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2004/10/27

神沢利子氏 講演会

神沢利子さんの講演会 「北の息吹〜童話の世界が生まれるとき」@早稲田大学にいってきた。

現在80歳になられる神沢さんは、たたずまいがなんとも美しく、チャーミングな方だった。

樺太の厳しい自然のなかで過ごされた楽しい子ども時代のエピソードがとてもおもしろい。

村のまんなかに流れる小さな川が、子どものころのイメージなのだとか。村からは、川の源も、海に流れ込むようすも見えない。川の始まりをみたくて、川上にむかってひたすら歩きつづけたこともある(が、たどりつくことなく、夕暮れになってしまい、家に帰ったとか)。たまにアザラシの子どもが村まできた(タマちゃんと同じだ)。

春になるころに、雪を掘って福寿草を探した。それは、宝探しのようにわくわくする経験で、雪の下に咲く金色の花がびっくりほど美しかったことは、いまでも鮮やかに覚えていらっしゃる。夏になると、山火事があってこわいのだけれど、見ている分には、とても美しかったとか。焼け跡から、青い草が萌え、山が赤いヤナギランで覆われる様子に、死と再生のメッセージを見いだした。

書くことに必要なのは、まず好奇心と想像力。そして本を読むこと。自分では自分だけの人生しか生きられないけれど、本を読むことによって、他人の人生を知り、ものごとを立体的に見ることができるようになる。

今は、小さな子どもが愛しくてならないのだとか。親も環境も時代も場所も選ぶことができずに生まれてきた子どもたちは、親だけでなく、まわりのみんなに愛されなければならないと強く感じていらっしゃる。

神沢さんのことばは、発せられるそばから、そのイメージが脳裏に浸透してきて、さすがは希代のストーリーテラー! と感動した。

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