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2004/10/13

英語以外の外国語

英語の本を訳していて困るのが、いきなりほかの外国語が出てくること。筆者または主人公が引用したり、多国語なまりの英語だったり、そういうキャラが登場したり……。それが、フランス語とか、ドイツ語とか、すぐにわかるもので、かんたんな単語程度ならいいほうである。

いままでいちばんやっかいだったのは、ゲール語とかラテン語とかの要素はあるけれど、辞書などでいっしょうけんめい調べても、結局どの言語かすら突き止められなかったやつ。聖パトリックというアイルランドの守護聖人が発したセリフだったので、ゲール語になんらかの関わりがあると思い、アイルランド専門の方にたずねたてもだめだったし、最終的に作者に聞いても「自分も引用しただけなのでわからない」という答えがかえってきた(わかんないものをのせるなー)。あれこれ調べて、それに関するエピソードは発見するも、肝心のセリフは見つからずじまい。もう完全にお手上げで、しかたなく、その部分は原文をそのまま引用した(ごめんなさい)。

というわけで、訳している最中べつの外国語に遭遇したときの苦労はよくわかる。が、そういうところで、訳者の手抜きも見えてしまう。

つい最近読んでいた本で、主人公が英語以外のメジャーな西洋語を使っていた。しかも、その部分は、わざわざ原語表記をして、発音をルビでふっていたのだが、その両方が間違っている。(たとえもし原書の表記がそうだったとしても、その言語の辞書を見ればすぐに間違いに気づくはず。)しかも、こんにちは、おはよう、に毛がはえた程度の初歩の初歩レベル。辞書でもトラベル会話の本でも、ちょっと調べれば、どっちもささっと見つけられるような、調べものとしてはとっても楽な類のものである。

気づかない読者も多いだろうが、(もし自分だったら)気づかれたらとんでもない赤っ恥だ。わたしといえば、これで一気にいやになり、先を読むのをやめた。

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