『「子どもは勉強しろ!」といっていい15の理由』

『「子どもは勉強しろ!」といっていい15の理由』
(山中恒著、講談社、税込1470円)
よくぞいってくれました! パチパチパチ!
子どもの個性をのばすといっても、それがドンピシャ! でわかる親や教師なんて少ないだろうし(親の判断が成功した場合が、イチローとかになるのではないか)、それなら、つぶしがきくように、基本的な学習能力はあったほうがいい。読解力、理解力、認識力は、スポーツでいえば筋肉にあたるもので、それがなければ、「考える力」なんてつかないだろう。何度も繰り返して、ようやくハッと気づくことなんて、いくらでもある(と山中さんも述べているが、おおいに同感)。ついでに、能力開発系のビジネス本ってたくさん流通しているが、速読も記憶力アップも、元々頭がいいのにこしたことはない。もちろん、能力には生まれつきの個体差はあるが、鍛えれば伸びる部分も当然あるし、子どものときにそれを鍛えてやるのは親や教師の責任だ。
だから山中さんの本には、共感しまくり。子どもの個性を見つけるためにスポーツや音楽やダンスを習わせると同じに、勉強に的をしぼるのはちっとも悪くない。そもそも、社会で生き抜く基本的な能力なのだから、子どもを育てあげる過程である程度のつめこみは必要だろう。「ゆとり教育」とか、こどもの自発的な興味とか、一見子どもを思いやっているようで、なんだか大人が手間や面倒を放棄しているようにも感じずにいられない。(そのゆとり教育は失敗だったといわれているようだが。)自主的に判断できる能力を育てるために、知識をたくわえるのでしょう?
ついでに、大学を卒業して30代とかになって、自分自身で勉強の大切さ&おもしろさに気づき、資格のために受験勉強をしたり新しく学校に通うのも、やらないよりはいいけれど、じゃあ大学でなにしてきたの? と思ってしまう。わたしは、小中高だけでなく、大学生にも勉強しろ! といいたい。義務教育ならともかく、その上の高校のさらに上の大学に行く、まず第一の目的は勉強のはずなのに。(このあたりは、わたしは勉強好きの変わりもので、思う存分勉強したくてアメリカの大学に入ったこともあり、日本の大学の現状にはとっても厳しい意見をもっている。)
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