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ベル:佐久間奈緒、野獣:イアン・マッケイ
もともとキャスティングされていたエリシャ・ウィリスは、来日直前のケガで降板。がーん。
フェアリーテイルだし、けっこう期待していたんだけれど、個人的にはイマイチ。舞台装置は美しいし、場面転換が上手だなーと感心した。城に入っていくところは、とくにすごい。衣裳はきれいだけれど、シックすぎ? もうちょっと、きらびやかにしほしかった。そもそも、ボーモン夫人の「美女と野獣」って、ふしぎで、ありえないくらいの豪華絢爛な美しさとかが売りじゃないだろうか。
それと、バレエなんだから、もっと踊りでしっかり堪能させてほしい。そりゃ、イギリスのバレエ団だから、みなさんとっても役者なんだけれど、歌なし・セリフなしのミュージカルみたいな印象はぬぐえず……。
以下、フェアリーテイルにこだわりを持つ、個人的なだめ押し。未見の人は、読まないほうが吉かも。
プロローグは、あとで考えれば合点がいくんだけれど、見ているときは、ベルが眺めるなかで野獣に変身って状況がよくのみこめなかった。でもなんで、「木こり」が王子を野獣に変えるのなの? もともとはフランスのフェアリーテイルだから、仙女なのに、わざわざ木こりを採用した意図はなに?? なんだか、大魔法使いみたいにえらそうなんだけれど、ずっと木こりのまんまだし。
ベルを野獣の城に導くのがカラスってのも、なんだか陰気くさかった。暗い舞台に、黒い衣裳なんて、フェアリーテイルってもんは、原色が基本でしょー。いや、原色までいかなくてもいいから、もうすこし色合いがほしかった。同じく舞踏会も、パンフほどきらびやかじゃなくて、ちょっとがっかり。
あと、結婚式で、コション始めとする、デブに扮したダンサーたち。バレエでデブ集団のおどりなんて、たとえ洒落であっても見たくない。
野獣が王子にもどってから、ベルの「あなただれ? 野獣はどこ?」ってのが長すぎる。変身の瞬間がわかるような演出は無理だったのだろうか? ベルが気づくまで時間がかかったほうがドラマチックだと思ったのかな? でも、変身の瞬間を見せてこそフェアリーテイルだと思うし、そうでなくても、「あんただれ?」のパ・ド・ドゥが長くて飽きた。それより、喜びのパ・ド・ドゥにしてほしかった。ついでに、デブ集団がおどる結婚式なんて入れずに、ベルと王子の結婚式で一幕作ってくれたほうが、よっぽどよかった。
佐久間さんは、わたし好みでないことが、今回はっきりした。前回スタダンで「コッペリア」を見たときは、自分の体調が思わしくなく、フランツ役の西島さんが絶不調だったので、楽しめなかったのだと思っていたけれど、そうじゃなかったみたい。テクニックはあるんだけれど、「かわいらしい」「軽やか」という、わたしがツボるキーワードが欠けている。なんというか、わたしの好きなバレリーナ基準「空気の精」ではなく、彼女は「地の精」タイプ、みたいな感じ?(そういや、同じく好みでない酒井はなさんも、「地の精」タイプかも。)「眠り」のオーロラがすごいとパンフに書いてあったけれど(たしかに、安定感ある)、この分じゃ、たぶん受けつけないだろうな。
マッケイは、重苦しい着ぐるみを着ていても、とってもダイナミックでよかった。フランツ楽しみ♪
ほかは、ワイルド・ガールのアンブラ・ヴァッロがよかった。軽やかで、色っぽい! この人、関西ではベル踊るんだから、東京でも代役にしてほしかったー!
というか、ウィリス、「美女」楽日と「コッペリア」は出演するんだろうか。ウィリスのベル見たかったなあ。コッペリアも、もし佐久間さんが代役になったら泣くよ。降板なら、せめてヴァッロか、ほかの人にして〜。
ついでに、ビントレーって、来シーズンの新国で新作「アラジン」を振り付けるんだけれど、この調子だと、楽しめるかちょっと心配かも。
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