れていたし、きれいだから好きだったので、ちょっと残念。白鳥みたいに、よけいなものを入れてヘンにならないといいけれど(←あ、ルースカヤのこと。べつにプッシュするほどすてきな振り&キャスティングだと思わないので、べつにいらないと思う)。

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2007/12/22

新国立劇場バレエ「くるみ割り人形」

V6010678画像は、東京オペラシティのクリスマスツリー。発光ダイオードのおかげで、どこもイルミネーションが年々ごうかになる。

マーシャ:ディアナ・ヴィシニョーワ、王子:アンドリアン・ファジェーエフ

2年前と同じキャスト。今日のヴィシニョーワのほうが女の子っぽかった気がする。ふだんはあんなに色っぽいのに、さすが。3幕のグラン・パのときの、華やかなこと。やっぱり、このレベルの人だと、ひとつひとつの動作が、動いているときも止まっているときも、ほんとうに美しい。ヴィシニョーワでオーロラが観たいなあ。再来年のマリインスキー来日に、ひさびさに持ってきてくれないだろうか。

ファジェーエフも、脚長くて、ライン美しくて、マナーがよくて、「王子さまとはこうあるべき」の見本のようだった。わたしはこういう正統派が好き。

トロワに、期待の新人? 小野さんがいたようだけれど、個体認識ができなかった。最初にむかって右にいた、背が高いほうの子かな?? 八幡さんは、背が小さく頭大きくててむきむきなので(失礼!)、あのかつら似合わない〜。というか、日本人男子で、似合う人なんているんだろうか。元のをそのまま採用しないで、日本人向けにアレンジすればいいのに。

全体に、しあわせなくるみの世界、楽しかった。マリインスキーのこのヴァージョンは、次回はどうなるのだろう。

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2007/12/14

『ポピーの秘密の願い』第4回


「バレリーナ・ドリームズ」シリーズ
『ポピーの秘密の願い』(アン・ブライアント著、神戸万知訳、武蔵野ルネ絵、『Clara』、新書館、 2008年1月号)

ついに結果発表、ドキドキの回です。おかげさまで、ポピーは予想以上に幅広いかたに読んでいただいているようです。ちっちゃい子もわかりやすく&楽しんで読めるよう、わたしもがんばります〜。

そうそう、『クララ』といえば、創刊十周年。じつはわたし、創刊号を持っています。もちろん現役の子どもではなかったけれど、バレエを見始めてそれほどたっていないころだったから、情報がたっぷりでうれしかったです。創刊したばっかりだから、毎号のインタビューに登場するバレリーナがすっごく豪華で、それも楽しみでした。たしか、2号だかに、都さんが登場したんじゃなかったかな。

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2007/12/13

キエフ・バレエ「ライモンダ」

12/5

ライモンダ:田北志のぶ、ジャン・ド・ブリエンヌ:セルゲイ・シドルスキー、アブデラフマン:イーゴリ・コルプ(ゲスト・ソリスト)、白の貴婦人:ユリヤ・トランダシル

キャスト表にあったフィリピエワは腰の不調で降板、急遽田北さんに変わった。べつにフィリピエワに思い入れはないけれど、今回の来日公演ではずいぶん評判がよいから、ひさびさに観たかった気もする。でも、田北さんもこれまで観るチャンスがなかったから、まあいいか。そもそも、キャストがどうのよりも、「ライモンダ」が観たかったので、とんでもない人じゃなければいいのだけれど。

で、その「ライモンダ」、どうにも新国版が刷りこまれすぎちゃっているせいか、期待以上(というか評判以上)には楽しめなかった。まあ、みなさんきれいだし、音楽は美しいし、ふつうによかったけれど。

田北さんは、手足長いのはいいけれど、ちょっとやせすぎで、ジュリエットのようなぺらぺら衣裳だと貧相に見えてしまった気がする。最初からクラシックチュチュでいいじゃないの〜。急な代役で緊張していたのか、ちょっと危なっかしいところもあったかも。でも、全体としては、たおやかで上品なお姫さまだった。

コルプは、ヒョウのようにしなやか〜。でも、こちらも衣裳ヘンで、脚がなんだか短く見えてしまうように思えた。踊りは、さすがにひとりだけレベルがちがい、際だっていた。あの妖しい色気に陥落する人がたくさんいるのはよくわかる。

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2007/12/12

吉田都さん、大英帝国勲章

吉田都さんが大英帝国勲章を授与されるそうです。読売新聞の記事はこちら。今年は授章づいている1年でしたね。都さんは、日本で紹介されるとき「英国ロイヤルバレエの至宝」とよく形容されていましたが、名実とおりになったというか。大大大ファンのわたしも、心からうれしいです。おめでとうございます。

都さんは、ほんとうに期待を裏切らないダンサーで、いつも、新しい感動を与えてくれます。もう何度、神が降臨してきたことか……。これからも、1回でも多く都さんの舞台が観られますように。

検索でこの記事に飛んでこられて、都さん未見のかたは、彼女が現役のうちになるべく早く観たほうがいいですよ〜。彼女と同時代に生きていられることに、わたしは感謝します。

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2007/11/22

Kバレエ「白鳥の湖」

11月15日 オーチャードホール
オデット/オディール:中村祥子、ジークフリート王子:宮尾俊太郎、ロットバルト:スチュアート・キャシディ

K初のオデット/オディールの一人二役ヴァージョン。中村さんが、抜群にきれいだった。長身なので、「軽やか」という表現はあまり当てはまらないけれど、優雅で貫禄があった。オデットのたおやかで、繊細なラインと、オディールの色っぽくて強気でシャープな動きが、どっちもはまっている。フェッテは、後半に連続でダブルを入れていて、すごい体力だ。

宮尾さんは、「カルメン」のホセよりもずっとよかった。なんたって「白鳥」の「王子」だし、こっちメインに鍛えられたのだろうか。長身だから、ジャンプもダイナミックで、のびやかで、初役としてはとってもがんばったと思う。この調子で成長すれば、東バの高岸さんくらいのレベルにはなれるんじゃないかな。Kで中村さんの相手役というと宮尾さんしかいないから、今後も精進してほしい。あと、宮尾さんはなにが得って、熊川さんとキャラがまるっきりかぶらないことだと思う。清水さんにしても橋本さんにしても、どうしても熊川さんと比べられてしまうけれど、宮尾さんはぜんっぜんタイプがちがうので(あえて比べるとしたら、外国人の長身ダンサーとかになる?)、うまく棲み分けできるのでは。

Kの「白鳥」はもう何度も観ているんだけれど、第3幕でオディールが登場したとき、ロットバルトがオディールのチュチュから白い羽根を一本ひきぬき、「ほら、同じだろ」とやっていたことにはじめて気づいた。だから王子がオデットと思いこんだのだとよくわかって、さりげない演出だけれど感心した。

ほかは、ナポリのブーベルが、やっぱりラインがきれいでよかった。かれ小柄だけれど、小柄ダンサーと組ませて、もっと観たい。ベンノは前回の橋本さんの残像が残ってしまった。橋本さんも早く回復&復帰できますように。

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2007/11/17

『ポピーの秘密の願い』第3回


「バレリーナ・ドリームズ」シリーズ
『ポピーの秘密の願い』(アン・ブライアント著、神戸万知訳、武蔵野ルネ絵、『Clara』、新書館、 2007年12月号)

おかげさまで大好評のようです。読者カードのよかった記事のいちばん目に書いてくれる子が多いとか! これからの展開もどうぞ楽しみにしていてください。

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2007/11/02

吉田都さん 紫綬褒章を受賞

毎日新聞の受賞の喜びの声はこちら

心からおめでとうございます。これからも、一回でも多く、都さんのすばらしい舞台を観ることができますように。

最近メディアへの露出が増え、一般の知名度がぐっとあがった都さん。これでますます評価が高まりそう。興味を持ち検索などでここへ飛んでいらしたかたは、今のうちに都さんの至芸を観ていおいたほうがいいですよー。あと何年踊ってくれるか、ほんとわかんないですから(でも、これ以上チケット争奪戦になるのも困るけれど)。

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2007/10/27

東京バレエ団「真夏の夜の夢」「バレエ・インペリアル」

10月26日

「バレエ・インペリアル」上野水香・高岸直樹

途中から寝てしまった。チャイコフスキーの美しい音楽をぜんぜん体現していなくって、発表会??? と思ってしまうほど。

「真夏の夜の夢」
タイターニア:アリーナ・コジョカル、オベロン:スティーヴン・マックレー、パック:大嶋正樹、ボトム:平野玲、ハーミア:小出領子、ライサンダー:後藤晴雄、ヘレナ:井脇幸江、デミトリアス:木村和夫

楽しかった!! ひどかった「バレエ・インペリアル」を差し引いても、おつりがくるくらい。

コジョカルかわいいし、急遽コボーの代役になったマックレーもとってもよかった。コジョカル、小柄なんだけれど、ものすごいオーラと貫禄で、でもとっても愛らしい。マックレーはラインもきれいだし、妖精王らしい気品もあり、踊りも安定感あって、すべて○。ダウエルが目をかけているのがよくわかる。ダウエル、サンソムの流れをつぐ、ロイヤルのダンスール・ノーブルになりそう。来年のロイヤル来日公演でも眠りの王子おどらないかな。ほかのキャストも、東バのプリンシパルぞろいで、踊りも演技も安心して観ていられた。

やっぱりアシュトンの振り付けは好き。あそこもここもツボだらけ。この「夢」はフェリ&スティーフィルのDVDを見たけれど、生の舞台を観て、しみじみ良さがわかった。楽日じゃなかったら、当日券で通ってしまうところだった。ぜひまた再演してほしい。ロイヤルの「シルヴィア」も楽しみだー。

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2007/09/09

ぽかーんとバーミンガム・ロイヤル・バレエ団

Img_8292小春は気持ちいいときとかに、よく口をぽかーんと開ける。

バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の「コッペリア」「美女と野獣」のチケットが発売になった。今回は都さんが「コッペリア」にゲスト出演するというので、争奪戦がかつてなくすごかった。当初の発表では1日だけだったのが2日に増えたのだけれど、なんだか焼け石に水ってくらい、ほんとすごい人気。わたしも今だかつてなく気合いをいれて、ルグリ公演で先行申込みをしたほか、友人数名に声をかけてぴあとe+のプレを申しこんだけれど、ほとんど外れた! それでも、自分と声をかけた友人の分をなんとか確保できてほっとした。

ちなみに、一般発売前に必要枚数は確保できたのだけれど、ほかの日も取るつもりで電話をかけたら、けっこうあっさり繋がってびっくり。その時点では都さん日も残っていた(よほど取ろうかと思ってしまった)。なお、都さん日は、ぴあとe+は開始数分、NBSは2、30分くらいで完売だとか。両演目ともとっても楽しみで、全キャスト制覇予定〜♪ 「美女と野獣」は、公演会場でビデオ見たらすごく豪華で素敵そうだった。

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2007/09/03

ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ ロシア・バレエのスターたち

9/2

≪アルレキナーダ≫
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ&アントン・コールサコフ

楽日ともなると、トップバッターからのっていた。オブラスツォーワ、よかった。

≪病める薔薇≫
<ローラン・プティ振付/グスタフ・マーラー音楽>
ウリヤーナ・ロパートキナ&イワン・コズロフ

きれいだった。あらゆる仕草が美しい。

≪眠れる森の美女≫
<プティパ振付/チャイコフスキー音楽>
アリーナ・ソーモワ&アンドリアン・ファジェーエフ

ソーモアは、お姫さまにはちがいないんだけれど、フェアリーテイルの姫君じゃなくて、ビバヒル系のセレブなお姫さま。奥ゆかしさとか、慎ましさとか、清純さとかは感じられない。押しが強くて好きな人は好きなんだろうけれど、わたしの好みではないかなー。ファジェーエフは、すがすがしく高度なテクを披露してくれて、絵に書いたような気品あふれる王子で、すてきだった。というわけで、カップルの雰囲気はイマイチかも。

≪ジゼル≫
<コラーリ振付/アダン音楽>
オレシア・ノーヴィコワ&ウラジーミル・シクリャローフ

丁寧なジゼルだった。シクリャローフはソロでよろけたけれど、無理矢理おどらされて死にそうなんだからオッケーか? 正直、かわいいから許してしまいたくなる。

≪イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド≫
<フォーサイス振付/ウィレムス音楽>
イリーナ・ゴールプ&イーゴリ・コールプ

かっこよかったけれど、ちょっと短すぎで、魅了するまでにはいたらなかった?

≪タリスマン≫
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
エカテリーナ・オスモールキナ&ミハイル・ロブーヒン

オスモールキナ、細くて長くて、きれいな脚。

≪瀕死の白鳥≫
<フォーキン振付/サン=サーンス音楽>
ウリヤーナ・ロパートキナ

ぼーっと見とれているうちに終わってしまった。

≪海賊≫
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
ヴィクトリア・テリョーシキナ&レオニード・サラファーノフ

テリョーシキナ、まだプリンシパルじゃないのに、ほかの若手と格がちがう。明確でクリアな踊りがすごくきれいだった。やっぱり好きだ。サラファーノフも、アリのほうがよかった。

≪ばらの精≫
<フォーキン振付/ウェーバー音楽>
ニーナ・カプツォーワ&イワン・ワシーリエフ

カプツォーワ、かわいい〜。ほんと少女ってかんじ。妖魔のようなコールプとちがい、ワシーリエフは少年っぽくて、妖精だった。わたしは気に入った。

≪白鳥の湖 「黒鳥のパ・ド・ドゥ」≫
<グリゴローヴィチ振付/チャイコフスキー音楽>
エカテリーナ・クリサノワ&ドミートリー・グダーノフ

ボリショイ版のヴァリエーション、オディールも王子も好き。

≪スパルタクス≫
<グリゴローヴィチ振付/ハチャトリアン音楽>
スヴェトラーナ・ルンキナ&ルスラン・スクヴォルツォフ

ボリショイならではの演目で、たっぷり見せてくれた。超絶リフト、いつ見てもすごい。

≪ライモンダ≫アダージョ
<プティパ振付/グラズノフ音楽>
ネッリ・コバヒーゼ&アルテム・シュピレフスキー

ライモンダ好きなので、堪能した。短すぎる。来日演目に持ってきてー!

≪ミドル・デュエット≫
<ラトマンスキー振付/ハーノン音楽>
ナターリヤ・オシポワ&アンドレイ・メルクーリエフ

ダンサーはすばらしいんだろうけれど、個人的にこういう振り付けは好きじゃない。というか、ラトマンスキーの振り付けって、好みじゃないのかも。「明るい小川」だいじょうぶだろうか。

≪ドン・キホーテ≫
<ゴールスキー振付/ミンクス音楽>
マリーヤ・アレクサンドロワ&セルゲイ・フィーリン

さすが貫禄のふたり。アレクサンドロワかっこいいー! フィーリンもすてき! 来年の公演でも、このペアで「ドン・キ」おどってほしい!

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2007/08/31

ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ ロシア・バレエのスターたち

8/30 Aプロ

≪エスメラルダ≫
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
エカテリーナ・クリサノワ&ドミートリー・グダーノフ

初日のトップバッターで緊張していたみたい。でも、やはりレベル高いし、ラインもポジションもきれい(このあいだのゴールデン・ガラの後遺症)。

≪マグリットマニア≫
<ポーソホフ振付/ベートーヴェン音楽>
ネッリ・コバヒーゼ&アルテム・シュピレフスキー

きれいだった。あんまり興味のないタイプの演目だけれど、ダンサーの力だけでうっとりさせてくれた。

≪海賊≫
<プティパ振付/ドリゴ音楽>
ニーナ・カプツォーワ&アンドレイ・メルクーリエフ

カプツォーワかわいいー! ボリショイ公演で来日しないこともあったから、ひさびさに観たけれど、かわいらしくて好みだ。足音がほとんどしなかった。

≪ジゼル≫
<コラーリ振付/アダン音楽>
スヴェトラーナ・ルンキナ&ルスラン・スクヴォルツォフ

ルンキナ、ちゃんと成長しているようでよかった。

≪ファラオの娘≫
<プティパ,ラコット振付/プーニ音楽>
マリーヤ・アレクサンドロワ&セルゲイ・フィーリン

貫禄のふたり。フィーリンのキレはいつ観てもすばらしい。アレクサンドロワ、いつ観ても男前でかっこいいし、すばらしい安定感。

≪パリの炎≫
<ワイノーネン振付/アサフィエフ音楽>
ナターリヤ・オシポワ&イワン・ワシーリエフ

オシポワ、すごいテクニシャン。ちょっとタマラ・ロホ系? ワシーリエフもテクがすごい。来年のボリショイ「ドンキ」はこのふたりの日がありそうな気がする。

≪ばらの精≫
<フォーキン振付/ウェーバー音楽>
イリーナ・ゴールプ&イーゴリ・コールプ

コールプ、あやしいしなやかさで、妖怪系の雰囲気たっぷり。ゴールプは、まっ青なアイシャドウが少女っぽくなかったような。

≪ヴェニスの謝肉祭≫
<プティパ振付/プーニ音楽>
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ&ウラジーミル・シクリャローフ

オブラスツォーワ、フェッテの失敗は残念だったけれど、ラインきれいでかわいかった。シクリャローフは、ソロはのびやかでいいんだけれど、サポートはがんばって修業してほしい。

≪3つのグノシエンヌ≫
<マネン振付/サティ音楽>
ウリヤーナ・ロパートキナ&イワン・コズロフ

あらゆるラインが美しい。見とれているうちに終わってしまった。

≪ディアナとアクテオン≫
<ワガーノワ振付/ドリゴ音楽>
エカテリーナ・オスモールキナ&ミハイル・ロブーヒン

前後の記憶が強すぎて、ちょっと覚えていない……。

≪グラン・パ・クラシック≫
<グゾフスキー振付/オーベール音楽>
ヴィクトリア・テリョーシキナ&アントン・コールサコフ

テリョーシキナ最高! やっぱり、この人の踊りは好きだ。クラシック・バレエの伝統というか、ほんとうはテクも柔軟性もあるのに、美しく見えるラインをきっちり心得ている。まだ若いのに、大ベテランのような風格。勢いでおどる(で、多少雑になる)ということがまったくない。それに、音楽性がすごく豊か。

≪チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ≫
<バランシン振付/チャイコフスキー音楽>
アリーナ・ソーモワ&アンドリアン・ファジェーエフ

ゴールデン・ガラのときはすばらくし見えたソーモアだけれど、テリョーシキナを観たあとだと、下品&乱暴に見えてしまう。テクも柔軟性もあるのはわかるんだけれど、どうよ、どうよ! と誇示しているみたいなのがいけないのか。ついでに、日焼けした肌、ブロンド&濃い眉&赤い口紅が、どうもビバリーヒルズとかのセレブを連想させるような……。自分をいちばん美しく見えるラインや高さを研究してほしい。

≪瀕死の白鳥≫
<フォーキン振付/サン=サーンス音楽>
ウリヤーナ・ロパートキナ

とても静かで優雅な白鳥だった。さすが、どのラインも計算しつくされていて美しい。

≪ドン・キホーテ≫
<ゴールスキー振付/ミンクス音楽>
オレシア・ノーヴィコワ&レオニード・サラファーノフ

サラファーノフよかった! ほかのダンサーも超絶テクを見せてくれるんだけれど、サラファーノフとは軽やかさがちがう。

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2007/08/20

ルグリと輝ける仲間たち 全幕特別プロ「白鳥の湖」

18日
オデット/オディール:ドロテ・ジルベール、ジークフリート:マニュエル・ルグリ

ルグリがとにかくエレガント。精密な踊りというのは、こういうことなのかと、しみじみ確認する。ひとつひとつの動作が美しく、つなぎも無駄一つなくなめらかで、ポジションも常に正確。3幕では、なんだか若々しくて弾けていて、もうあまり王子をおどらなくなるなんてもったいない(←あ、宣言というのではなく、これまでのインタビューのニュアンスで)。

ジルベールは、16日のフェッテ失敗のリベンジでがんばっていた。オデットの2幕は、緊張しているのがひしひしと伝わってくる。上半身、とくに腕の動きがかたい。腕をばたつかせる? ときは、あまりに乱暴でハンマー投げかと思ってしまうほど。3幕はキビキビしていてよかった。いや、やっぱりオデットって難しいのね。ジルベールも基本的には上手いし華もあると思うのだけれど、オペラ座イチオシの若手でこれ?? というのも正直な感想かも(ポリーナちゃんくらいの圧倒的なすごさがほしいと思うのはぜいたく?)。わたしは個人的に、クラシックバレエはゆるぎない様式美(技術)あってこその表現だと思うので、その意味ではちょっと残念だった。これをバネにもっと上を目指してね〜。

東バの「白鳥」は今年に入って4回目のこともあって、なんだか目もなれてきた。

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2007/08/17

ルグリと輝ける仲間たち 全幕特別プロ「白鳥の湖」

第1幕 
王子:オドリック・ベザール、道化:マチアス・エイマン、パ・ド・トロワ:マチルド・フルステー、シャルリーヌ・ジザンダネ、アクセル・イボー

第2幕/第4幕
オデット:ミリアム・ウルド=ブラーム、王子:マニュエル・ルグリ、ロットバルト:ステファン・ビュヨン

第3幕
オディール:ドロテ・ジルベール、王子:マチュー・ガニオ

お祭りみたいで楽しい公演だった! 
ふつーのガラだとつまんないことも多いので、こういうのをちょくちょくやってもらえないだろうか。

道化のエイマンがすごい! ゴム人間のような弾力性で、ほわんほわん跳んでいた。ちょっとカマキャラ入った演技も、細かくてかわいかった。

パ・ド・トロワも、さすがパリオペというか、日本のバレエ団に入るととびぬけてうまく見える。王子のベザールは、なんだかもっさりしていて、姿勢が悪いのが気になった。

2幕でルグリが登場して、スキのない美しさとたたずまいに圧倒される。ウルド=ブラームは、まだ細かいところは気になるけれど、やわらかくて綺麗な、パリオペらしい洗練されたオデットだった。やっぱりこの人は姫キャラ。

3幕のマチュー・ガニオ、立っているだけで絵になる。踊りは前よりも上手になっていたけれど、やっぱり今ひとつ雑のような気がする。そう思うと、ルグリやマラーホフやウヴァーロフレベルって、ほんとうにすごいのね。ジルベールは、オディールが似合う。最初は元気だったけれど、だんだんスタミナ不足か、フェッテも尻切れトンボで残念。若いんだし、オディールなんだからもうすこし勢いがあってもいいと思うのだけれど。18日は挽回してくれることを願う。

今回は、パリオペ版のロットバルトがたくさんからんでくるヴァージョンでおもしろかった。衣裳も、パリオペ仕様で豪華だった。

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2007/08/07

NBA ゴールデン・バレエ・コー・スター

8月4日(土)

時の踊り       峰岸千晶 ヤロスラフ・サレンコ 他NBAバレエ団員
スプレンディドアイソレーションⅢ     マリア・リチェット 久保紘一
パリの炎                    フ・シュ ブルックリン・マック
ジゼル        ヤンヤン・タン セルゲイ・サボチェン(コ が抜けてるw)
アダージェット            デルフィーヌ・ムッサン  カール・パケット
ドン・キホーテ            ユン・ヘーチン リ・ウォン・クック
バラの精                  猪俣陽子 ヤロスラフ・サレンコ 
カジミール       エレーナ・テンチコワ フィリップ・バランチヴィッチ  
眠れる森の美女      アリーナ・ソーモア レオニード・サラファーノフ
シンデレラ          デルフィーヌ・ムッサン  カール・パケット
フィナーレ            全員       

最初の「時の踊り」があまりにひどくて、すっかりテンションが落ちてしまった。こういうガラ公演に発表会演目を混ぜないでほしい。24人のコールドそろってアラベスクとか、きれいに決められないなら振りに入れないほうがいい。

「パリの炎」のブルックリン・マック、さすがにバネはすごいけれど、すごく雑なおどり。ぐるぐる回っていても、ひざの角度がへんだし。カルロス・アコスタはやっぱりすごい。

「スプレンディドアイソレーションⅢ」
長いスカートを使ったのはアイディアだと思うけれど、スカートめくりあげて走るのはちょっとびっくり。

「アダージェット」「カジミール」
さすがにレベルの高いかたたちの踊りだから、美しかったけれど、なにせこういうのは好みではなかった。

「ドン・キホーテ」
なんか雑。ザハロワ、都さん、中村祥子さん、ニーナと続いていたので、ちょっと許容できなかった。

「バラの精」
まあ、きれいだった。猪俣さん、かわいい。でも、サレンコはもう少し妖しさがほしいかも。

「ジゼル」
ヤンヤン・タンきれいだった。でも、全幕で見たので、ちょっと物足りない。

「眠れる森の美女」
やっと観たいものが観れた! そうよそうよ、バレエはこうでなくっちゃ!
とにかく指先、足先まで美しいふたり。ソーモアは今どきの手足長くて体がやわらかいバレリーナ。個人的な好みはともかく、こう踊ってくれないと、

サラファーノフ、ますますサル頭になっていた。コルプといい、マリインスキーのダンサーの流行? でも、踊りはきれい。力みなく、いつも先端までのびていて、着地までかんぺき。デジレでは折り目正しく踊っていたけれど、フィナーレで大技も見せてくれた。

「シンデレラ」
とっても美しかった。アシュトンのが好きでたまらないので、あまり期待していなかったのだけれど(スミマセン)、大人でしっとりしたパ・ド・ドゥだった。

というわけで、終わりよしだけれど、前半がちょっと……。つぎは好きなダンサーが出ても、ちょっと考えよう。

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2007/07/28

ニーナ・アナニアシヴィリ&グルジア国立バレエ「ドン・キホーテ」

Img_839527日 東京文化会館

キトリ:ニーナ・アナニアシヴィリ、バジル:アンドレイ・ウヴァーロフ

すーっごく楽しい舞台だった! やっぱりニーナのキトリは最高。まさに大輪のバラで、しかもとてもあたたかい。ニーナを見ているだけで、ほんとうに楽しく幸せな気分になれる。あと、わたしのキトリのデフォルトは、やっぱりニーナなんだと実感した。1幕のヴァリエーションで片足を後ろにけりあげてジャンプしながらのけぞるポーズは、ラインが満足できるのは現時点でニーナと都さんだけ。ほかにも、あらゆるポーズがツボだった。

ウヴァーロフも、弾けまくっていて、心から嬉しそうに踊っている。リフトでは、ニーナ放り投げたり、1幕の片手リフトでは長いバランスした上に、舞台中央から前方まで10歩くらい歩いているし、カーテンコールでもニーナをリフトしながら登場するし、サービス精神たっぷり。ソロでも、すごく調子がよさそうで、ラインはキレイだし、ジャンプはダイナミックだし、いうことなし。彼のバジルのなかで、最高の出来だった。

Img_8399ほかのダンサーも、まあ細かい雑さはあるけれど、いい舞台を見せようという気迫が伝わってきた。背中がすごーくやわらかないメルセデスも、マッチョでダイナミックなエスパーダも、よかった。ドン・キホーテは、マッチ棒みたいに細くて、なんだか演技ものっぺらぼうで、もうちょっとアクセントがほしかった。

カーテンコールは、白鳥の時以上にもりあがり、いつまでたっても観客が帰ろうとしない。さいごには、ニーナがお嬢さんのエレーナちゃんを連れてきてくれて、さらに大盛りあがり。チュチュつけていてかわいかった。ニーナはあいかわらず、オケにもダンサーにもやさしくて、ほほえましかった。

グルジアは、経済的に大変なのだろうけれど、節約しながらもショボい舞台にならない工夫が随所にほどこされていた。冒頭の影絵は、なかなかのアイディア。あの場面、だらだらとやられると退屈なので(例えば、ミラノスカラ座とか)、ああいうほうが個人的には好み。

カンデラキのキトリもすごくよかったそうなので、できれば観たいのだけれど、残念ながら無理。というわけで、わたしにしてはめずらしくグッズを買ってお布施してきた。それが画像のバッグとTシャツ。バレエファンなら、あのシルエットを見てすぐにニーナとわかるはず。あ、ほんの気持ちだけれど、ニーナ募金も。このバレエ団には今後もがんばってもらいたい。ぜひまた来てね〜。

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2007/07/23

ニーナ・アナニアシヴィリ&グルジア国立バレエ「白鳥の湖」

22日 東京文化会館

オデット/オディール: ニーナ・アナニアシヴィリ、ジークフリート:アンドレイ・ウヴァーロフ

ニーナ&ウヴァーロフ、ブラポー!
先週のよこすかよりも、ずっとよくなっていた。やはり、到着直後でみなさんまだ調子が出ていなかったのね。とくに1幕の白鳥のアダージオは鳥肌が立ちっぱなしだった。3幕のヴァリエーションもコーダも、ニーナならではの躍動感があった。フェッテも調子よくなって、3回に1回片手をあげるヴァージョンだった。たしかに前よりも勢いはないかもしれないけれど、ニーナらしさはじゅぶんにでていた。

ウヴァーロフもさらに調子をあげて、美しかった。コールドもソリストも、大健闘。よこすかでもおもったけれど、トロワの男性と3羽の真ん中のダンサーがよかった。3羽の真ん中の人は、長身でひときわ目立っていた。

これなら、ドンキもかなり期待できそう。

カーテンコールはニーナの人柄がとてもよくあらわれていた。花束から花を抜いてオーケストラピットに投げ入れたり、何度もうしろをふりかえりダンサーたちに前に出るようにいったり、舞台のはしからはしまで何度も行き来してまんべんなく観客にレヴェランスしたり、ほんとうにニーナって温かい人。で、観客はもちろん、ダンサーもオーケストラもそんなニーナが大好きなのがよくわかる。

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2007/07/22

Kバレエ「ドン・キホーテ」中村・宮尾

21日 新国立劇場オペラ劇場

キトリ:中村祥子、バジル:宮尾俊太郎、メルセデス:樋口ゆり、エスパーダ:ニコライ・ヴィユウジャーニン 

中村さん、かっこいいキトリだった。色っぽいメルセデスとちがって、ちゃんと娘っぽくなっていた。バランスとかタメとか、ひとつひとつが洗練されている。ちょっとしたステップでさりげなくむずかしい技を入れていたり、3幕のバランスで、余裕たっぷりにニッコリわらったりして、圧倒的な存在感だった。フェッテは最初2回転したあとにちょっとバランスをくずしてしまったが、持ちなおしてずっと最後まで2回転ずつまわりきったのはびっくり。根性も技術もはんぱじゃない。

宮尾さんは、健闘していたけれど、やはりリフトでヒヤヒヤするときがあった。でもサーカスじゃないんだから、手に汗握って観たくないので、やっぱり中村さんにはサポートが安定している人と踊ってほしい)というのは正直な感想)。パートナーシップで安心して踊れないと、ほかの部分にも影響出てしまうし。あ、でも、ソロは予想よりもよかった。長身だし、ラインもきれいだし、とても貴重な人材だとおもうので、今後もおおいに期待するけれど、はやく上手になって昇級してくださいー。

キューピッドは、神戸さん、副さん、今日の白石さんで観たけれど、神戸さんがいちばんよかった。

今日のエスパーダのヴィユウジャーニンは、勢いがあってよかった。

脇役のおじさまがたは、今日もすばらしかった。毎日こまかい遊びをしてくれるので、ほんと飽きない。

全体としては、楽日の前日で、しかもダブルヘッダーだからか、みなさんお疲れ気味? 1幕では、手拍子フライングする人もいた。

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2007/07/21

Kバレエ「ドン・キホーテ」吉田・キャシディ

20日 新国立劇場オペラ劇場

キトリ:吉田都、バジル:スチュワート・キャシディ、メルセデス:浅川紫織、エスパーダ:ビャンバ・バットボルト

都さん、すーてーきー! 軽さといい、リズム感といい、体のコントロールといい、ほんとうに洗練されていて、うっとりしてしまう。1幕キトリのヴァリエーションでののけ反りジャンプも、ぜんぜん力みがなくって、美しいライン。コミカルな演技も、仰々しくなく、でもきっちり笑いをとっていた。緩急のつけかた、バランスのとりかた、どれをとっても、名人芸。むりして見て良かった〜。

キャシディも音のとりかた、見せかたがうまいし、役のつくりかたも見事で、全幕とおしてすてきなバジルだった。キャシディと踊ると、とっても安心して観られるから、これからもずっと組んでほしい。ドン・キホーテ、サンチョ・パンサ、ガマーシュはあいかわらずすばらしくて、いうことなし。都さんが出ていないときは、かなりガマーシュの演技を見てしまった。

浅川さんは、メルセデスよりも森の女王のほうがやわらかくてよかった気がする。

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2007/07/20

Kバレエ「ドン・キホーテ」康村・清水

19日 新国立劇場オペラ劇場

キトリ:康村和恵、バジル:清水健太、メルセデス:中村祥子
ほかは17日とほぼ同じ。

橋本直樹さん降板ショックで、どうなることかとおもったけれど、康村さんも清水さんも見事なパフォーマンスを魅せてくれた。康村さんは、勝ち気でかわいらしいキトリ。スタイルいいし、体もやわらかいし、キビキビと踊るのだけれど、上半身はやわらかくてよかった。前回観てあまり好きでないと感じた部分は、今回はまったく気にならず、すてきだった。ほんとうだったら、もっといろいろな演目が観たいのだけれど(新国だったら、ぜったいに観るとおもう)、なにせ熊川さんと組むことが多く、しかもKのチケット代はバカ高だからどうしても優先順位が下がってしまう。今回観られてよかった。でも、いつかドレスデンでも当たり役だったジゼルも観てみたい。

今期で休団とのことだけれど、部外者の勝手な意見としてはもったいない。お子さんがほしいという個人の幸せや事情はとってもよくわかる。でも、プリマになることが許される人はほんの一握りだし、しかもフルで踊れる期間も限られている。きっとご本人にとってもたいへんな決断だったのだろう。ご希望通り、はやく子宝に恵まれて、はやく戻ってきてねー。

清水さんは、とても余裕たっぷりのいい踊り&演技だった。やっぱり全幕で観てみないとダンサーはわからない。さすが、海外のバレエ団で経験を積んでいるだけある。康村さんとのパートナーシップもとても息が合っていた。わたしのお気に入りタイプではないけれど、都さんと組んでも安心できそうだから今後も期待しよう。

で、いちばんの目的は中村祥子さん! 圧倒的な存在感! 色っぽい!! 熊川版は、3幕もメルセデスがたくさん登場するし、森の女王とのひとり二役なので(だよね? 17日もそうだったから)、ふつうのメルセデスとは違ってたくさん観られてよかった。キトリも楽しみ〜。クールビューティな中村さんは、どんなふうにコミカルな演技をするのだろう。

ちょっとだけ心配なのは、宮尾さんとのパートナーシップ。長身の宮尾さん相手でも、中村さんは大きい。片手リフトちゃんとできるのだろうか。宮尾さん、がんばれー。

今日もガマーシュ、ドン・キホーテ、サンチョ・パンサはすてきだった。ガマーシュが食べている姿をけっこう観察していたのだけれど、演技こまかいし、エレガントでかわいい。やっぱりダウエル、すごすぎる。

そうそう、カーテンコールでおなじみ熊川さん登場。今日は白いシャツにジーンズ。なんだか普通に歩いていたけれど、そんなもの? ひょっとして、熊川さんは回復も超人並? 熊川さんからひとりで挨拶するようにいわれた康村さん、さすがに感極まって泣き顔だった。

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2007/07/19

美人さん、都さん、橋本さん

V6010913とっても美人さんにとれたとうちで絶賛されている小町の画像。わたしは、目がくるくるのときのほうが好きかな〜。

まだ都さんのキトリを思いだしてうっとりしているのだが、1幕のキトリのヴァリエーションで、片足を後ろに蹴りあげながらのけぞりジャンプするライン、都さんはすてきだった。さいきん、どのダンサーを見ても気に入らなかったけれど、ようやくあのラインが見られてうれしかった。

同じくKの橋本直樹さん、「左膝前十字靱帯を損傷」して欠場とのこと。Kのアナウンスはこちら。左右の違いはあるけれど、熊川さんと同じ場所。怪我の程度があまりひどくないといいんだけれど。楽しみにしていたので残念だけれど、早く回復しますように。

代役の清水健太さんは、9月からKに入団が内定していたそうな。どこかで見たはずだけれど、さっぱり印象に残っていない。じぶんのブログを遡ってみたら、中村祥子さんに惚れた2004年「ローザンヌ・ガラ」だった。あのときはそれほど好印象を持てなかったけれど、明日はすばらしい舞台を魅せてくれることを期待しよう。

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2007/07/18

Kバレエ「ドン・キホーテ」吉田・キャシディ

17日 新国立劇場オペラ劇場

キトリ:吉田都、バジル:スチュアート・キャシディ、ドン・キホーテ:ルーク・ヘイドン、ガマーシュ:アンソニー・ダウエル、メルセデス:樋口ゆり、エスパーダ:宮尾俊太郎

都さん、羽根の生えたキトリだった。すばらしすぎる、かんぺきすぎる。ちょっとした足さばきも、鮮やか&軽快&繊細。スピード速くても、空気のように軽やかに踊っている。ポアントでの片足立ちも、軸がしっかりしていて微動だにしない。キトリの演技も、めちゃくちゃかわいくて自然だった。グランのフェッテは、最初からすごいアップテンポだからシングルかとおもったら、軽々ダブルも入れて、さいごまで音楽にきれいに合わせていて、さすが〜。

パートナーがキャシディということもあって、都さん、安心して踊れたのもよかった。キャシディはだいぶ体を絞ったみたいで、踊りがいつもよりシャープだった。サポートも万全だし、これからはずっとキャシディと組んでくれないだろうか。

ダウエル@ガマーシュ、エレガントだけれどお茶目でかわいかった。細かい演技まで、ついつい目がいってしまう。ドン・キホーテもサンチョ・パンサも、すごくいい味をだしていて楽しかった。

メルセデスの樋口さん、ちゃんと認識したのは今回がはじめてだとおもうけれど、キビキビした踊りで、気持ちよかった。宮尾さんもなかなかだったとおもう。花売り娘の長田さん、東野さんもかわいかった。

Kバレエに来てから、都さん、なんとなくなじんでいないというか、本領発揮していないような気もしていたのだけれど、今日は全体との統一感もとってもよかった。

そうそう、熊川さんは、カーテンコールの最後のほうで登場した。紫っぽいスーツを着ていて、ふつうに立っていて、まあ元気そうだったけれど、脚の回復は順調なのだろうか。

まだ20日の席残っているみたいなので、迷っているかたはぜひ〜。観ないと後悔するほど、都さんはすばらしかったです。

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2007/07/15

ニーナ・アナニアシヴィリ&グルジア国立バレエ「白鳥の湖」

14日 よこすか芸術劇場

オデット/オディール: ニーナ・アナニアシヴィリ、ジークフリート:アンドレイ・ウヴァーロフ

2004年のニーナ公演で披露した、ファジェーチェフが改訂振り付けの「白鳥の湖」をそのまま全幕にしたものだった。レッスン場から始まり、レッスン場で終わるもの。レッスン着っぽいまま、トロワと村人の踊り? がある。ワルツが省略されていたのは、ちょっとさびしかった。

冒頭がレッスン場なので、さくさく終わり、あっというまにニーナ@オデット登場。見事なプロポーションで感動。あいかわらず各ポーズが美しい。うーん、ただ、アダージオであんまり乗り切れていないような気もした。2幕のオディールは、アダージオはいつものニーナらしくてよかった。ヴァリエーションもまあまあ。フェッテが、いつものニーナらしい、炸裂するような勢いがなくって、音にも遅れていたのが残念。最後はゆーっくり1回転してうまく決めていたのはさすがだったけれど。初日なのでまだ調子が出ていないのか、はたまたもう年齢的に限界なのか。前者であることを祈る。今回のオディールは、耳を隠すヘアスタイルだったのも、ニーナとしてはめずらしいような気がする(写真でも見たことない)。

ところで、1幕のニーナの衣裳、腰の両脇がなんか薄汚れていた? 登場したときは気づかなかったのだけれど、ウヴァーロフの手の位置だから、ウヴァーロフが舞台途中で手を汚して衣裳についちゃったのだろうか? 2幕では、ちがう衣裳できれいになっていたような。

ウヴァーロフは、ドンキよりもさらに調子良さそうでよかった。せっかくだから、王子のヴァリエーションは、せっかくだからチャイコのほうを見たかった。

グルジアのダンサーは、さすが美形が多い。一糸乱れぬとはいかないけれど、勢いは感じた。トロワの男性が、ライン綺麗だなーとおもったら、ほかの日は王子を踊る人だった。やっぱり。

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2007/06/29

新国立劇場バレエ「ドン・キホーテ」

キトリ:スヴェトラーナ・ザハロワ、バジル:アンドレイ・ウヴァーロフ

ウヴァーロフ、祝復活! 

今回は、とにかくウヴァーロフの姿を見たくていったので、元気そうにはじけて踊っていて、ほんとうによかった。

ザハロワは、新しい衣裳だったけれど、いったいどこのだろう? 1幕は、普通よりも短めで、ひざが出るか出ないくらい。しかも生足。タイツを履いているときは、細くてなめらかで筋肉なんてひとっつもないのよー、という感じなのだけれど、生足だと(当然ながら)筋肉がしっかり見えて、ザハロワらしくなくて意外。それだけちゃきちゃきの町娘を表現したかったのかもしれない。ほかのダンサーだったら下手すると下品になってしまいかねないけれど、デフォルトが超お姫さまキャラのザハロワだから正解だったとおもう。前回よりもはじけ度がアップしていた。

それに、ザハロワは全体的にさらにレベルアップしていた。2幕のドルシネアは当然似合うとしても、3幕のグランのスピード感もすごかった。フェッテは、ひさびさにダブル入れていたのだけれど、その2回転がとっても速い。ほかの回転もかなり高速だった。ニーナを意識したのかとおもうほど。

ウヴァーロフは、長身ならではのダイナミックさはもちろん、あいかわらず丁寧で美しい。ラインもきれいー。見られなかった期間が長いせいか、舞台から飛びでちゃうような迫力をひさしぶりに味わった。踊れてうれしくてたまらないのかも。これだけ見事に復活してくれたから、ニーナとの白鳥とドンキがさらに楽しみになってきた。

ザハロワだけでなく、舞台全体がスピード感あって、しかも新国ダンサーのリズムとテンポも良いので、とても楽しかった。バレエ団の実力が高いことを再認識した。2幕は、川村さん@森の女王、さいとうさん@キューピッドと、わたしの好きな組みあわせだったのもうれしかった。ほかは、3幕で第一ヴァリエーションを踊った寺島まゆみさんが軽やかですてきだった。

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2007/06/09

ミラノスカラ座バレエ「ドン・キホーテ」

8日

キトリ:上野水香、バジル:レオニード・サラファーノフ

ヌレエフ版「ドン・キ」は昨日じっくり観たから、今日は純粋にサラファーノフを楽しみにきた。うーん、しっかりと床屋のあんちゃんになっていた(ちょっと少年はいっているけれど)。重ためのスカラ座ダンサーのなかで、ひとり羽根が生えているみたいに、飛びまわっていた。脚も、体がやわらかい上野さんよりも高くあがるし、それがまったく嫌みじゃないからすてきー。

上野さんは、牧にいたときにキトリを観て全然感心しなかったのだけれど、貫禄がついて(ついでに肉もついた? ふっくらした気がするが)、昔よりよくなったと思う。でも、音のとりかたが独特なのかちょっとサラファーノフともオケとも合っていないときがあった。(サラファーノフはオケに合っていた。)3幕のヴァリでは、ややよたっているところがあり、やっぱりヌレエフ版はむずかしいのだなあと実感。スカラ座は背の低いダンサーが多いので、長身の上野さんは目立っていた。あ、サラファーノフはきゃしゃなので小柄に見えるけれど、上野さんと釣りあいがとれるくらい長身だったので意外。

あとこれは上野さんのせいじゃないけれど、彼女がバランスをとってサラファーノフの手をはなしたとたん拍手をしたり(バランスとしては長くない)、32回転でもまわり始めてすぐに手拍子をやりだしたり、むりやりすごさを演出しようとしているのだろうか。ファン(ひょっとしたら関係者?)の応援かもしれないけれど、実際の出来以上にヨイショしたら、結果として、上野さんご本人の評判を落とすことになってしまう。ちなみに、ロホの目玉が飛びだすようなフェッテでも、会場が割れるほど拍手はあったけれど、手拍子はなかった。

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2007/06/08

ミラノスカラ座バレエ「ドン・キホーテ」

キトリ:タマラ・ロホ、バジル:ホセ・カレーニョ

ヌレエフ版は、思っていたとおり、男性の見せ場が多く、振り付けも複雑でむずかしそうだった。でも、さすがカレーニョ、らくらくとこなして、ちっともむずかしそうに見えない。パワフルだけれど端正で、いつ観てもいいダンサーだ。ABT公演では、女性ダンサーで選ぶとカレーニョが相手役だったり、キャストチェンジでカレーニョになったりと、こちらが意図しなくてもなにかと観る機会が多いのだけれど、いつも期待以上の踊りを見せてくれる。

ロホは、あいかわらず抜群のバランスと回転力。フェッテでは、4回転?(たぶん)をびしばし入れて、しかもぜんぜんぐらつかず、スピードも速い。後半には5回転も入れていたんじゃないだろうか。32回転どころか、48回転くらいまわっていたような気がする。ふつうだったらやりすぎといわれかねないところを、軽々やっちゃうのだから、まったく違和感なく、最高にもりあげてくれる。あ、フェッテもすごかったけれど、バランスもすごーく長くて、しかも微動だにせず、客席からどよめきがあがっていた。テクニックだけじゃなくて、演技もチャーミングでかわいかった。

スカラ座のコールドは、前回来日の「ジゼル」でドスドスうるさかったのであまり期待していなかったけれど、ドンキみたいなにぎやかな作品ではまあよかったんじゃないだろうか。女性はともかく、男性はヌレエフの複雑な振り付けをがんばっていた。

ヌレエフ版は、音楽のアレンジも大分ちがっていた。ほかに、めずらしかった点といえば、プロローグがやたらと長いこと。これは飽きた。クラシック・チュチュを着たキューピッドは初めて見た気がする。

バジルが踊る場面が多いので、サラファーノフが楽しみー。パワフルで端正なカレーニョに対して、軽やかで端正な彼のバジルは、どんなかんじだろう。

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2007/06/07

CD「コッペリア」

5月に観て楽しかった「コッペリア」だが、今でも毎日のようにCDを聴いて余韻を味わっている。前からCDはもっていたのだけれど、バレエで気に入るまで、あまり惹かれなかったのだから、やはり舞台の魔力はすごい。

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2007/05/24

Kバレエ「海賊」

5月23日 オーチャードホール

メドーラ:吉田都、コンラッド:スチュワート・キャシディ、アリ:橋本直樹、ランデケム:輪島拓也、グルナーラ:松岡梨絵

カリスマの大黒柱をいきなり失ったせいか、ダンサーの皆さん、じぶんたちがしっかりしなくちゃ! とかなり気合いが入っていたような印章を受けた。松岡さんも輪島さんも、これまで観たなかでいちばんよかったとおもう。熊川さんのケガが、結果的にバレエ団が成長する糧になればよいけれど。

橋本さんは、大健闘。「熊川さんの代役」という先入観がどうしてもあるので、「大健闘」なんて失礼なことばを使ってしまうが、ふつうに観たら、素直にすばらしいアリだったとおもっただろう。地方では踊っていたものの、東京での初日なので、さすがに1幕はちょっと緊張しているような気もしたが、しっかりとていねいな踊りだった。ジャンプは高いし、脚もよく開くし、着地もきれいだし、回転もぶれないし、しかも雑なところのないきれいな踊りで、熊川仕様のむずかしい振り付けをみごとにじぶんのものにしていた。都さんにも、負けじとついていっていたし。期待以上のものを見せてもらった。ドンキのバジルも楽しみ〜。これだけがんばって結果を出しているんだから、海賊が終わったらジュニア・プリンシパルくらいには昇格させてあげてもいいのでは。

都さんは、相変わらず完璧ですてきだった。ちょっとした間合い、つま先や手先の動きに、いつでもうっとりしてしまう。橋本さんともうまく合っていた。

カーテンコールの最後には、やはり熊川さん登場。都さんと肩をくみ、橋本さんを抱き寄せて労をねぎらっていた。そのあと、都さんとふたりで出てきた。お姉さん的な存在の都さんがいてくれたのは、ほんとうに不幸中の幸いだろう。

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2007/05/22

新国立劇場バレエ「コッペリア」

5月20日

スワニルダ:本島美和、フランツ:レオニード・サラファーノフ、コッペリウス:ルイジ・ボニーノ

この演目はとても気にいった。群舞がとてもおしゃれでユーモラス。主役と同じくらい印象に残っている。ぜひまた近いうちに再演してほしい。

お目当てのサラファーノフは、かろやかで美しいおどり。スワニルダのからみとか、演技としてやや足りないところはあったとおもうけれど、あの少年っぽさが個人的に好きなのでオッケー。ファン&ミーハーモードで楽しんだ。超絶技巧をらくらくこなして、つま先までびしっときれいで、見ていて気持ちがいい。

本島さんは、うーん、プティ版のコケティッシュなスワニルダにはなりきれていなかったような。オーソドックスなスワニルダだったらあまり違和感なかったとおもう。ほんのちょっとのニュアンスや音の使い方なのだけれど、どーもおしゃれじゃなくて、しっくりこなかった。ついでに、さいごのフェッテはかなグラグラで、オーケストラピットにおちそうでひやひやした。むりにダブルまわらずに(音に合っていないし)、シングルできっちりきめてくれたほうが、ぜったいにいいのに。ちなみに、18日に失敗したリフトは無事成功。

トレウバエフが、あいかわらず踊りはきれいなのに演技が濃くて終始わらわせてくれた。

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2007/05/20

新国立劇場バレエ「コッペリア」

5月18日

スワニルダ:本島美和、フランツ:レオニード・サラファーノフ、コッペリウス:ルイジ・ボニーノ

サラファーノフ、かろやかできれいな踊りだった。フランツという役柄も合っていた。去年のマリインスキー公演では少年というより子どもが入っているような感じだったけれど、今回はまわりが日本人のせいか、少年のまじった青年というか、大人っぽく見えた。

本島さんは、前日にラカッラを観たことせいか、どうしても比べてしまう。がんばってはいたものの、やっぱり踊りも体もかたいし、コケティッシュが板についていない。サラファーノフが出ているときはかればっかり観ていたからいいけれど、ソロはちょっときびしかったかなあ。友だちが大柄なソリストグループだったので、なんだか埋もれていたし。でも、新国では、ひとつの演目で一流ゲストと新国ダンサーの両方を観ること多いし、べつにラカッラに対抗しなくても彼女なりのスワニルダだったら楽しめたとおもうのだけれど、やっぱり緊張していたのか。

時間がなくてリハーサル不足だったのか、最後のリフトでくるんとまわされたときに、落っこちちゃったし。1回目から危なっかしかったけれど、あれはサラファーノフだけが悪いんじゃなくて、本島さんの飛びこむ体勢も原因だったような。なんにせよ、大きなケガもなくすぐ踊れていたからよかったけれど。どちらかというと、サラファーノフのほうが心配していて、本島さんのほうが舞台のふんいきをこわすまいとがんばっていた。あの根性は見直した。

あのシーン、ラカッラとピエールは、かるがると、それもとってもきれいに決めていたから、踊りなれていることはもちろん、おたがいの呼吸がぴったりなんだなあと感心した。

ところで、大きなニュースになっているが、熊川哲也さんが15日の「海賊」舞台途中でケガをして、残りの公演を降板した。バレエファンじゃない人も知っているから、今さらながらかれって全国区の人なんだーとおもった。しかし、あれだけの公演数をこなしていてこれまで大きなケガがなかったのもすごい。ほんとうに超人。きっとみごとな復活をとげられるだろうけれど、とりあえず今はどうぞお大事に。

わたしはさいわい11日の初日で、吉田&熊川&キャシディのゴールデントリオを観られてラッキーだったけれど、まだ公演序盤なのに、楽しみにしていた多くのかたたちも気の毒だ。

でも代役の橋本直樹さんも、かなりいいダンサーなので、公演そのものはすばらしくなるとおもう。(熊川さんが観たかったオンリーのかたは、熊川さんが観られない=意味なしなのかもしれないが。)橋本さんは、2月の「白鳥」ではじめて目にとめたのだけれど、テクニックも表現力もスター性もあり、これからぜったいに伸びてくると感じた。だから、わたしは今後かれが大きな役を踊るときはできるだけ観たいとおもったし、かれのバジルの日のチケットも買った(中村祥子さんがメルセデスを踊るということも大きかったが)。芳賀さんがケガで降板され橋本さんがアリを踊るとしったときも、いきたいなーとおもった。で、それが叶うことになって複雑だけれど、かれのアリは楽しみにしている。

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2007/05/19

新国立劇場バレエ「コッペリア」

5月17日

スワニルダ:ルシア・ラカッラ、フランツ:シリル・ピエール、コッペリウス:ルイジ・ボニーノ

ラカッラ最高!!!!!!
これまで、全幕は「ノートルダムの鐘」、あとはガラでモダンばっかり観ていて、こういうかわいらしい役ははじめてだったけれど、めちゃくちゃかわいい! しなやかでめりはりがきいていて、どのステップもポーズもかんぺき。ただただ眼福だった。

ピエールは、ちょっとおどりが重たかったけれど、ラカッラを最高にきれいに見せてくれたからオッケー。ボニーノはあいかわらず役者だった。

やっばりプティの作品はおしゃれでおもしろい。

そうそう、この日は某女子高校の芸術鑑賞が入っていた。とても鑑賞態度がよくて、しかも舞台がとても楽しかったようで、カーテンコールでは元気にブラボーをかけていた。これはきっとダンサーもうれしかったにちがいない。

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2007/05/12

Kバレエ「海賊」

5月11日

メドーラ:吉田都、コンラッド:スチュワート・キャシディ、アリ:熊川哲也、ランデケム:輪島拓也、グルナーラ:松岡梨絵

これまで海賊を観たのはABTとマリインスキーの2度だけだけれど、それでもこの熊川版はだいぶほかと変わっていた気がする。

もちろん目当ては都さん。ほかのダンサーも上手なのだけれど、やはり格がぜんぜんちがう。まわりがふつうのテレビだとしたら、ひとりだけフルスペックのハイヴィジョンみたいな精密さ。青い衣裳がめちゃくちゃ綺麗〜。ひさびさにキャシディとのパートナーシップもよかったし、熊川さんと3人でのパ・ド・トロワも豪華でぜいたくだった。

熊川さんは、いつもより地味めな印象を受けたのだが、初日だからおさえていたのだろうか。回転はあいかわらずくるくるしていたけれど、ジャンプはまあ普通? というか、去年の12月のマリインスキー「海賊」でサラファーノフの目が飛びでるようなかるがる超絶技巧を観ちゃったから、わたしが勝手に物足りなかったのだろうか。

「海賊」のストーリーはやっぱりパッとしない。ところで、この版のさいご、アリ、死んじゃったのの?? けっこうビックリした。

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2007/04/15

ちょっかい出し

Img_7678小町。とにかく反応が素早い。

熊川哲也のKバレエ夏公演が決まったもよう。「ドン・キホーテ」だって。残念ながら、都さんの出演はなし。その代わり、中村祥子さんが登場する。キトリ1日、メルセデス1日。ついでに、この間の「白鳥」公演で評判のよかった橋本直樹さんもバジルデビュー。中村さんの相手は、宮尾俊太郎さん。って、まだファースト・アーティストの人だけれど、大丈夫だろうか。これまで何度も観ているはずなのだけれど、まったく印象に残っていない。

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2007/04/12

東京バレエ団「白鳥の湖」

4月11日
オデット/オディール:ポリーナ・セミオノワ、ジークフリート:フリーデマン・フォーゲル

ポリーナちゃん、さらによくなっていた。今日は白鳥>黒鳥。白鳥がここまで表現できてしまうとは、びっくり。上半身がやわらかく、腕の動きが優美で、一分の隙もない丁寧なライン。白鳥のラインは、ザハロワがいちばん美しいと思っていたけれど、ポリーナちゃんも負けていない。しかも、彼女は色っぽく、かわいく、情感豊か。こちらの期待に、毎回じゅうぶん以上にこたえてくれるってこと自体、すごすぎること。今の若さでこの完成度、これからどれだけ伸びるのか、ほんとうに楽しみ。

フォーゲルも、丁寧で、王子を好演していた。大柄だけれど、少年っぽくてかわいい。ポリーナちゃんともバランスがよいし、これからもよいパートナーシップを築いていってほしい。

音楽が遅めのせいか、1幕のワルツやパ・ド・トロワは、やっぱり退屈ぎみだった。3幕は、スペインが貫禄。あそこだけは、ドラマ性をとっても感じさせてくれた。

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2007/04/10

東京バレエ団「白鳥の湖」

4月9日 
オデット/オディール:ポリーナ・セミオノワ、ジークフリート:フリーデマン・フォーゲル、ロットバルト:木村和夫

ポリーナちゃんの白鳥は、思ったよりもあっさりめだったけれど、ていねいできれいな踊りだった。女性というより「女の子」で、素直に恋に落ち、裏切られて悲しむ様子もストレート。黒鳥は小悪魔がさらにみがきがかかっていた。悪そうなんだけれど、めちゃくちゃ魅力的でかわいい。とっぽい王子(に十分見えたフォーゲル)なら、簡単にだまされそう。オディールは、今ポリーナちゃんが最強かも。フェッテは、最初はずっとダブルで、後半はシングル+ダブルできれいにまわっていた。それにしても、背中がやわらかい。肩胛骨のあたりから、ローラーのようにぐるぐるっと曲がっていた。

フォーゲルは、大柄だけれど、少年っぽくてよかった。世界バレエフェスティバルのときよりもよくなっていたけれど、途中1回ポリーナちゃんが回転するとき脚がぶつかっていた。

ここのヴァージョンは、ワルツ、乾杯の踊り、パ・ド・トロワ、白鳥の群舞など、ちょっと変わっているのだけれど、けっこう単調であまりおもしろくない。もっと群舞でぱーっと盛り上げてくれたほうがうれしいのだけれど。

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2007/04/04

来週は白鳥

Img_7765人間にもネコにも甘え寝をする皐月。

みょうに「白鳥の湖」が聴きたいと思ったら、もう来週がポリーナ・セミオノワの「白鳥」だった。黒鳥の小悪魔系超テクニシャンっぷりがみごとだったけれど、彼女ならきっと白鳥もすばらしいはず。楽しみー。

Img_7767それにしても、今年は「白鳥」と「ドンキ」が多い。白鳥はほかにも、ニーナがあるし、ドンキはザハロワ@新国、サラファーノフ@スカラ座、ニーナ@グルジアを観る予定。白鳥は、パリオペメンバーもあるのだけれど、まだ悩み中。それよりも、豪華な「眠り」が観たい! ああ、来年のロイヤルの来日公演が待ち遠しい。

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2007/03/18

吉田都さんテレビ情報

Kバレエに移籍してからメディアへの露出も増え、ふだんバレエを観ない人の認知度も高まってきた都さん。わたしのまわりでも、こちらから振ったわけでもないのに「吉田都は、いちど観てみたい」という人がけっこういる。都さんで検索してこのブログにやってくる人も多いようだ。

そんな人にオススメの番組情報。

2007年4月24日(火) NHK総合 22時〜
プロフェッショナル」  自分を信じる強さを持て〜バレリーナ・吉田都〜

先日踊ったオデット/オディールを取材したそうだ。Kバレエは他のバレエ公演と比べて非良心的にお高いので、いきなりチケットをゲットするより、まずはテレビで確認したほうが良いかと。(都さんは間違いなく大変すばらしダンサーだけれど、芸術ってものには好みがあるので。)

……映像は生に及ばないが、都さんのオデット/オディールはとーっても良かったので、きっとまたファンが増えるだろうな。そうしたら、チケット争奪戦がますます激化して……ふぅ。

ちなみに、あと、Kで観たい都さんは、「ジゼル」「コッペリア」「ドンキ」を熱烈に希望。これから初めて都さんを観ようというかたには、とくに「ジゼル」がオススメ。村娘もかわいいし、精霊になったあとの無重力感は絶品。あと、新制作では、ぜひとも「ライモンダ」「ロメジュリ」あたりをお願いしたい。

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2007/02/26

Kバレエ「白鳥の湖」

2/25

キャストは、オデット:松岡さん、オディール:都さんになったくらいで、ほかは24日とほぼ同じ。

都さんすごかった。登場した瞬間に空気ががらりと変わり、劇場を制圧してしまった。やっぱりオディールはこうでなくちゃ。ふだんの都さんからは想像できない、小悪魔っぷりが最高。でも、偽善的なところがなくて悪に徹しているから、むしろ可愛く見えてしまう。これならとっぽい王子はすぐにだまされてしまうだろう。しかも、白鳥の優雅でたおやかなラインをちらちら見せつつ、うまーく操っているのだから。芳賀さんのメロメロっぷりもなかなかで、都さんにリードされたせいか、昨日より数段はじけて踊っていた。

フェッテは、手の動きに変化をつけていた。あいかわらず、都さんが演奏しているかとおもってしまうほど、音楽との調和がすばらしい。しかも、こういう大技でもぜんぜん力みがない。ジャンプも、軽やかさ、開脚度とか、着地音のしずかさとか、ほかのダンサーとぜんぜん違う。こんなレベルでまだ踊れるのに、封印してしまう都さんのプロ意識の高さ……すばらしいとはおもうけれど、でもやっぱりまた踊ってほしい。

松岡さんは、昨日よりもかなり分が悪かった。なにせ、軽やか女王の都さん@黒鳥が相手だから、どうしても重たい白鳥になってしまう。これが昨日のように逆だったら、まだストーリー成り立つとおもうけれど……。しかし、「海賊」も都さんの日は松岡さんがグリナーラなんだよね。「二羽の鳩」もそうだったし、都さんと松岡さんをセットにするのは、熊川さんになにか戦略があるのだろうか(松岡さんを鍛えるためにはよいだろうが、ファンを増やすってのはムズカシイかも)。たまには荒井さんが見たい。

橋本直樹さんのベンノだけれど、あれは道化的な役割もになっている? ってことは、かれはどちらかというとキャラクテールなんだろうか? かれはKの男性ダンサーのなかではいちばん気にいったかも。

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2007/02/25

Kバレエ「白鳥の湖」

2/24

オデット:吉田都、オディール:松岡梨絵、ジークフリート:芳賀望、ロットバルト:スチュアート・キャシディ

「二羽の鳩」でいま三つ、「くるみ」でもいまふたつくらいのKバレエだったが、さすがに「白鳥」だと熊川さんも(芸術監督として)ダンサーたちも気合いが違うのか、とても見応えがあった。ほかにも、眠り、ドンキはなかなか良かったので(こちらは両方とも熊川さん出演日)、Kバレエをいちど観てみたい〜、というかたは「白鳥」「眠り」「ドンキ」がおすすめかも。(あ、でも、「ジゼル」や「コッペリア」は未見なのでわかりません。)

都さんは、登場するときに体重をまったく感じさせず。手先指先まで一分も隙なく、繊細かつ優雅にオデットを語りあげている。感情表現と踊りがかんぺきに一体化していて、「踊っている」ようにはまったく見えない。99年のロイヤル来日のときの「白鳥」のすばらしさは上書きされなかったけれど、けっこう前にリタイア宣言をされてもう観られないとあきらめていただけに、今回拝めてほんとうによかった。最初から結果を見越つつ、それでも許す、けなげで愛情深いオデットだった。カーテンコールで都さんにもどった笑顔もまた素敵。

芳賀さん@ジークフリートは、前回よりも貫禄と余裕が出てきたとおもう。熊川さんにビシバシ鍛えられ、舞台数も踏んで、着実に成長している。松岡さん@オディールは、アダージオでは余裕たっぷりだったが、ソロでは、これまで観たのと比べて(中村さん、長田さん)、独特な振りがうまく活きていないように感じた。振りはきっちりと踊っているんだけれど、役柄としてはまだまだで、黒鳥というよりバタバタにわとり(失礼!)を想像してしまった。コーダではダブル入れてガンガンまわっていたから、ソロは抑え気味にしておいたのだろうか?

ほかは、ブーベルとか、あたらしい男性ダンサーが育っているのが見てとれた。こんどKじゃない公演に出るという橋本直樹さんというダンサーも、ベンノ役(王子の友人)で、なかなか目をひいた。

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2007/02/03

新国立劇場バレエ「眠れる森の美女」

2月2日
オーロラ: 川村真樹
デジレ: 貝川鐵夫
リラの精: 湯川麻美子
フロリナ:さいとう美帆
青い鳥:江本拓

待ちに待った川村さんの主役デビュー! やっぱりきらきらしていて、きれいだった。さすがに1幕は緊張していたようだけれど、無事ローズ・アダージオを踊りきって、だんだん調子が上がってきたよう。2幕ではちょっと滑りそうになったけれど、何事もなくて安心。3幕は威厳もそなわって、ひとつひとつのステップも丁寧で、とてもよかった。コールドから上がってきて、満を持してのクラシックの主役デビュー、立派だったとおもう。今度はいよいよ白鳥なので、ますます美しくなってほしい。

王子の貝川さんも、健闘していた。背が高いからダイナミック。フロリナのさいとうさん、姫オーラばっちりでかわいい。江本さんは、上半身のうねりがみごとで、軽やかですばらしい青い鳥だった。あと、花婿候補のトレウバエフが細かい演技をしていて(しかも、オモシロ系)、おかしくてしょうがなかった。

このヴァージョンの「眠り」は今回で最後だそう。見慣れて愛着もあったのでちょっと寂しい。画像はリラの精(左)とカラボス(右)の衣裳。

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2007/02/02

ひさびさのアップ

Img_7246皐月。小春はあごにきびが出来やすい体質なので毎日気をつけてふいているが、ちょっと前に皐月もできちゃって、ついでにふいているときにおおきめのが取れてちょっと血が出てしまった。

今日の新国「眠り」はソリストのキャストもあまり好みではなかったので、けっきょく譲ってしまった。明日の川村さんがとっても楽しみ。

ミラノ・スカラ座「ドン・キホーテ」に、やはりサラファーノフがゲスト出演することになった。あちらでもゲスト出演しているから、もしかしたらと期待していたのでうれしい。が、相手は上野水香さん。個人的にはちょっとビミョー。牧にいたときに色々見たけれど、素材の良さだけで勝負していて何度観ても成長しないように思えたので、興味を失ってしまったのだけれど、果たして、あれから変化しているだろうか。

ほかのゲストはロホとカレーニョ。どちらもすばらしいダンサーだけれど、去年同じ組み合わせ&演目で踊ったばかり。どうせなら、ロホ×サラファーノフ、上野さん×カレーニョにすればおもしろかったのに(どちらも想像つかなくて)。

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2007/01/12

Kバレエ「海賊」の詳細

Kバレエの5〜6月公演「海賊」の詳細が発表になった。こちらからどうぞ。

キャストはまあ順当。1日だけブーベルがアリを踊る。かれは華々しいコンクール受賞歴をもっているダンサーだけれど、今後Kバレエでどのように成長していくか楽しみ。(でも、都さん目当てだから、今回は観ないけれど〜。)

都さん@メドーラも熊川さん@アリも、とてもイメージがわきやすい。はたして、熊川さんはどれほどの超絶アリを披露してくれるだろうか。去年、マリインスキーでロケット花火のようなサラファーノフを観たが、最低それくらいのレベルをかれには期待してしまう。

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2007/01/08

バレエ鑑賞 2006まとめ?

マイベストはパリオペラ座バレエ団「パキータ」(デュポン、ルグリ)。
「パ・キータ」が初めて見られてめずらしおもしろかったのと(ミンクスの軽快な音楽と、クラシックバレエらしいきれいな踊りがてんこもり)、オレリー・デュポンが神々しいまでに美しくて、人間のなし得る美の極致を見た幸福感につつまれた。

念願かなって観られてうれしかったのはグラチョーワ@バヤデルカ、ヤンヤン・タン@ジゼル。タマラ・ロホ(「ドン・キホーテ」)やアリーナ・コジョカル(「ジゼル」「シンデレラ」)も、ようやくクラシック全幕で観られてよかった。「ドン・キホーテ」(クチュルク/ファジェーエフ)も、ノリノリに盛りあがって楽しい舞台だった。

吉田都さんは、「くるみ割り人形」で、あいかわらず素敵だったけれど、「ア・ビアント」のような駄作にかり出されて気の毒だった(いくら宮様のためとはいえ)。

ほかは、「ライモンダ」「シンデレラ」(ともに新国立劇場)が同じ年に上演されてとてもうれしかった。

花丸急上昇はレオニード・サラファーノフ。わたしにしてはめずらしく男性ダンサーの日でチケットを取ってしまうくらい、あの超絶技巧を端正かつ軽やかにこなすところがいい。ついでにテリョーシキナもクラシックの伝統の良さをすべて受け継いだような踊りがすばらしかった。日本人では、新国のさいとう美帆さん、川村真樹さん、Kバレエの東野泰子さんに今年も注目したい。

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2006/12/29

映画「オーロラ」

「エトワール」と同じ監督がとった、バレエ映画。ストーリーはかなり破綻している。踊りが法律で禁止されている国なのに、王女の求婚相手を招くために舞踏会を開くって?? おとぎ話だから多少の破綻は仕方ないと見る手もあるだろう。けれど、おとぎ話にはおとぎ話の文法があるのだから、あれではおとぎ話をなめているといわれてもしかたない気がする。

主役のマルゴ・シャトリエは、現在オペラ座バレエ学校の最終学年に在籍している。無事オペラ座に入団して、順調に昇格していけるだろうか(そぼくな疑問として)? エミリー・コゼットやミリアム・ウルド・ブラームは、オペラ座学校の来日公演で話題になって、気がついていたらもうプルミエになっているし、きっと有望だったらあっというまに頭角をあらわすだろう。(でもそういや、「センター・ステージ」のアマンダ・シェルは、サンフランシスコ・バレエ団のコールドから上がっていないような……。映画に映えるのと、ダンサーとしての資質は別ものってこと?)ル・リッシュは、いつまでもおどらないから、演技だけ? とおもったら、死後バリバリおどっていた。

各国の踊りがいまいち。王子役のダンサーが振り付けもしているのだけれど、ジパンゴのはゾンビ踊りのようで気持ちわるかった。

しかし、バレエファンは、ル・リッシュとかジロとかブベチュニク兄弟とか見られてまだいいかもしれないだろうけれど、それほどバレエになじみのない人は、観てなにか得るものがあるのだろうか。まあ、やたら体のラインが美しい人がたくさんで、目の保養になったことはたしかかも?!

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2006/12/25

新国立劇場バレエ「シンデレラ」

V6010552画像は東京オペラシティのクリスマスツリー。

12/24 シンデレラ:宮内真理子、王子:山本隆之

11月末のマリインスキーにはじまった怒濤のバレエ月間も今日でおしまい、かつ今年のバレエ見納め。昨日のKが消化不良だったので、「シンデレラ」で口直しできてよかった。

もう何度も観ているけれど、何度観てもおなじみの場面に感動する。それだけ、個々のダンサーがそれぞれの役目をしっかり果たしているということだろう。音楽も美しいし、それに調和した群舞もきれい。宮内さんも山本さんもとくにお気に入りというわけではないけれど、シンデレラとして王子としてとても立派な踊りと立ち振る舞いだった。

そうそう、今日だけ靴屋がよぼよぼおじいさん演技でおもしろかった。ちょっとおどると、あてっ! と腰に手を当てたりして。ほかも、四季の精を紹介する仙女の踊りとか、ダンス教師と父親のやりとりとか、細かいところがチェックできた。義理の姉(大)は、日をおうごとにリラックスしてアドリブが増えたような。義理の姉(小)の堀さんは、キモカワイイというか、別の意味で愛らしかった。

来年は「くるみ」みたいだけれど、ぜひともまた近々上演してほしい。

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2006/12/24

Kバレエ「くるみ割り人形」

12/23 府中の森芸術劇場
マリー姫:吉田都、くるみ割り人形/王子:熊川哲也

3億円かけたという豪華な舞台。でも、振りがイマイチなのか、ダンサーがイマイチなのか、バタバタとせわしないかんじがした。熊川さんは、アシュトンを意識した、パキパキ系の振り付けにしたのだろうか? が、アシュトン版「シンデレラ」をちょうど観たばかりなので、似て非なるドタバタ踊りが目にうるさい。雪の国の場面なんて、本来うっとりするほど美しいはずなのに、音楽にもちょっと合っていなかったし……。ダンサーも、新国に比べたらかなり劣る。Kバレエは新国よりずっと公演回数が多いのに、ダンサーの質が向上しないのはなぜ? よい指導者がいないのだろうか? 

熊川版の演出でよいなとおもったのは、一般的にハレーキン、コロンビーヌの部分が、子どもが「人形」としておどっていたこと。これなら多少ギクシャクしても人形らしさとしてオッケー。

都さん、キャシディは、すばらしかった。でも、都さんにしても、アダージオなんかはあまりのりきれていなくて、ソロになってようやく本領発揮だった。あれだけでも観られて幸せなんだけれど、なんだか都さんがKに移ったことが、現時点ではあまりプラスになっていないのが残念。せめて、キャシディとおどってくれないだろうか。

芳賀さん、輪島さんが花のワルツで並んでおどっていたけれど、芳賀さんのほうが足の高さとかキレとかが上だった。というか、輪島さん、ソリストとしてもパッとしないんだけれど、大丈夫だろうか。

Kバレエは、信者系のお客さんが多くて苦手。登場するだけで拍手多すぎ。なぜねずみの王さまが出てきただけで拍手する? たいしてすごい踊りでなくてもすぐに拍手がおきるのも異様。サーカスじゃないんだから。ちょっと長めの回転とかで(しかもレベル高くない)拍手もらっていたら、ダンサーが変に勘違いしないだろうか。ロシアの踊りなんて、しろうとの路上ライブのようなレベルだし。もちろん、中国のブーベルとか、フランス人形の荒井さんとか、よい人もいたけれど。

あ、さいごに熊川さん。回転はあいかわらず軸がぶれず、床に吸い付くような着地も健在。でも、前はあんなに足音大きかったっけ? ジャンプの後ろ足も、あんなに低かったけ?? とおもってしまった。むかしはもっと軽やかだった記憶がある。これも、サラファーノフとかイワーノフとか、マリインスキーでバリバリにすごい人を見てしまったせいか。

結論:アシュトン、新国ダンサー、マリインスキーダンサーのすばらしさをあらためて実感した。

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2006/12/23

サラファーノフ

新国立劇場の「ジ・アトレ」によると、来年5月の「コッペリア」にサラファーノフがゲスト出演するらしい。このあいだのマリインスキー公演ですっかりサラファーノフのファンになってしまったので、すごーくうれしい。こんなに早くまた観られるなんておもっていなかったのに。ぜったいにきてね。

サラファーノフのパートナーは本島さん。前回の「くるみ」では西山さんだったし、どうしてサラファーノフにかぎっていつも新国ダンサーなのだろう? まさか、格下ゲスト(?)扱いってことはないだろうけれど、たしかに体格的に新国ダンサーと釣り合いはいいのかも。どうせなら、このまま来年のシーズンゲストになってくれないだろうか。

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新国立劇場バレエ「シンデレラ」

12/19 シンデレラ:コジョカル、王子:ボネッリ
12/22 シンデレラ:酒井、王子:山本

コジョカル&ボネッリ組、3日目もよかった。コジョカルはちっちゃくてかわいくて可憐だけれど、プリマとしての貫禄とはなやかさはピカ一。とくに、シンデレラというキャラクターは彼女によく合っているから、可憐さと貫禄という一見アンバランスそうな要素もうまく融合している。

と、あらためて思ったのは、酒井さんを見たから。技術やはなやかさは申し分ないのだけれど、「あたしがとうぜんいちばんよ」というイケイケオーラが出ているせいか、舞踏会での王子との初顔合わせや、最後の身元判明のときに「どうよー!」とでもいうような、勝ちほこった微笑みにちょっと引いた。なんだか計算高い女に見えてしまって……。これがオーロラやキトリだったらいいのだろうけれど、シンデレラはもうちょっと控えめであってほしい。酒井さんはもともときりっとした顔つきだから、ご本人がおもう以上に、そう見えるのかも。そういや、今年はシーズン・フライデーチケットを買ったのだが、公演ごとに抽選で直筆サイン入り写真がもらえるらしく、今回当たった(メールで知らせが来るまでそんなもの知らなかったよ)。ぜいたくをいえば眠りの川村さんのときのほうが嬉しかったけれど、当たっただけで感謝するとしよう。

ボネッリ、山本さんともに、りりしい系の王子で、たよりがいがありそうで、すてきだった。

後半戦になって、いちばん楽しみにしていたのは、川村さんの仙女。予想以上に美しくて、ためいきがでるほどだった。湯川さんはお姉さんっぽくて包容力があるのはいいけれど、やっぱり妖精よりも大人の女が似合うような気がする。川村さんは若々しいけれど妖精だから年齢不詳のようにも見え、なにより妖精らしい透明感がある。ますますオーロラが楽しみになった。

四季の精は、遠藤さん@秋が迫力あって、すばらしかった。春の寺島まゆみさんは、がんばっていたけれど、どうもロシア流の優雅なおどりをするせいか、速いテンポの音楽&アシュトンの振り付けからほんの少し遅れているような気がした。あと、ふたごの寺島ひとみさんはすごいキラキラオーラ出しまくりだったけれど、まゆみさんはまあ普通にきれい。やっぱり、ひとみさんはここのところ主役が続いているので、急成長しているのだろう。

ほかに楽しみだったのは、バリノフ@ダンス教師。へんてこな衣裳&メイクでもかわいい。へんてこな役だけれど、踊りはかろやかできれい。そうそう、19日から王子の友人にトレウバエフが入り、一気にレベルアップした。ひとりだけずばぬけておどりにキレがあるし、ほかの3人も引っぱられて良くなっていた。

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2006/12/18

新国立劇場バレエ「シンデレラ」

12/16 シンデレラ:さいとう美帆、王子:トレウバエフ
12/17 シンデレラ:コジョカル、王子:ボネッリ

さいとうさんは、「ライモンダ」のときとちがって、本来の魅力がしっかりとあらわれた、かれんでけなげなシンデレラだった。コジョカルと比べてゆっくりめにおどっていたけれど、彼女のおっとりさが出ていてよかった。ひかえめそうだけれど、けっして淡泊ではなく、彼女なりのシンデレラをちゃんとつくりあげている。トレウバエフは、見かけが公務員っぽい(?)王子。でも、終始キャラが一貫していて、おどりもきれいだった。

コジョカルとボネッリは、初日とおなじくよかった。そういえば、衣裳は今のロイヤルのをもってきていた。個人的には、新国ヴァージョン(ロイヤルの前のヴァージョン)のほうが好み。コジョカルは、かわいいことはまちがいないが、大人の女性になったなあとも感じる。

バリノフ@道化、かろやか&軽い&かわいい! 舞踏会の楽しさが3割ほどアップした気がしたほど。八幡さんはわるくなかったけれど、初役&初日で緊張していたのか、道化師としてはやや重くて、演技もテンパッているのが伝わってきたので、のこりの公演でどう調子をあげていくか。

ほかは、今回とびきり美しくなった寺島さんのほか、西山さんはあいかわらず軽快でアシュトンの振りをみごとにおどりきっていた。

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2006/12/16

新国立劇場バレエ「シンデレラ」

12/15

シンデレラ:コジョカル、王子:ボネッリ

やっと念願かなったコジョカル@シンデレラ、コジョカル@新国。幕があくまで、ほんとうにコジョカルが来ているのか心配だった。

コジョカルはもともとのイメージがシンデレラにぴったりだし、ロイヤルの演目ということで、まさに水を得た魚のようにきらきらしていた。都さんの精密さとはまたちがった、音楽も自分がわにひきよせてしまうような愛らしさ。それでも、ただひたすらかわいかった数年前とかより、だいぶ大人っぽくなったなあーともおもう。ボネッリは、たくましい王子さま。小柄なコジョカルといっしょだと、りりしさがいっそうひきたつ。

ところで、冬の精の寺島ひろみさんが、すごーくきれいでびっくり。立て続けに主役をこなし、一気に自信をつけたのだろうか。道化はバリノフのはずだったのに、劇場でキャスト表を見たら、八幡さんに変わっていた。いや、ほかの日に観られるけれど、道化バリノフはたのしみのひとつだったので、ショックは大きい。

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2006/12/15

マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」

12/10

オデット/オディール:テリョーシキナ、ジークフリート:サラファーノフ

ふたりとも、期待通りのとてもよかった。テリョーシキナは、まさに王道をいくバレリーナ。すばらしいテクニックを持っているけれど(黒鳥の32回転で、ダブルやゆっくりの1回転などを余裕でこなす)、まずは芸術性に目をうばわれる。おどりがすべてセリフになっているというか。まだ若いダンサーなのに、この貫禄はただものではない。

サラファーノフは、少年っぽいルックスだけれど、きわめて端正な王子さまで、指先、足先まで気品があってすばらしい。大人になるまえの少年王子を基本とした演技も自然で説得力がある。テリョーシキナもすごくいいのだけれど、ついついサラファーノフに目がいってしまい、これはわたしとしてはなかなかめずらしいこと。去年の新国「くるみ」での王子が見られなかったのはとっても残念。ぜひまたすぐに来日してほしい。

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2006/12/09

マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」

12/8

オデット/オディール:ロパートキナ、ジークフリート:イワンチェンコ

ロパートキナの白鳥を観たのは、5、6年ぶりだろうか。そのときは、めちゃくちゃ美しいけれどあまりに孤高の存在という印象を受けて、感心はしたが、感動したとはちょっといいがたかった。とんでもなくきれいだったので、観られて満足だったけれど。それから月日がたって、ロパートキナも怪我や出産を経て、彼女ひとりの世界ではなく、観ているものをすべて包みこむようなあたたかい存在に昇格していた。

とにかく、品がよく、音楽との溶けあいぐあいもかんぺきで、ステップはもちろん、手・腕の動きがこの上なく雄弁。ひとつの動作で、白鳥の羽根一枚から翼そのままで、すべて見えるようだった。あと、無駄な動きが一切なく、ステップとステップのつなぎ目も皆無で、回転する前の「準備」の動きでさえ一連の流れに組み込まれていた。振りとかステップのレベルではなくて、ダンスが自然な動作そのものにしかおもえない。オディールの32回転はシングルできれいにまわっていた。ロパートキナらしい。

今回売り出し中のシクリャローフは、王子の友人でチャーミングな魅力を放っていた。これからの成長が楽しみ。道化のイワーノフが、おそろしいほどの超高速回転をしてびっくり。コールドは、場数を踏んでいるだけあって、今日がいちばん美しかった。新国のダンサーも女性は負けじとがんばっているが、やはり男性はぜんぜんかなわない。ロットバルトもキレがあって、演技もはっきりとわかりやすかった。

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2006/12/08

マリインスキー・バレエ「海賊」

12/6
コンラッド:イワンチェンコ、メドーラ:ヴィシニョーワ、ギュリナーラ:オスモールキナ、ランデケム:ファジェーエフ、アリ:サラファーノフ

海賊は数年前に見たABT公演につづいて2度目。ストーリーは陳腐だし、踊りもそれほどおもしろくないので、作品としてはそんなに好きになれなかった。

ヴィシニョーワは貫禄のオーラだったけれど、調子が悪いのか、彼女にしてはめずらしくフェッテがあまり安定していなかった。ファジェーエフが予想以上にコミカルでキュートだった。それより、なんといってもサラファーノフ。目が飛びでるようなスーパージャンプ&回転! しかも、とても軽やかでさわやか。この人を観られただけで十分もとが取れた。青いパンツも似合っていたし、少年っぽい顔立ちと体型は好みが分かれるかもしれないが、わたしにとってはかなりツボだった。新国のバリノフとか、ああいうかわいい系が好きなので(そういえば、期待通り新国「シンデレラ」でバリノフ@道化が観られる。楽しみ)。

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2006/11/30

マリインスキー・バレエ「ヴィシニョーワのすべて」

11月29日

第一部 「シンデレラ」 王子:コルプ
第二部「バヤデルカ」ソロル:サラファーノフ、ガムザッティ:テリョーシキナ、金の仏像:シクリャローフ
第三部「ルビー」ファジェーエフ、ヴィシニョーワ

ラトマンスキー版の「シンデレラ」は、振り付けがおもしろくなくて、ダンサーがもったいない。ただ走っているだけ、スキップしているだけってのが多すぎ。せっかくのプロコフィエフにも、あまり合っていない。ヴィシニョーワとコルプは、それでも魅せてしまうのだからすごい。

「バヤデルカ」は、サラファーノフとテリョーキシナが良かった! 今回の最大の収穫。サラファーノフは、ソロルとしてはかわいすぎる気がするが、その少年っぽさがぎゃくに私は好き。踊りが正確で軽やかで、みていて爽快。テリョーキシナは、テクニックが安定していて、オーラもあって、優雅さと気品を備えた正統派のバレリーナ。ルジマトフがパートナーに連れてきたときに話題になっていたが、予想以上にすばらしいダンサーだった。この二幕はそれほどニキヤの見せ場はないのに、登場したとたんに独壇場にしてしまうヴィシニョーワはやっぱりすごい。あのゆっくりした踊りはあまり好みではないが、そこに大きなドラマ性をしっかりもたせる。

「ルビー」は、もともとバランシンにそれほど興味のない私でも、音楽とステップの融合が楽しめるほど完成度が高かった。全体によかったが、やはりヴィシニョーワとファジェーエフは別格。ファジェーエフはいつ見てもラインがきれい。

というわけで、ヴィシニョーワはもちろん良かったが、どの演目も、男性ダンサーが大粒ぞろいで、いつもは添え物程度にしか見ないわたしでさえ大満足できた。

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2006/11/20

Kバレエ「二羽の鳩」

Kバレエに移籍した都さんの初めての公演。都さんはかわいかったけれど、どうもまわりと合っていないというか、まわりが合わせられていないというか、以前観た小林紀子シアターよりも楽しめなかった。とくに、二幕の都さんが出ていないところがイマイチ。男性コールドなんて、ほんとうにダンサー? エキストラ?? とおもってしまうほど踊れていない。都さんのパートナーの輪島さんも、ちょっと格が下すぎ。熊川さんでなくてよいので、キャシディと踊ってくれないものか。(でも、白鳥はまた輪島さんと、芳賀さんだ。しっかりと精進してください。)

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2006/11/13

新国立劇場バレエ「白鳥の湖」

11月12日
オデット/オディール:スヴェトラーナ・ザハロワ、ジークフリート王子:デニス・マトヴィエンコ

今回から新製作。プロローグとして、ブルメイステル版のようにオデット姫が悪魔に白鳥に変えられる場面がある。ザハロワ@オデットが刺繍をしているのだが、ただそれだけのポーズでも彼岸のように美しい。ザハロワは、ややふっくらしていた前回の「ライモンダ」のときより細くなって、もともと完璧なラインの精度をさらに高めていた。オデットのときは、あまりの造形美に、ストーリーを忘れてただただ見とれてしまいがちになってしまう。オディールのときも、ザハロワの場合、意識的に毒気を出さずとも、存在するだけで非現実→魔的に見える。オデットもオディールも、そういう意味でも紙一重ということか。だから、最後のハッピーエンドは、ザハロワにはあまり合わないのかも。しかも、今回はたいして戦わないし。

マトヴィエンコは、イケイケアンチャンぽかったのが、ずいぶん青年らしくなってよかったのでは。メイクもナチュラルで違和感なかった。ここ最近は、ボリショイでこのザハロワと踊ったり、こんどはベルリンでポリーナちゃんと踊ったりして、着実にステップアップしているのだろう。(が、今回は完全にザハロワに貫禄負けしていた。)

そういえば、マトヴィエンコもザハロワもキエフ学校出身で(後にザハロワはワガノワに転校)、年もひとつふたつくらいしか違わないはずなので、学校時代からよく知った仲なのかも。

それより、今回もウヴァーロフが見られなくて残念。ウヴァーロフは、とくにジークフリート王子がお気に入りなのに。ザハロワをやさしくつつみこむ甘い包容力が好き。怪我が早くよくなりますように。グルジア国立で、ニーナとの共演はぜひとも実現してほしい。

ほかは、道化のバリノフがあいかわらずめちゃくちゃかわいかった。踊っていないときも、脇のほうであれこれ遊んで(?)いて、目が離せない。王妃の衣裳は、白雪姫の継母に似ている、とおもってしまった。ソリストでは、今回も川村さんについつい目がいってしまう。ここのところ、ぐんぐん輝きを増している。「眠り」のオーロラがますます楽しみ。話題のルースカヤは、長ったらしくてつまらない。わざわざ入れてある意味もよくわからないし。湯川さんだからまだ見られたものの、別の若手さんなんて、どうなるんだろう。

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2006/10/10

新国立劇場バレエ「ライモンダ」

10/9 ザハロワ/コルスンツェフ/森田健太郎

ザハロワは、1幕はやや本調子ではなかったようだが、だんだん調子をあげてきて、3幕はどうどうたる女王っぷり(でも、女王でいいのか?)だった。やはりあまり上演されない演目だから踊り慣れていなくて、1幕はザハロワでもちょっと不得意なのだろうか。コルスンツェフは、6日はソロのさいごで手をついてしまったりしていたが、今日はみごとだった。この人は今回初めて観たとおもうのだが、脚のラインはすらっと美しいが、ややとっぽいかんじの顔&髪型のせいで、純朴な青年のように見えた。しかし、ファジェーエフといい、コールプといい、マリインスキーは層が厚い。

群舞もソリストも、全体的にとてもよかった。真忠さんはちょっとヤバかったけれど。それでもブラボーをわめくファンがいるのだから、知らない人は??? だろう。

それより、となりの客が、上演中に炭酸飲料をのんだり、お菓子を食べるのにはまいった。当然もともとは飲食禁止なので論外だが、じっさいにやられると、ビニール袋からガサガサ出し入れされたり、キャップを開けたときにシュワッて音が立ったりするのがうるさい。おかしのほうは匂いがただよってくるし、ほんとうに迷惑。係員にいって注意してもらっても、まだこそこそ飲み食いしている。注意してもきかない客は退場にするくらい厳しく対応してくれとアンケートに書いておいた。

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2006/10/09

新国立劇場バレエ「ライモンダ」

10/8 さいとう美帆/逸見智彦/市川透

今日は、ライモンダの友人が西山裕子さんやバリノフなど、好きなダンサーだったのでうれしかった。バリノフはあいかわらずかわいいし、おどりもきれい。くるみやシンデレラなどは、王子さまでもハマるとおもうのだけれど。

さいとうさんは姫キャラなので、ライモンダもとてもあっていた。1幕のかわいらしい感じにくわえ、アブデラクマンに求愛されるときもいたいけで守ってあげたくなる。そういえば、「眠り」ではこのコンビで赤ずきん&オオカミだった。3幕では威厳をそなえた堂々とした雰囲気がまたよかった。おどりのほうが、2幕と3幕のソロでひやっとするところがあって、たんにミスなのか、ひねってしまったのかわからないけれど、後者ならば大事でないことをねがう(「シンデレラ」に影響がなきよう)。ほかは、とても丁寧に、音楽と解けあっていただけに、残念だけれど。(とくに、3幕のソロは、音の取り方など寺島さんより好みだった。)わたしはさいとうさんが好みだから、この程度にやさしく書くけれど(今後も寺島さんよりさいとうさんを優先的に観たいとおもうし)、そうでないひとは不満かもしれない。やっぱり、ハラハラしながら観るのって、現実に引き戻されてしまうことだから、彼岸の世界の象徴であるクラシックバレエとは相容れないのである。

逸見さんは、あいかわらずノーブルな王子さまでラインもきれい。ジャンプがのびやかで、いつもながら心地よい。ほかは、川村さん、厚木さんが印象にのこった。川村さん「眠り」はほんとうに楽しみ。ゲスト(チェルネンコ)がガッカリなだけに、よけいに期待してしまう。

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2006/10/08

新国立劇場バレエ「ライモンダ」

10/5 寺島ひろみ/山本隆之/冨川祐樹
10/6 ザハロワ/コルスンツェフ/森田健太郎

おととし観て大好きになった作品。いつもは主演バレリーナでえらぶが、この作品とアシュトン版「シンデレラ」だけは、よほどきらいなダンサーでないかぎり毎回観たくなってしまう。で、今回も中日以外の4日。ほんとうは、チェルネンコ降板でパヴレンコが踊ることになった中日も観たかったが(それだけ、チェルネンコは観たくない)、さすがに5日連続は無謀すぎるからあきらめた。

ストーリーはたいしたことがないのだが、とにかくグラズノフの音楽がよくて、クラシックバレエの様式美がこれでもかとつまった踊りもすてきで、衣裳も舞台も美しいので、やはり楽しかった。おととしの都さんがすばらしすぎたので、寺島さんもよかったのだけれど、たまに違和感を感じるところもあった(ときどき、雑というか、精度が落ちるとか)。が、それでも十分に満足。寺島さんは、最初はやや緊張している感じだったが、だんだんと調子をあげてきて、3幕はプリマの威厳と輝きをはなっていた。次回の眠りでオーロラを踊らないのが惜しい。

ザハロワは、前回初演でけっこうお茶目さんだったけれど、今回はさすがの貫禄。いつもながら、完璧すぎるライン。ちょっとした手脚の流れが美しいこと。まさに歩く芸術だった。ロパートキナも、これぞバレリーナというラインの持ち主でこの上なく美しいとは感じるのだが、あまり好みではない。なんでか? と自分で考えたら、ザハロワのほうがかわいげとかあたたかみがあるかなー、とおもった。ギエムもそうだけれど、孤高のバレリーナタイプがあまり好きではないのかも。そういう意味では、わたしにとってザハロワは「かわいい」範疇に入るのだろう。

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2006/09/21

新国「眠り」のゲスト決定

ゲスト未定になっていた、来年2月の新国立劇場バレエ「眠れる森の美女」は、アナスタシア・チェルネンコに出演することに決まったそうだ。(『ジ・アトレ』10月号より)

このチェルネンコは、シーズン・ゲストダンサーであるデニス・マトヴィエンコの奥さん。ハッキリいって、前回、前々回のゲスト、ザハロワと比べてはるかに格下。マトヴィエンコの七光りとうたがわれてもしかたがない。キエフのプリンシパルとか、モスクワで金賞とったとか、けっこうはなやかな経歴をお持ちだが、以前ガラでオーロラを観たときは、すばらしい容姿(長くて美しい手足、小さな頭)に反して、ひどく雑で乱暴な踊りにがっかりした。(その後進化したのかもしれないが。)このレベルの方を呼ぶくらいなら、新国のダンサーにチャンスを与えてあげてほしい。寺島ひろみさんやさいとう美帆さんはオーロラおどったことがあるし、酒井はなさんだっているじゃないか。

シーズンチケットを買ってしまったので、チェルネンコの日のチケットはあるけれど、手放そうかどうか迷っている。まだ未練があるのは、眠りは大好きな作品だし、リラとかのキャストによっては見る価値があるかもしれないから。しかし、新国でこのヴァージョンは今回が最後だというから、せっかくならもっといい人を呼んでほしかった。

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2006/09/06

英国ロイヤルバレエの公式発表

都さんのKバレエ移籍&ロイヤルバレエではゲストプリンシパルに、という公式発表が出た。こちら。

芸術監督らは、都さんのバレエ団への多大な貢献をたたえ、Kバレエへの移籍に理解をしめし、今後もゲストプリンシパルとして舞台に立ちつづけることを歓迎している。

おどろいたのは、都さんのレパートリーの多さ。このうち、ほんとうにほんの少ししか見られていないのが残念。ただ、たしかブルノンヴィル版「ラ・シルフィード」はまだ日本でしか踊っていないはずなので、ちょっとうれしい。

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2006/09/03

吉田都さん、移籍のつづき

8月31日にお披露目会見があって、今後の具体的な予定も発表された。やはり「二羽の鳩」そして「くるみ」も出演。ロイヤルはゲストとして今後も踊られるとのこと。一度でいいからロイヤルでの都さんを見たいので、本気でイギリス行きを考えるべきか。

「二羽の鳩」は、一幕もので短めだけれど、ちゃんとストーリーがあって、なかなかおもしろい作品。都さんが演じる「少女」はとてもけなげで可憐なので(衣裳もかわいい!)、彼女のキャラにとても合っているし、やはりなんといっても都さんが得意とするアシュトンものなので、興味がある方はこの機会にぜひ。

「くるみ」は、当初売りきれかと思っていたが(ぴあとイープラスは終了)、ねんのためチケットスペースに問い合わせたら、そちらも売りきれだけれど、会場の府中の森芸術劇場ならあるかも? といわれ電話したら、ゲットできた。残り若干だったようで、ぎりぎりセーフ! チケットスペースのオペレーターの方、ありがとう!

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2006/08/25

吉田都さん、Kバレエに移籍

朝起きて、ネットニュースを見てびっくり!!! 都さんが、熊川哲也率いるKバレエに移籍だって。

読売新聞

Kバレエ速報

ロイヤルを去るのはさびしいけれど、都さんが現役中にはもう来日公演はないだろうし、年齢的に残りのキャリアを考えれば、一公演でも多く都さんを観られるのは、ファンとしてはとてもありがたいことだ。(Kバレエのチケットが高いことだけがネックだけれど。)さっそく、「二羽の鳩」に出演してほしいなー。ああ、くるみもぜひ。リタイア宣言した「白鳥」も、黒鳥だけならできるんじゃないか、とおもったり。

KバレエはたくさんDVD出しているけれど、すでに出した演目でも、都さん出演でぜひ。熊川さんとは身長も釣り合うし、よいパートナーシップが築けますように。いや、別に熊川さん相手でなくて、他のダンサーでも(若手育成とか)、都さんがきもちよく踊れるならなんでもいい。

さいきんついたココログのアクセス解析機能をながめると、バレエ関係の検索ワードでここにいらっしゃる方が多いのだけれど、都さんをごらんになったことがない方は、バレエファンであろうとなかろうと、この機会にぜひおすすめいたします。明確で繊細なステップや、オーケストラを完全にコントロールしているような音楽性や、重力から完全に解放されているんじゃないかというような軽やかさは、世界最高レベルです。しかもとてもあたたかみのある踊りで、観ていてしあわせになれます。

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2006/08/16

世界バレエフェスティバル 全幕プロ「ジゼル」

8月15日

ジゼル:アリーナ・コジョカル、アルブレヒト:マニュエル・ルグリ

ようやく観られたコジョカルの全幕。それも、「ジゼル」なので、うれしかった。コジョカルは予想通り、まさにジゼルを地で演じている。可憐ではかなげで、まさに模範的。それだけで第一幕は満足だった。ルグリも、コジョカルといっしょのせいか、いつもより若々しく見えた。踊りはつま先まで神経が行き届いていて、あいかわらず美しい。ジゼルをとっても大切にいとおしんでいるのだけれど、平行して貴族としての立場もしっかり保持している。後先考えていなそうだから、二またがばれたとき、顔をそむけるという卑怯な態度をとってしまうのかもしれない。

第二幕、コジョカルはまだ精霊というより、まだ人間の部分が多いような気がした。そのせいか、アルブレヒトとふれあうときも、感触が伝わってくる気がする。あと、おもった以上に足音が大きかった。小柄で軽いだろうに。ルグリは、リフトしやそうだったけれど。ルグリは、第二幕になるとさらに踊りが冴えていた。ラインがとてもきれい。

東バのダンサーでは、井脇さん、小出さんはもちろん、長谷川さんも軸がしっかりしていてうまいなーと感心した。

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2006/08/12

世界バレエフェスティバル Bプロ

いちばんよかったのは、コジョカル&コボーの「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」だった。軽やかで楽しげで、ステップが明確で、まさに恋人たちの語り合いというかんじ。コジョカルがめちゃくちゃかわいいし、いっしょにおどっているコボーもうれしそう。

セミオノワの黒鳥もあいかわらずきれいだった。はやく全幕で見られる日がくることを祈る。キューバのうバルデス(NBSの表記ではヴァルデスとなっているが、スペイン語ではv音はbと発音する。セルバンテスがセルヴァンテスでないのと同じ)が笑っちゃうほどの超テクニシャンで、バランスは長いわ、いつまでも回っているわで、ほんとうにすごかった。それでも、これ見よがしではなく、当たり前にやってしまうのだから、さらにすごい。キューバ国立、日本で来日公演やってほしい!

ほかは、ヴィシニョーワ&マラーホフ「ジュエルズ」やデュポン&ルグリ「椿姫」もきれいだった。

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2006/08/07

スターダンサーズ・バレエ団「くるみ割り人形」

8月6日

金平糖の精:吉田都、王子:フェデリコ・ボネッリ、クララ:林ゆりえ

2日目なので、細部もいろいろと楽しめた。都さんは、やはり幸福感あふれる踊り。すばらしすぎ。ほんとうに、この踊りをあと何度観られるのかとおもってしまうと切ない。ぜひぜひまたすぐに日本に帰ってきてください。

バラの精をおどった小林ひかるさんも、踊りがクリアでとてもよかった。ロイヤルでソリストに昇格されたので、今後もぜひがんばっていただきたい。

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2006/08/05

スターダンサーズ・バレエ団「くるみ割り人形」

8月4日

金平糖の精: 吉田都、王子: フェデリコ・ボネッリ

都さん、またまたものすごーくすばらしかった!!!!!!! 「くるみ」は、今回で3シーズン目だけれど、前回よりも、前々回よりもパワーアップしていて、最初から最後まで人間を逸脱していた。

都さんが登場するまでは、全体に楽しくて、クララとかもすてきなダンサーだなあとおもっていたけれど、都さんが登場した瞬間、あきらかにけた違いの別格オーラで、会場の空気をガラリと変えてしまった。どのポーズでも、一分の隙もなく美しく、手足の末端まで神経が行き届いている。ほかのダンサーだと、バランスをとるために手をつけているように見えるときもあるが、都さんの場合は、そういう力がまったく入っていない。金平糖のヴァリエーションでは、足音までも(といっても、ほんとうに小さい音だけれど)音楽の一部になって心地よく聞こえてくる。

毎回毎回、どうしてこんなにすごいんだろうとおもいながら観るが、やはり今回もあらためてすごかった。でも、すごいがゆえにすごいというのではなく、さらっと自然に軽やかで存在そのものが別世界のようなすごさ。くるみの場合、都さんの出演時間はさいごの十数分だけなのだけれど、それでも、このあふれるような幸福感。あともう一回(しか?)、観られるのがうれしい。

休憩時、ロビーで中村祥子さんを発見! ゲスト出演されるので、熊川さんたちといっしょにいらしていたようだ。熊川さんに負けず劣らずのオーラ。まわりの少女たちも、熊川さんよりも、中村さんに目が釘付けってところがすごい。ほんものも、とっても美しかった。

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世界バレエフェスティバル Aプロ

世界バレエフェスティバル Aプロ 8月3日

ひたすら長かった。おしりもいたいし、返送しなきゃいけないゲラもあったので、第3部で切り上げて帰ってくる。さいごのドンキだけは、観られなかったのは心残りだけれど、ギエムとジル・ロマンは、これまでの経験上、ほかのだれがどれほどほめようとわたしの好みではないことがわかっているし、フェリもヴィシニョーワもマラーホフも、この演目なら(個人的には)見のがしてもまーいーやー、というかんじだったので。

気に入ったのは、ロホ@白雪姫と、コジョカル&コボーの「春の声」。ロホのは、音楽がきれいだし、ロホの長所を生かした踊りで、見ていて気持ちがよかった。フェッテは、48どころか、64くらいまわっていたのではないかとおもえるほど、いつまでもいつまでも回っていた。これ、全幕で見たい! 「春の声」は、アシュトンらしい細かいステップがまさにはるのすがすがしさをあらわしていた。

ほかは、「ライモンダ」(ステパネンコ&メルクーリエフ)た「ロメジュリ」(セミノオワ&フォーゲル)もすてきだったけれど、さいきんのわたしは断然全幕派なので、ちょい欲求不満気味。デュポンとルグリは客観的にはよかったのだろうけれど、ああいうのはあまり好みではない。でも、ひたすらふたりとも美しかった。

ひどかったのは、ル・リッシュの「7月3日」。ああいう耳障りな音楽がそもそもきらいだし、それ以上に、踊りがつまらない&くだらないのに加え、無駄に長すぎる。これのせいで、鑑賞意欲がかなりそがれた(ロホのおかげでだいぶ持ち直したけれど)。逆でんぐり返りとか、ル・リッシュにやらせるなー。ル・リッシュの無駄づかい。というか、こんな演目を平気で踊るなんて、ダンサーのレベルを問われてもしかたがないとおもうが。

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2006/07/31

世界バレエフェスティバル・全幕プロ「ドン・キホーテ」

キトリ:タマラ・ロホ、バジル:ホセ・カレーニョ

三年に一度のお祭り開幕にぴったりのキャスト&演目だった。華やかで景気がよくて、とっても楽しめた。

さすが、東京バレエ団が海外公演にもっていくほどの得意演目だけあって、構成も舞台装置も衣裳も出来がいいし、ダンサーも踊りなれている。

ロホとカレーニョは、ラテン系らしくノリのよい踊りかつ、とても端正で丁寧だった。ロホは、フェッテなど、ガラのときほどぶっとばしてはいなかったが、それでもごくごく当たり前のようにダブルを入れ続けるところがさすがである。なんども長いバランスを決めて、ここでもテクニシャンぶりをアピール。日本でのゲスト主演は初めて(?)だし、フェスのトップバッターとしてしっかり決めてくれた。カレーニョは、いつもながらのノーブルで(バジルだけれど)最後までゆきどといた美しいおどり。とくに回転のおわりかたがとても繊細ですてきだった。

東バのダンサーも、みんなノリノリで楽しかった。ガマーシュとバジルの、さいごの回転競争とか、独特のアレンジがゆかいだった。とても盛り上げるのが上手なバージョン。やはりドン・キは、このくらい元気でいきおいがないと。

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2006/06/29

しっぽのコントロール、ジゼル

Img_4973_1なんとなく、小春は意識的にしっぽをくるんと丸めたり、体にくっつけたりしているようにおもえる。

ヤンヤン・タンとさいとう美帆さんと、「ジゼル」が続き、ずっとジゼルが頭のなかでひびいている。これだけたくさん観て、ようやくしみじみとわかってくるものがあるから、バレエはおもしろい。都さんの神懸かり的なジゼル以来、だれにも満足できないかも? とおそれていたが、やはりダンサーが10人いれば、10通りのジゼルがあり、そのダンサーにできうるジゼルを踊ってくれれば違った楽しみができるとわかり、一安心。もう何年も前に見た、ニーナやフェリのジゼルを、できればもう一度観たい。あのころは、まだよくわかっていなくて、ただぼーっと感心していただけのような気がしたので。(けれど、残念なことに、フェリはジゼル卒業宣言しちゃった。ニーナも、年齢を考えるとかなりむずかしそう)でも、7月は待望のコジョカルのジゼルがある。ぜったいに来てね。

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2006/06/26

新国「ジゼル」

ジゼル:さいとう美帆、アルブレヒト:山本隆之、ミルタ:川村真樹

可憐なジゼルだった。さいとうさんのジゼルは、新国に入団直後、2幕のパ・ド・ドゥを見たのだけれど、当時はまだ方の力が入りすぎのように思えたが、今回はとても軽やかだった。小柄だから、よけいに愛らしく、病弱なところも自然に演じていた。狂乱の場面も、その前の延長線上にあり、けなげなジゼルの精神がつぶされてしまうところがひどくあわれだった。2幕になると、ジゼルの清らかな魂そのものという存在で、百合の花を投げたり、落としたりするのも、ジゼルの純粋な愛のあらわれということがよくわかった。

山本さんは、貴族というきゅうくつな身分や、勝手に決められた婚約者とかに納得できなくて、ジゼルと出会ってようやくほんとうの喜びに出会えたーというかんじだった。さいとうさんがちっちゃくてかわいいから、よけいにかわいくてしょうがないというように見えた。ただ、肝心のバレる場面では、一瞬弱い自分が出てしまい、ジゼルに対してしらをきる。それが結果としてジゼルの死に直結してしまい、ものすごい罪悪感をいだいている。だから、終始誠実なんだけれど、ほんの一瞬の心の弱さが致命的になってしまった。

ミルタの川村さん、クールビューティですてきだった。ソロの出だしが、ぜんぜんぶれないのがさすが。「眠り」が楽しみ。

新国はさすがにコールドが美しくて、これまで見たなかで、いちばん足音も小さかったのではないだろうか。「こうもり」で急遽欠場だったバリノフも、村人の群舞にいて一安心。

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2006/06/05

NBAバレエ団「ジゼル」

ヤンヤン・タン目当てで調布までいってきた。ずーっと彼女の全幕(できれば、「白鳥」か「ジゼル」)が観たかったのだが、8年越しくらいでついに夢がかなった。

ただ、都さんのジゼルがすっかりデフォルトになり、最初のうちはギャップを感じてしまったものの、だんだんとヤンヤン・タンが独自につむぎだすジゼル像にピントがあってきて、とても感動した。テクニックはとにかく文句なしで、ひとつひとつのステップがすごく正確で精巧。彼女は、ふつうの人の1分を、2分くらいの感覚で使えるのではないだろうか、とおもってしまうくらい、余裕のある踊り。クールビューティなんだけれど、ひたむきで純粋で、死んでウィリになっても、恨みではなく愛にあふれるジゼルとして説得力があった。

演出や美術がなかなかおもしろくて、冒頭でヒラリオンの前に村人があらわれたり、アルブレヒトの家が透けて観客に見えるようにしたり、2幕では墓守がいたりと、随所でストーリーを理解するための工夫がされていた。男性コールドは、体型がちょっと??? の人もいたが、それよりも、髪型が今風すぎ。まあ、村人ならざんぎり頭っぽいのでもいいかもしれないが、王子にはなれないだろう。音楽は録音でさいしょはなかなかなじめなくて、そのうち舞台にひきこまれたからよかったけれど、もうすこし音源に気をつかってもいいのではないかとおもう。

アルブレヒトのサボチェンコ、やさしそうだけれどちょいおぼっちゃんで気弱そうな貴公子を端正に演じていた。1幕のさいご、ジゼルが死んだあと、アルブレヒトって従者につれられてさっさといなくなることが多いのだけれど、今回は幕がおりるまで嘆き、渋ってその場を去ろうとしないのがよかった。

ヒラリオンは、踊り手によって、にくたらしくもかわいそうにもなるが、今回のミシューチンはそぼくでけなげで、憎めないかんじだった。

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2006/05/06

パリオペラ座「パキータ」とボリショイ「ラ・バヤデール」

パリオペラ座「パキータ」(デュポン/ルグリ)とボリショイ「ラ・バヤデール」(グラチョーワ/ネポロジーニー/アレクサンドローワ)を見た。

「パキータ」は、全幕上演されることがめったにないので、初めて。作品自体は賛否両論みたいだが、踊りがてんこもりで、きれいで華やかな純クラシックがいちばん好きなわたしとしては、とても楽しめた。それはもちろん、大好きなデュポンが主役で、かつこれでもか! というくらいのテクニック・オーラ・貫禄を見せつけてくれたからでもある。前回のオペラ座来日公演では、デュポンは怪我で降板してしまったので、全幕で見るのはひさしぶり。テクがしっかりしていて、きれいでかわいいから、ホント大好き。コミカルな演技もチャーミングでいうことなし。

信じられない人間の醜さを目の当たりにすることが多い今の世の中で、まさに対極にある、想像を絶する美の極致。人間ってこんなすばらしいものを創造することができるとおもうと、ささやかながらも生きていてよかったと感じる。そういう意味で、ほんとうにデュポンとルグリをはじめ、この舞台にたずさわった方々に感謝したい。最初から最後まで楽しかったけれど、やはりとくにさいごのグラン・パ・ド・ドゥがよかった。

「ラ・バヤデール」は、公演としてはとてもすばらしい出来だったとおもうし、前に何度かふられたグラチョーワが観られてよかったけれど、でも、率直にいって、まあその程度の感想。そもそも「ラ・バヤデール」という作品はあんまり好きじゃないからか。やっぱり、バレエは、しあわせ感あふれるクラシック演目が好きなのだ。だから、たわいもない「パキータ」も「ライモンダ」も好きだし、「眠り」「シンデレラ」がお気に入り。「ラ・バヤデール」も、最初はめずらしくてよかったけれど、もうすでにけっこういろんなヴァージョン観てしまったから、あきちゃったのかもー。ボリショイでグラチョーワだから観たけれど、この先は、よほど好きなバレリーナじゃないと食指が動かなそう。

で、グラチョーワは、さすがにすごかったが(超バランスも披露!)、ただ、わたしのお気に入りのタイプじゃない。末端まで神経がゆきとどき、情感あふれていて、噂に違わぬテクと演技に目を見はりつつも、やはり個人的には、グラチョーワのような大人の女! ってタイプより、都さんとかニーナとか、かわいいクラシックの姫君タイプが好き。それより、アレクサンドローワがますます華やかでよかった。キャスト変更で「ファラオの娘」では観られなくなっちゃったから、「ラ・バヤデール」に移ったおかげで観られて満足。ネポロジーニーは、前に牧で上野さんと眠りに出演したときに、とってもラインがきれいで感動したけれど、あいかわらずすてきだった。ウヴァーロフ降板は残念だけれど、彼ならまたすぐ日本に来るだろうし(すでに、いくつも出演予定がある)、貴重なネポロジーニーが観られてよかった。

バレエに関しては、もうかなり好みがかたまって、というか偏ってきて、バリバリ純クラシック全幕がとにかく好きで、コンテンポラリーはたいていダメ。ベジャールもフォーサイスもデュアトも受けつけないし、モンテカルロもダメだったし、マッツ・エックとかもぜったいにきらいそうだし、バランシンも魅力がよくわからない。ノイマイヤーの「眠り」はとっても好きだったけれど。あと、悲劇も、もうあまり観たくなくって、「マノン」や「ロメジュリ」でさえ考えてしまうし(あ、でも、ロメジュリは、プロコフィエフが好きだから、それで観たいかも)、そういうわけで、純クラであっても「ラ・バヤデール」もあまり惹かれない。でも、「白鳥」「ジゼル」は好きだけれど。まあ、専門家じゃないし、じぶんの心の栄養のために観るのだから、好きなのだけ観ていればいいか。来年度の新国では「シンデレラ」「ライモンダ」を上演するけれど、毎日通いたいくらい! と今から気合いを入れている。

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2006/03/11

ディズニー、バレエ

『ライオンと魔女』
映画を観てきた。ルーシーがひたすらかわいい。原作の「物語」感がうすれ、『ロード・オブ・ザ・リング』していたのは、同じスタッフが多かったから? 貼りつけたような風景がやや気になったり、技術的に最先端ではなかったかも。

『カーズ』
試写にいってきた。アメリカでもまだ未公開(6月に日本と同時)なので、まだ完成版ではないかもしれないけれど、さすがピクサー。アリのときも、おもちゃのときも、魚のときも、キャラとしてどうかなあと、やや食わず嫌いな先入観をもっていたのとおなじく、車ってどうよ? とすこしは不安があったが、ピクサー作品にはまちがいなかった。とても個性的ですてきなキャラぞろい。車にくわしい人なら、さらに楽しめる要素がありそう。くわしい内容は観てのお楽しみだが、期待にたがわない作品なので、ぜひ!

熊川哲也 Kバレエ『眠れる森の美女』
けっこうわたし好みの東野泰子さんが追加公演でオーロラに抜擢されたので、観にいくことに。予想以上に、すてきだった。初役とはおもえない堂々とした踊りっぷりに、すばらしい音楽性、都さんを彷彿させるような軽やかなステップ。成長が楽しみなダンサーがまたひとり増えた。

Kバレエの眠りは、イギリスっぽい豪華さがよかった。熊川さんなら、『シンデレラ』をわたし好みに上演してくれそう。プロローグは、妖精プラス男性ダンサーだったのだけれど、男性がちょっとお粗末で、これならいらないー、とおもってしまった。女性ダンサーの質はかなり上がったとおもう。おどりもだいぶ変えていて、あまり気に入らなかった。1幕から3幕は、とてもよかった。熊川さんも、相変わらすなめらかなステップで、むだな力が入っていない。客演のダウエル、やはりすごい存在感。

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2005/05/30

K-Ballet Company「白鳥の湖」

IMG_13762005年5月29日

中村祥子さん、ブラボーブラボーブラボー! 

昨日、あれだけすばらしいオデットを見せられ、一体オディールは??? と予想もつかなかったが、今日のオディールを見て、はまり役としかいえないくらいすごかった。

登場の瞬間に、舞台がぱあっと明るくなる存在感に、強靱で繊細なテクニック。どの角度でも、すべて美しく、緩急自在に音楽とたわむれる。熊川演出にぴったりの、計算しつくされた悪女で、たおやかなオデットのしぐあをそっくり真似て王子を油断させたつぎの瞬間に、悪女の表情をのぞかせ、これならウブな王子はイチコロでしょう。完全に手玉にとって、余裕しゃくしゃくだった。

芳賀さんの王子がまた、とっぽい感じで、すっかりオディールにだまされて有頂天になっていたので、よけいに説得力があった。王子のヴァリエーションが、それこそ舞いあがっていて、熊川さんにきっちり指導されているせいか、ドンキのときよりも軽やかで、躍動感が伝わってきた。

オディールに対して、オデットの康村さんは、か弱くはかなげな少女っぽいお姫さまだったので、中村さんのオディールと好対照をなしていた。中村オディールが勝って当然というわけ。昨日の長田さんは、健闘していたし、彼女だけを見ればけっして悪い出来ではなかったが、中村さんのオデットのあとだと、いくらなんでも誘惑されないだろうと思ってしまうのだ。中村オデットに対抗できるのは、ギエムとかヴィシニョーワとか、見たことないけれどアニエス=ジロとか、体格的にも、オーラ的にも負けない、世界のトッププリマじゃないとダメだと思う。

いや、そんなことより、中村さんの一人二役をぜひ観たい!! 熊川版はダメだから、新国あたり、ゲストで呼んでくれないだろうか。最近はザハロワばかりでマンネリだし、外国人もいいけれど、都さん以来の世界レベルの人なんだから。

あと、Kバレエにゲスト・プリンシパルはいいけれど、本籍(?)は、ウィーンなりどこなり、海外の有名バレエ団で、ますますパワーアップしていただきたい。8月25日からのKバレエ「放蕩息子」にも出演されるそう。幕間にチケット売り場の方に聞いたら、全日出演予定とのこと。ただし、演目は、日によって変わるかもしれないというので、2演目以上おどられる可能性もありかも?(売り場の方に聞いただけで、公式情報ではないので、万が一間違っていたらごめんなさい。)

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2005/05/29

K-Ballet Company「白鳥の湖」

IMG_14312005年5月28日

さいきんバレエの感想を書かなかったのは、行かなかったからでもなく、つまんなかったからでもなく、ただ忙しかっただけ。ハンブルク・バレエ「眠れる森の美女」は、クラシックの良さを損なわずにモダンなところが好きだったし、とにかく涙ものに美しくて、そしてなにより、大好きなコホウトコヴァが見られて幸せだった。日本バレエ協会「ドン・キホーテ」は、ルリさん、テクニックは文句ないし、けっして悪くはなかったが、昔のインスピレーションはもはや感じられず個人的に残念だった。新国「眠れる森の美女」は、これぞクラシックバレエの豪華な演目で大好きだからもちろんよかったが、今回ザハロワをふたたび観て、ふだんはひたすらきれいで終わってしまいがちな彼女なのだが(でもあれだけ非人間的な美しさには圧倒される)、原作であるメルヒェン(昔ばなし)の完璧な美を体現しているのはこの人ではなかろうかと思うにいたった。ほかのバレリーナは、その人なりの色がついていて、それが個性的でよいのだろうけれど、ザハロワはまさに非の打ち所のない美しさで、昔ばなしの彼岸的キャラを表現しているのだ。まあ、もっと人間味のあるほうが、ふつうは感情移入しやすいのかもしれないが、様式美を重んじるクラシック・バレエだからこそ表現できる、昔ばなしの様式美というか。

で、Kバレエは、中村祥子さん目当て。いやー、期待以上に繊細でしなやかで情緒的な、すばらしいオデットだった。あんなに手先に感動したのははじめて。あと、彼女自身が音楽のような、すべて流れるような、そして無駄のない動き。手足どこに差し出しても、その角度といい、テンポといい、上品で美しい。明日はオディールだけれど、ここまですごいオデットを見せられると、かえって想像がつかなくて楽しみ。

熊川哲也の演出は、イギリス仕込みの演劇的な工夫がこらされ、とくに3、4幕がおもしろかった。キャラクターダンスはスペインとナポリだけにして、ストーリーをふくらせるために追加の踊りがあったり、グラン・パ・ド・ドゥでも、よくあるバージョンとは違う曲を使っていたり。オデットとオディールを別キャストにしたことを最大限に利用して、かなりオディールが話に関わるのがおもしろい。でも、オデットとオディールの力量に差があると、勝負に見えなくて厳しいかも。今日は、残念ながら、中村さんの圧勝。長田さんも悪くなかったけれど、器がちがいすぎたような。

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2005/02/16

新国「眠り」ニーナ降板

ゴールデンウィークに予定されていた新国立劇場バレエ団「眠れる森の美女」で、ニーナ・アナニアシヴィリの出演がキャンセルになった。かわりに、スヴェトラーナ・ザハロワが登場する。詳細はこちら

ABTでキャンセルになった時点で、たぶんダメだろうなーと思っていたが、やはり……。が、ABTはまだ買っていなかったし、「ドン・キ」はスケジュール的に無理そうだったのでまだいいとして、新国は気合いを入れて郵送予約を申しこんだ(しかも両日)ので残念。ニーナも、あと何回見られるか! という年齢になって、今後もまだまだ見られるという保証はないので、今回のキャンセルはずっしりと重い。ただ、あのニーナだから、相応の事情があっての降板で、しかたがないのだろうけれど(うわさによると、ケガではなくて、おめでたいほうらしい)。

ザハロワは、ニーナの代役として遜色ないし、彼女くらいのスターを持ってこないとお客さんはなっとくしないだろう。でも、去年も「眠り」踊ったし、すぐ次のドンキも出るし、個人的にはあんまりありがたくない。まあ、新国の場合、主役変更の場合チケット払い戻しはできるだろうから、リラの精やフロリナ&ブルーバードとかのキャストを見てから考えよう。

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2005/01/30

Kバレエ「ドン・キホーテ」

2005年1月28日 熊川哲也・Kバレエ「ドン・キホーテ」@NHKホール

キトリ:康村和恵、バジル:熊川哲也

2回目。1回目はものめずらしかったけれど、2回目となると、やや飽きてし